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ビストロかがり火(旧第一信用金庫本店)
所在地:新宿区市谷柳町1
建設年:1925(大正14)
構造・階数:RC・2F
解体年:2015(平成27)
Photo 2006.8.27
大正時代に信用金庫の本店として建てられた建物。戦後はしばらく病院として使われていたというが、平成期には居酒屋、そしてレストランになっていた。大久保通りの拡幅に伴い2015年10月末に閉店し、残念ながら同年末に解体された。
2006年に訪れたときは、外壁がきれいに塗り直されていてちょっとオシャレな感じのレストラン・洋菓子店だった。
Photo 1995.6.3
1990年代に最初に見た時は浪漫亭という居酒屋だった。
改修前後の写真を比較すると、側面や正面上部の看板が取り外され、側面には照明も取り付けられていた。店舗の庇も建物に合ったものに取り替えられていた。建設当初の色と同じかどうか分からないが、改装によって外観はもとの建物を活かしたものになっていたようだ。
浪漫亭という店の名をネットで検索すると、現在も「新・浪漫亭/ビストロかがり火」というサイトがあり、その中の「浪漫亭あれこれ」にこの建物の来歴が記されている。
1925(大正14)第一信用金庫本店(注1)
戦後 柳町病院(注2)
1989(平成元) 浪漫亭
1996(平成8) 新・浪漫亭
2005(平成17)ビストロかがり火
2015(平成27)閉店、解体
注1)第一信用金庫は、後に帝都信用金庫となる。更に2000.3に東京都商工信用金庫、日本橋信用金庫、東商信用金庫、京橋信用金庫と合併し、現在は東京シティ信用金庫。
注2)柳町病院は1982に道の反対側に移転。
またこのページには第一信用金庫本店当時の姿も載っている。
飲食店だった時期の姿と比較すると、もともとは半円形の付柱が1階から立ち上がっていたが、後年は2階部分のみになっていたこと、またかつては中央上部に第一信用金庫の社章とおぼしきレリーフがあったことも分かる。
もともと銀行系の建物だったのが、戦後、病院になったり飲食店になったりと紆余曲折はあったが、幸運にも90年間使い続けられてきていたわけで、もう少し残れば文化財とかになっていたかもしれないだけに、道路拡幅で取り壊されてしまったのはやはり残念。
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