妻入りの洋館・M邸
所在地:宮城県亘理郡 亘理町 五日町28
構造・階数:木・2
解体年:2015〜19(平成27〜31)
Photo 1991.9.14
宮城県南部の亘理町にある五日町商店街にあった妻入りの洋館。いつ頃の建物か知らないままに終わったが、そこそこ古かったのではないかと思う。
亘理町を訪れたのは、都市計画系研究室に在籍していたときに研究室が五日町商店街の街並み調査などを受託したため。写真に写っているのは大学院時代の研究室の同級生で、一緒に図面作成をした友人。ただ、この写真は調査時ではなく報告書作成の半年ほど後で、しかも私も同級生も亘理町を訪れたのはこの時が初めて。報告書には街並みの連続立面図が載っているが、私たちはその図面を実は町を訪れずに描いてしまった。
90年代初めは、所属していた研究室への委託調査研究が多かった。ひとつ上の先輩達が現地調査を行って街並みの連続写真を撮影したが、その先輩達は別の調査でも忙しく、連続立面図などを作成する時間が無かった。そのため後輩の私たちが現地へ行ってないのに資料を元に連続立面図を作成した。
そんなわけなので、機会があったら実際に訪れてみたいと考えていたところ、たまたまその年の建築学会の大会が仙台市で行われたので、学会参加のついでに見に行ったのだった。
初めて訪れる商店街なのに、通り沿いの建物立面についてはデザインの詳細まで知っているので、既視感の強い妙な体験だった。写真には、図面作成担当者が「私がこの建物の立面図を描きました」という体で記念に写っている。
1991年に撮影した時はM邸だったが、その後、空き家になったようだ。建物としては存続していたが2015年の住宅地図には住人の名がない。Google ストリートビューでは2019年6月時点で更地になっている。
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