下北沢演劇祭3作品目。今年はこれが最後です。チラシを見ただけでチケット買っちゃいましたが、演出家のハセガワアユムさんも劇団のMUも全く初めて。
とある三軒茶屋のBarで起こる男女悲喜こもごものエピソードが、4つの章立てのオムニバス形式で展開されます。オムニバスなのだけど、最後には話がつながっていく。共通するテーマは、「現実」と「逃避」、「嘘」と「告解」ということになるのでしょうか。
シリアスなエピソードの中に、現実世界にあるある的な第三者的視点を折り込み、巧みな台詞で表現して笑いを誘う、良くできた状況ドラマです。1時間50分たっぷりと楽しみました。
登場人物はそれなりに多いですが、各人物のキャラが各人の持ち時間は多くなくとも効果的・特徴的に設定されています。演じる俳優さんたちも熱演で、都会の隠れ家のバーという静的な状況の中に、人の思いが熱くイキイキと息づいていました。
あえて難点を言うと、駅前劇場は初めてでしたが、(あえてこうしているのかはわかりませんが、)客席中央部近くに座ったものの、段差が少なく、前の人の頭などが障害となり、かなり観にくいのが残念でした。
まあ、いずれにせよ、私としては演劇祭の締めくくりとしては、非常に後味良く締めることが出来ました。帰路には、下北沢の隠れ家的なイタリアンレストラン「ラ・ ベファーナ」に立ち寄り、ワインとピザをつまんで帰宅。リラックスして充実した週末の夜となりました。
2018年2月24日(土)
駅前劇場 @下北沢
【第1章】妹の救済
【第2章】帰宅拒否組
【第3章】現実じゃない方
【第4賞】秘密を以って秘密を制す
脚本・演出:ハセガワアユム
出演:古市みみ、成川知也 / 加藤なぎさ、森口美香、榎本純、真嶋一歌、温井美里、小島望、藤田りんご、浜野隆之、久保亜津子、まるまどか、志賀聖子、菅山望、岡山誠、橋本恵一郎 / 福永マリカ、西川康太郎