映画『殿、利息でござる!』予告編
歴史学者・磯田道史が絶対伝えたかった史実
感動ドミノが生んだ映画 「殿、利息でござる!」
250年前の江戸時代、重い年貢により夜逃げが相次ぐ仙台藩の宿場町・吉岡宿(現在の宮城県黒川郡大和町)に住む十三郎は、知恵者の篤平治から町を救う計画を聞く。それは藩に大金を貸し付け、利息を巻き上げて「庶民がお上から年貢を取り戻す」という逆転の発想だった。計画が明るみに出れば打ち首になるかもしれないという状況の中、十三郎と仲間たちは必死の節約を重ね、町のため、人のために、私財を投げ打ち、現在の貨幣価値にしておよそ3億円もの大金を水面下で集めた――。
5月14日から公開の映画『殿、利息でござる!』のストーリーだが、これは史実に基づく実話だという。この感動の歴史秘話を『ゴールデンスランバー』『予告犯』の中村義洋監督が、ユーモアたっぷりに映像化。さらに阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子ら豪華キャストが集結して作品を盛り上げている。
『武士の家計簿』などの著書で知られる歴史学者・磯田道史准教授がこの話を聞き、原作となる『無私の日本人』(文春文庫刊)の一章に取り上げている。執筆するにあたり、磯田氏は「この話は『庶民の忠臣蔵』だ。この国の庶民には、すごい人々がいたものだ。若い人に伝えなくては」という強い思いで取り組んだという。原作者・磯田道史氏にこの歴史秘話がいかにすごい話だったかを聞いた。
目先の利益より次世代のことを考えないといけない
当時の金貸し業は、借り手が困窮しないような配慮もしていたという (C)2016「殿、利息でござる!」製作委員会
――劇中に登場していた金融業者は、そこまで庶民を追い詰めなかったように思えたのですが。
彼らがどうして悪辣な業者になれないかというと、やはり彼らが閉鎖空間で暮らしているからですよ。水槽の中に巨大な魚やクジラが入っているのと同じで、吉岡宿という狭い世界の中で、後先考えずにあこぎな商売をしたら、おそらく農民たちはそこで家族の暮らしを営めなくなって、夜逃げしてしまう。宿場の景気がわるくなり、人口が減る。
そうすると彼ら自身の商売も先細りしてしまう。だから夜逃げしそうな人にはちゃんと優しくして、地元の信用も高めないといけない。そうしないとあんな環境が厳しい場所で長い間、商いを続けることはできないですよ。
ただ、そういったことが今の時代の企業になくなりつつあります。利益が出ていないと株主から言われてしまう。仕方がないので、従業員の給料を抑える。確かに労賃を削れば一時的にはやっていけるが、それで国民が貧しくなってしまうと、物を買える人が少なくなり、さらに教育費にかけるおカネも減らすようになって、結果、教育水準が低くなる。教育がなく知識も技術もなければ、金を儲けようがない。みんな貧しくなってしまう。
だからこそ企業経営者は、次世代のために、教育費ぐらい確保できる給与を保障し、家族が形成できるようにしないといけない。そうしないとこれからの日本は大変になってしまいます。
――彼らはこの偉業を「人に話すな」と、いっていたそうですね。
彼らが恐れていたのは、大事業を成し遂げたということで自分の家の格が上がったと思いぜいたくをしたり、自分の家柄を自慢するようになったりすることです。隠すことが目的ではない。むしろ彼らは、吉岡宿の繁栄を望んでいたはず。だから映画になったら、きっと吉岡の街に皆さんが訪れてくれるでしょうし、それによって街も豊かになるわけだから、きっと彼らも喜んでくれるでしょう、ということは子孫の方とも話し合いました(笑)。
ソース http://toyokeizai.net/articles/-/117818
★ 私の長年の友人で、漢詩や美術の素晴らしさをそれとなく伝えてくださった方がこの年末に磯田さんの新書「日本人の叡智」をプレゼントしてくださったのです。
そして本日、磯田氏に興味を持ってレンタルDVDを借り、一気に見ました。
この物語は実話で、昔の日本人の「無私」の心意気がよく伝わってきて感動しました。
自分の為ではない、公の為に頑張る庶民の姿がよく描かれていて鑑賞後、余韻を楽しんでいます。
★★ この年末から新年にかけてゆっくりテレビなど見ずで、新聞は産経・読売など2紙コンビニで購入していましたが、最近は産経を読むのもガッカリ、何かおかしいと思っています。
★★★ 「ドラえもん」に出てくる【のび太】のような安倍総理の顔を見るのも声を聴くのも嫌です。
それで気分転換、今日の「ブログのティールーム」は私が10代からずっと憧れたイタリアの名ソプラノ、アントニエッタ・ステッラの素晴らしい歌唱です。
この曲はやがて私の主要なレパートリーとなり、東京でも歌いました。
見知らぬファンが楽屋に来て「もっとあなたの歌を聴きたい。次はどこで歌いますか」と言って下さった。
まだ若くて未熟だった私は驚いてしまって・・・。
その日は歌い終わってすぐにドレスの入ったカバンを持って夜行列車で帰りました。
ブログのティールーム
ヴェルディ「アイーダ」~おおわが故郷 アントニエッタ・ステッラパートリアとは祖国の意
The Great Sopranos Antonietta Stella (イタリア語歌唱)