その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

会期、明日まで!:市制施行70周年記念 アルフォンス・ミュシャ ふたつの世界 @府中市美術館

2024-11-30 09:59:35 | 美術展(2012.8~)

会期後半に府中市美術館で開催中の「アルフォンス・ミュシャ ふたつの世界 」展に足を運びました。

ミュシャ展は首都圏で複数開催中のようですが、本展は個性的なデザインで画家独自の世界観を示すポスターや版画の世界と重厚な油彩という二つの世界を併せて展示する企画展です。個人的には、2017年に国立新美術館で開催されたミュシャ展のスラブ叙事詩の大作群に魅せられたので今回は油彩を中心に鑑賞したい思いでした。

版画群に比較すると数は多くはありませんが、油彩の展示は非常に見応えありました。とりわけ、《ハーモニー》、《クオ・ヴァディス》の2作の大作は一見の価値ありです。《ハーモニー》はスラブ叙事詩を思い出させる神秘的・神話的な世界観を提示していて、細部から全体に至るまですっかり見入ってしまいました。

この2作とも堺市にある堺アルフォンス・ミュシャ館の所蔵ということで、堺市にそうした美術館があることも知り、是非、行ってみたいと思います。

版画やデッサンは多く展示され、こちらも見どころ満載。各人の興味にあった楽しみ方ができます。開催は明日(12/1)迄で、巡回も無しとのことですので、もし迷ってらっしゃるかたがいらしたら、是非、訪問されることをお勧めします。

 

 

 

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年に1度のプレミアリーグ体験: サイモン・ラトル/バイエルン放送響 マーラー交響曲第7番ホ短調「夜の歌」ほか @NHK音楽祭

2024-11-29 12:05:57 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

サイモン・ラトルとバイエルン放送響の来日公演に足を運びました。今年、最初で最後の外オケ演奏会です。

今回はチケット取りでガチャ外れ。N響会員ということで先行販売に申し込んだものの、割り当てられた席は2階の左サイド最深部。奥まって、低い天井が覆いかぶさるこのエリアは、私が最も苦手とするところ。こんなんなら一般販売日に3階席奥でも自ら選んで購入した方が良かったと、購入時は強く後悔しました。当日となったこの日は、気を取り直して席に着きましたが、う~む。2階左サイド前方はまとまった空席がありましたが、会場はほぼ満員。前日のサントリーホールが相当の名演だったようなので、その熱気をそのまま持ち込んでいるのかと思うような、期待感に溢れる雰囲気が感じられました。

冒頭はバートウイッスルの5分程度の小品「サイモンへの贈り物 2018」。管楽器のみの編成で、変化にとんだ現代曲は私の理解を超えていてコメント難しい。

続いて、この日のメインのマーラー交響曲第7番。個人的には、この曲、マーラーの交響曲の中では断トツで聴いてない曲です。捉えどころなく、取っ散らかって、分裂症的な印象がとっつきにくく、定期演奏会のプログラムに入ってない限りは聴いてこなかった音楽。なので、実演経験もジンメルさんとN響定期で一度聴いただけ。

今回の最大の収穫は、ラトルさんとバイエルン放送響のおかけで、この音楽の多彩さやつくりの魅力に気づいたことでした。楽章ごとの詳細なコメントはできないのですが、ラトルさんが紡ぐ音楽は、緻密さと豪快さ、論理性と感情、強さと弱さ、形式と中身などなどをすべてを呑み込んだ仕立てに感じられました。「取っ散らかって」と思っていたのは「こういう形式なんだ」とうなずいたり、金管の爆発的な響きと弦楽器の耳をそばだてる繊細な弱音、構造的な作りの中に感情が一杯に詰め込まれている感覚などなど、表現の幅広さに驚きの連続。一音たりとも聴き逃せない、そんな緊張感が自らに課せられた1時間20分余りでした。

個人的には第4楽章の「夜の歌」の優しく、デリケートさが極上でした。左サイドであったためか、ヴァイオリンの後ろに位置したギターとマンダリンの細い音もしっかりと聞こえてきて、うっとり。ここだけはこの席で良かったと思いました(N響定期の3階席右サイドの定位置では届かなかったんでは)。すべてを洗い流すような第5楽章のオケ総出での盛り上がりは、このオーケストラのパワーが炸裂。地響きが感じられるほど。各プレイヤーの強い自己主張をまとめ上げて、昇華させるラトルさんの剛腕も更に引き立ちます。日本のオケもとっても好きですが、この地力の違いは認めざるを得ず、毎度思うのですが、サッカーのプレミアリーグを生で見た時の、Jリーグとのショッキングな違いと感覚は似ています。

終演後は大きな拍手に包まれましたが、ここでも不満は2階サイド席。精一杯拍手しますが、なんかホール全体の熱狂の隣の別室にいるような感覚で、聴衆の一員としての一体感に置いてきぼりにされている感じ。演奏中は、思いのほか音は飛んできていたものの、う~ん、この疎外感ってことは演奏もやっぱりデグレして聴こえていたのではと疑心暗鬼も募りました。

