第一生命相互館ビル(二代目)
所在地:中央区京橋3-7-1
建設年:1971(昭和46)
構造 :SRC
階数 :14F・B3F・RF
備考 :2009年8月~2010年11月解体
Photo 2006.1.27
銀座中央通りと鍛冶橋通りの交差点に面して建っていたオフィスビル。1・2Fは敷地いっぱいに建てられ、その基壇部の上に直方体が載っかるような墓石型の外観。各階の外周全てにベランダがあり、一時期よく建てられていた日本型のモダニズムオフィスビルだった。
建設当初のことは知らないが、少なくとも後期には低層部に店舗もあったようだ。また屋上階の建屋にはAsahiビールの広告が付いていた。
鍛冶橋通りから
Photo 2006.1.27
なお、初代の第一生命相互館は辰野金吾の設計で、1921年に竣工し、1969年に解体された。戦後、GHQ本部が置かれたことでも知られる有楽町の第一生命館が1938年に完成するまでは、この初代第一生命相互館が同社の本社建物だったそうだ。
跡地に完成した相互館110タワー(三代目)
建設年:2012(平成24)
構造 :S造(CFT柱)+RC造
階数 :12F・B3F・R1F
Photo 2012.7.25
また、二代目解体の後、2012年に完成した現在の三代目は、相互館110タワーと命名されている。二代目の老朽化や耐震性の問題などから建て替えられたようだが、階数は減った。以前は1・2Fは道路際までで3F以上はセットバックしてスリムだったのが、今回の建て替えでは上の方まで道路際からそのまま立ち上がっている。階数は減っても、各階の床面積は増えたのかもしれず、全体の床面積としてはさほど変わらなかったのかもしれない。
この三代目は初代相互館のイメージを採り入れた塔屋を持つややレトロな外観だが、正直言って個人的にはあまり好きではない。塔屋のデザインがなーんかプレハブっぽくて安いというか軽い感じなのと、ボリューム的に、角地にベッタリと面ができてしまって、以前のような軽快さが無いのがどうにもこうにも好きになれない。初代とは階数が違うため、壁面がかなり高く立ち上がって圧迫感があり、塔屋を載せても見上げ角が高すぎて交差点では目立たなくなってしまっている。機能的な面は進化しているのだろうが、なんかどうもバランスがなぁ。
Wikipedia > 第一生命保険、第一生命館
しみずアーカイブズ-清水建設
> 第20回 歴史に残る建造物(その8)「第一生命保険本館(現・DNタワー21)」
2013年度(平成25年度)|ニュースリリース|第一生命保険株式会社
> 三代目相互館の名称「相互館 110タワー」に決定(PDF)
Tokyo Lost Architecture
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