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時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

ドイツクーデター未遂事件

2022年12月19日 | 政治

Qアノンと貴族が政府転覆を・・ドイツクーデター未遂 
内藤陽介の世界を読む 渡瀬裕哉【チャンネルくらら】




内藤氏の歴史の解説は納得する。歴史的な背景もよく解説されていると思います。

King of the Holy Roman German Empire Henry I. the Fowler.jpg
絵は「ハインリッヒ1世」



 下記の上念さんのお話は違和感あり、戦前の日本と共通点というのは、全く違う。
ヴァーグナーの知識がないのが痛い。
ヴァーグナーが主張していることはドイツの歴史と文化であり、文化は絶対に必要。
鴎外も三島由紀夫もヴァーグナーの知識はあった。

イタリアの「祖国統一運動」のヴェルディの思いと同時期に書かれたヴァーグナーは残念ながらナチスに利用されたという「悲劇」がある。しかしヴァーグナーはナチスとは関係ない。同時代ではない。

しかしこの「歴史家」は笑わせるために語っているのか、
狭い「ホシュ」によくある典型的な考えだ。

ドイツクーデター未遂事件と戦前の日本に奇妙な共通点!?十月事件と桜会。
歴史家、久野潤先生に訊く!vvv|上念司チャンネル ニュースの虎側




 先日の反乱を企てた人々や支持者の数は約2万人というが、ドイツ人の心のうちには、「ナチス」以降から「言論の自由」がない、という。
第二次大戦敗北後、ドイツから出た学者や芸術家は減少した。それは国の誇りをナチスによって歪められたこともある。
一方、この「ハインリッヒ13世」には親戚の貴族ですら縁を切りたいという過激さ
ドイツの左傾化は大量の移民を際限なく入れたメルケルの方針にも異を唱えにくい現状もある。
それはドイツ国内では言いにくい。言論の自由はあの「ナチス」のことゆえに、ない。


ドイツで政府転覆の疑いで大量逮捕。「ハインリヒ13世」と極右勢力が連邦議襲撃と第二帝国樹立を企てる|上念司チャンネル ニュースの虎側



上念さんはこの件では歴史的解説が変。欧州のウヨクはロシアとのつながりがある。
ロシア人の女性のこと。

ハインリッヒ13世は城を持っている貴族。上念さんは「政府を50人で転覆させるなんて」「選挙で明らかに」などとドイツでは言論の自由がほとんどない。一般人の中でこういう考えを容認するのもいるのではないか、と思う。
イタリア・オーストリア・フランスにもこの勢力はあるというが「神聖ローマ帝国」?
想像は果てしない。

《ご参考》「第二帝国」とは?
コトバンクより~…ドイツで帝制をとった国家は史上2度あり,

第1神聖ローマ帝国(962‐1806),
第2ビスマルクのドイツ統一により実現したドイツ帝国(1871‐1918)で〈第二帝国〉ともいう。
ヒトラーのナチス国家(1933‐45)もこれに次ぐものとして〈第三帝国〉を称した。

Qアノンとは?(私もよくわからないが)
過激陰謀集団「Qアノン」の正体か ついに判明? 研究チームか 発表した2名の人物とは - ライブドアニュース (livedoor.com)

 今回の「テロ」はドイツだけでなく欧州を揺るがす根源になる恐れがあった。
しかし歴史のもつ複雑な思いは・・・ドイツは何ゆえに際限もなく移民を受け入れなくてはならなかったのか。
イタリアですら否と言っているのに。ドイツでは避けられないナチス・ヒトラーの時代の贖罪・・・


場所をヴァーグナーの音楽に戻そう。
ブログのティールーム


Die Meistersinger von Nürnberg (final) Bayreuth 1984



ヴァーグナーの「ニュルンベルグのマイスタージンガー」では、靴屋の親方ハンス・ザックス(実在した人物)がドイツの先行きを案じて次のように歌う。
「気をつけるがいい、不吉な攻撃の手が迫っている。
ドイツの国も民も散り散りになり
異国の虚仮おどしに屈すれば
王侯はたちまち民心を見失い
異国の腐臭ただようがらくたを
ドイツの地に植え付けるであろう。
栄えあるドイツのマイスターに受け継がれぬ限り
ドイツの真正な芸術も人々の記憶から失われよう。

だからこそ、言っておこう。
ドイツのマイスターを敬うのだ!
そうすれば、心ある人々をとらえることができる。
そしてマイスターの仕事を思う心があれば
神聖ローマ帝国は
煙と消えようとも
ドイツの神聖な芸術は
いつまでも変わることなく残るであろう!


実際に歴史上の人物、靴屋の親方ハンス・ザックスが歌う最終演説は以下のようである。
(マイスターというのは「親方」)

いつだって連中を正気に引き戻したのは
一目置かれるマイスタージンガーの親方衆。
その水も漏らさぬ結束は
多少のことでは、びくともしない。
皆で大切に護ってきた宝は
あなたの孫子の代まで貴重な貯えとなるはず。

よき慣わしや美風も、大方は廃れ
跡かたもなく崩れて、煙と消える。

戦いをやめよ!
かすかに残った伝統の息吹を
砲弾や硝煙の力で集め直すことはできぬ。
(ドイツのマイスターを敬うのだ!)」



ところでヴァーグナーが作曲したオペラ「ローエングリン」は偉大なハインリッヒ1世は次のように歌うのだ。
偉大なバス歌手フリックの歴史的名唱。・・・ドイツの国土の為にはドイツの剣を!!かくして国の力は保たれよ!!

Lohengrin: Habt Dank, ihr Lieben von Brabant




19世紀のオペラは「民族」が基本であった。

政治を語る専門家はあまりにも文化を知らないのか、語らない。ましてやオペラなど・・・

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中世の剣


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