いずれにしても名演は名演。お財布を気にしながらも、1年に1回はやはり外の世界に触れるべきだなあ~と改めて思った演奏会でした。

NHK音楽祭 バイエルン放送響楽団
Bavarian Radio Symphony Ochestra

2024年11月28日(木) 19:00開演 (18:00開場)
指揮:サイモン・ラトル (Sir Simon Rattle) 

バートウィッスル/サイモンへの贈り物 2018
Harrison Birtwistle: Donum Simon MMXVIII

マーラー/交響曲第7番 ホ短調 「夜の歌」
Gustav Mahler: Symphony No.7 in E minor "Song of the night"

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鉄板! 『柳家喬太郎•柳家三三 二人会』 @調布市グリーンホール

2024-11-28 07:32:03 | 落語

 喬太郎師匠と三三師匠の二人会って、私にとってはベストの組み合わせ。行かないわけにはいきません。

 京王線の人身事故で止まっているとのことで、スタートが15分遅れ。演者さんが車内だったらどうなるんだろう・・・とそわそわしながら待ちますが、アナウンス通り7時15分スタート

 今回は喬太郎師匠が先。体調崩されていたというポストを拝見していたので、心配していたのですが、お元気そうで何より。「列車止まってるっていうのに、スタート15分遅らせてなにが変わるんですかね~」との毒で始まったお話は、まくらで調布を弄った後、演目は古典の「抜け雀」。顔芸と言い、話のトーンやボリュームの高低や強弱と言い、表現の幅が広い。古典をたっぷり楽しみました。

 三三師匠は「明烏」とこちらも古典の定番。実はこの演目、今年5月の調布の独演会でも取り上げられたお題。がっかり感はあったものの、師匠ならではの切れの良い語り口による「明烏」を堪能。

この日のサプライズは久方ぶりのロケット団。チラシには何の案内も無かったのですが、仲入後にロケット団のお二方が現れびっくり、かつ嬉し。2024年を振り返りながら時局を上手く織り込んだ漫才に爆笑。

前座は笑福亭ちづ光さん。小柄でとっても可愛らしい外見です。先日はNHK新人落語大賞の本選に一花さん美馬さんも進出していて、女性落語家が盛り上がりそうです。今後の活躍、期待してます!

 

11月21日(木)19:00

『柳家喬太郎•柳家三三 二人会』

@調布市グリーンホール

「熊の皮」笑福亭ちづ光

「抜け雀」柳家喬太郎

 お仲入り

 漫才 ロケット団

「明烏」柳家三三

 

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宮島奈央『成瀬は信じた道を行く』(新潮社、2024)

2024-11-26 07:30:16 | 

『成瀬は天下を取りに行く』の続編。大学生(京大生!)になった主人公成瀬あかりが引き続き、地元膳所を舞台に、常人とは一段も二段も違うレベルでの行動で活躍する。

気軽に読めて、ほっこりする人情も差し込まれる各エピソードは、疲れた現代人の心を和ませてくれる。個人的には3章め「やめたいクレーマー」の地元スーパーでアルバイトする成瀬と「クレーマー」呉摩氏の「こだわり」者同士のやりとりが一番の笑いを誘った。

前作同様、ここまでのヒットシリーズになるのは意外感はあるけど、読んで気が休まるお話集だ。

 

<目次>

ときめきっ子タイム

成瀬慶彦の憂鬱

やめたいクレーマー

コンビーフはうまい

探さないでください

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ディマ・スロボデニューク/N響、ロシア・プログラム @サントリーホール

2024-11-25 07:30:39 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

ディマ・スロボデニュークさん指揮のN響B定期に行きました。初めて実演に接するスロボデニュークさん指揮によるロシア・プログラムです。

私的に今回のお目当てはチャイコフスキーのヴィオリン協奏曲。ヴィオリン協奏曲の代表格のような作品で、私もとっても好きな一曲です。なぜかここ数年、生で聴く機会に恵まれず、しかも今回はロシア出身のボリソグレブスキーさんがソリストということも加わり、とっても楽しみにしていました。

ただ、結果としては、お目当ての前半よりも後半の方が印象的な演奏会となりました。ボリソグレブスキーさんは流石の名手という感じで、技巧に富んだ切れ味良い演奏を聴かせてくれたのですが、なぜか私の胸に刺さらず。言葉化する能力に欠けるのが我ながらもどかしい所ですが、歌が感じられなかったという印象で、私の好みにはミートせず、残念。

後半のプロコフィエフとストラヴィンスキーはいずれも初めて聴く曲でしたが、とても楽しめました。プロコフィエフのバレエ音楽「石の花」は、バレエ音楽らしい優雅で美しい音楽。バレエの情景が目に浮かぶようです。

ストラヴィンスキーの「3楽章の交響曲」は「春の祭典」を思い起こさせるようなリズミカルで勇壮な第一楽章、穏やかでうっとりさせる第二楽章、そして強い推進力を感じる第三楽章と、個性に溢れた各楽章をN響の力の籠った演奏で満喫。

