「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      帰ってきた日の丸 切り裂かれた日の丸

2009-08-19 04:58:23 | Weblog
先日、社民党の福島瑞穂党首が元米国兵から返還された父親の出征時の寄せ書きの
日の丸と一緒に笑っている写真をみた。"帰ってきた日の丸”の記事は時々新聞でみか
けるが、だいたいは激戦地からかっての米国兵が戦いの記念として持ち帰ったものだが、
福島さんの場合は戦後熊本に進駐した米国兵がお土産として持って行ったもののようだ。
この記事を読んで僕は進駐軍がやってきた当時、従弟と一緒に家の玩具を無断で持ち
出し横浜の大桟橋で”エクスチェンジ”と言いながらチョコレートやガムと交換した当時を想い
起こした。事情は知らないが、福島家の日の丸の流失もその当時のものだ。

日本人が国旗、国歌を大事にしなくなったのは戦後のことだ。それも僕らの世代になって
からのような気がする。亡父が生きていた昭和30年代後半までは、わが家でも門の脇に
祝祭日には日の丸を立てていた。わが家の場合は、転勤で集合住宅に住んだりしている
うちに立てる習慣を忘れてしまった。高度経済成長の時代に日本人は、わが家と大同小異
の理由から日の丸を立てなくなった。国旗、国歌に反対している戦後生まれの一部の若い
世代が言っているような嫌悪感は、従軍世代の一部であり、反対もアジアのごく限られた
人たちにすぎない。

驚いたのは、民主党の鹿児島県霧島市の決起大会で、日の丸を切り裂いて党旗を作り掲
揚した事件である。信じられないことだ。鳩山代表は陳謝したが、当事者に口頭で注意し
たに過ぎない。民主党の幹部には国旗、国歌に反対だった日教組出身者もいる。そして同
じ体質の社民党だ。両党が選挙で過半数をとり、連立内閣でもとることになれば、わが国
は”国体”興亡の危機にもなりかねない。