Bプロは都合で行けず友人にチケットを譲ったので、今シーズン2回目のN響定期。正指揮者の尾高さんによるチャイコフスキー・プログラムです。
前半の<ロココ風の主題による変奏曲>は、チェロ独奏辻本さんの響きにうっとり。美しい音色がホール一杯に響きます。オーケストラとの息もぴったりで、優美なことこの上なし。幸福感一杯に包まれ、音楽を楽しみました。
アンコールではチェロ隊4名も参加してカタルーニャ民謡〈鳥の歌〉。N響のチェロチームの想いも伝わる演奏でした。
後半の〈白鳥の湖〉は、バレエ公演を一度経験しただけなので、有名な〈情景〉の曲ぐらいしか馴染みが無いのですが、さすがチャイコフスキー、どの音楽も美しく、耳に残る旋律にうっとりとさせられます。
N響の演奏も素晴らしく、ヴィオリン、オーボエ、トランペットなどなどのソロとともにアンサンブルの美しさが格別。フィナーレの「情景・終曲」のスケール感一杯で重層的な演奏には胸が一杯。
この日は何といっても、尾高さんのN響の力を最大限に発揮させる指揮ぶりが最も印象的でした。まさに職人芸で、匠のなせる技。ルイージさんのようなぐいぐいと引っ張る熱とは違った、いぶし銀の渋さに唸らせられた演奏会でした。
定期公演 2024-2025シーズンCプログラム
第2018回 定期公演 Cプログラム
2024年9月28日(土) 開演 2:00pm [ 開場 1:00pm ]
NHKホール
チャイコフスキー/ロココ風の主題による変奏曲 作品33(フィッツェンハーゲン版)*
チャイコフスキー/バレエ音楽「白鳥の湖」作品20(抜粋)
指揮:尾高忠明
チェロ:辻󠄀本 玲(N響首席チェロ奏者)*
Subscription Concerts 2024-2025Program C
No. 2018 Subscription (Program C)
Saturday, September 28, 2024 2:00pm [ Doors Open 1:00pm ]
NHK Hall
Tchaikovsky / Variation on a Rococo Theme, Op. 33 (Edited by Fitzenhagen) *
Tchaikovsky / The Swan Lake, ballet Op. 20 (Excerpts)
Conductor: Tadaaki Otaka
Cello: Rei Tsujimoto (Principal Cello, NHKSO)*