ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」より~そなたの言葉は神が語らせているのだ

2015年05月23日 | オペラ

★ ヴェルディのオペラの真髄「シモン・ボッカネグラ」~ミラノスカラ(5分43秒の動画)
Cappuccilli, Ghiaurov- S. Boccanegra- Piango perche mi parla


20世紀最高の名バリトン、カップッチッリ。
そしてやはり最高のバス、ギャウロフ。

この二人がヴェルディの「アッティラ」や「シモン・ボッカネグラ」「ドン・カルロ」を歌うと天の啓示のような崇高さを感じた。

誇り高い没落した貴族、フィエスコはジェノヴァ総督であるシモンをずっと憎んでいた。
フィエスコはシモンに会い、長年の憎しみを歌うがこの時シモンは、裏切り者に毒をもられ、苦しみながら、フィエスコの誤解を解く。

何と美しい、そして悲しい場面だろう・・・シモンは宿敵の老いたフィエスコに問いかける。
「トゥ ピアンジ?(あなたは泣いているのか)」<1分20秒あたりから>

フィエスコは天を仰ぎ「泣いている・・・そなたの言葉は神が語らせているのだ。そしてそれは私にとって厳しい叱責を感じるのだ」


ジェノヴァの栄光は護られた。ヴェルディは「祖国統一運動」への願いを彼のオペラの底流にこめている・・・そしてこのカップッチッリとギャウロフの名唱は、いつまでも聴く私の心をうつのである。

★ 昨日は三宅博先生のお話を伺った。
拉致問題の取り組み、そして朝鮮総連の利権に対して一歩も引かずたったひとりで立ち向かった地方議員の日々、怒った朝鮮総連のメンバーが詰め寄ってきたこと、
三宅先生は「北朝鮮に在日朝鮮人が搾取されているではないか」と切りかえすと黙り込んだことなど・・・


その時、「三宅先生、それは神が言わせているのですよ」と思わず言ってしまった私。
このオペラの部分を重ね合わせてしまった。





コメント (2)
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