スロボデニュークさんも、今回の三曲は得意とするレパートリーのようで、自家薬籠中の楽曲という印象です。ジェスチャー大きく、しかも小気味良い指揮ぶりでした。

また、この日目(耳)を引いたのは、オーボエの首席を務めた吉井瑞穂さん。N響でもおなじみのゲスト首席ですが、彼女のオーボエの音は響きは明らかに一線を画しています。芯が太くて強い音がぐっとオーケストラ全体を底上げします。

11月は3名の「若手」指揮者のそれぞれの個性を味合う、10月のブロムシュテッドさんとはまた違った楽しみに満ちた演奏会でありした。

 

 

定期公演 2024-2025シーズンBプログラム
第2024回 定期公演 Bプログラム
2024年11月22日(金) 開演 7:00pm [ 開場 6:20pm ]

サントリーホール

PROGRAM

曲目
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
プロコフィエフ/バレエ音楽「石の花」─「銅山の女王」「結婚組曲」
ストラヴィンスキー/3楽章の交響曲

指揮:ディマ・スロボデニューク
ヴァイオリン:ニキータ・ボリソグレブスキー

Subscription Concerts 2024-2025Program B
No. 2024 Subscription (Program B)
Friday, November 22, 2024 7:00pm [ Doors Open 6:20pm ]

Suntory Hall

Program
Tchaikovsky / Violin Concerto D Major Op. 35
Prokofiev / The Tale of Stone Flower, ballet―The Mistress of the Copper Mountain, Wedding Suite
Stravinsky / Symphony in Three Movements

Conductor Dima Slobodeniouk
Violin Nikita Boriso-Glebsky

【クリスマスモードに入ったサントリーホール】

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小泉和裕/都響、一度聴きたかったシェーンベルク 交響詩《ペレアスとメリザンド》

2024-11-22 07:26:37 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

仕事のスケジュール都合で、都響A定期からB定期に振替えて参加。

ちらしのキャッチコピーをそのまま引用するのは気が引けますが、「モーツァルトの優美。シェーンベルクの耽美」という表現がぴったりの演奏会でした。

前半のモーツァルト「ディヴェルティメント第17番」を全曲通して聴くのは初めて。モーツァルトらしさ満載の音楽でサントリーホールが欧州の宮殿にでもなったかと思わせます。

とりわけ、今回の振返席がRA席で、野球場で言えば右中間センター寄りの席だったこともあり、対向に矢部コンマス率いる1stヴァイオリン隊から飛んでくる音が完全に一つの楽器のように、ダイレクトに直撃し、快感の極致です。楽曲も優雅さの中に、多彩な変化が織り込まれていて、ワクワク感が止まることが無いです。ヴァイオリンだけでなく弦と唯一の管楽器であるホルンが一体となって奏でられた上質の空間と時間でした。

後半のシューンベルグの交響詩《ペレアスとメリザンド》は今回のお目あて。戯曲、ドビュッシーのオペラともども好きで、シェーンベルクの交響詩も一度聴いてみたかったのです。シェーンベルクということで身構えていたのですが、ロマンティックで聴きやすい音楽でした。戯曲の主要人物造形や幻想的、官能的な雰囲気が音楽の中に美しく織り込まれています。物語の情景、人物たちが脳内で再生されていきます。

なんと、小泉さんは暗譜での指揮でした。長く、大編成、しかも滅多に演奏されないこの曲を譜面なしで振るって、凄くないですか。小泉さんの指揮に応えて、オーケストラは各楽器の名手のソロは聴き応えたっぷりでしたし、加えて、大編成オケが一つの生命体のように動き、うねる様には圧倒されます。休みなく音楽がつながっていくこの交響詩、45分近くありますが、あっという間に終わってしまいました。

終演後の会場から大きな拍手に小泉さんも大いに満足の様子でした。この方も今年75歳になられましたが、若いですね~。幸運なことに、シューンベルグの交響詩《ペレアスとメリザンド》は12月にルイージ/N響でも聴きます。聴き比べも楽しみです。

第1011回定期演奏会Bシリーズ
日時:2024年11月20日(水) 19:00開演(18:00開場)
場所:サントリーホール 

【シェーンベルク生誕150年記念】

指揮/小泉和裕

曲 目
モーツァルト:ディヴェルティメント第17番 ニ長調 K.334 (320b)
シェーンベルク:交響詩《ペレアスとメリザンド》op.5

 

 

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宇多川元一 『他者と働く 「わかりあえなさ」から始める組織論』NewsPicksパブリッシング、2019年

2024-11-20 07:29:24 | 

(今年読んだ本のメモが全然書けてない。今年もカウントダウン間近なので、とりあえず簡単ですが、書けるものを書いていきます)

 

既存の方法では解決できない複雑で困難な問題(適応課題)を解くために、組織のコミュニケーションを「対話」と「ナラティブ」を切り口に分析する。理論と実践(実務)のバランスが取れた信頼できる本と感じた。

「ナラティブ」とは「物語、つまりその語りを生み出す「解釈の枠組み」のこと」(p32)。そして、「対話」とは人それぞれの異なるナラティブに橋を架け、新しい関係性を築くこととする。組織とは関係性そのものであるから、対話とナラティブは新しい関係性を築く組織論となる。筆者は、そのための方法論を実例を交えて説明する。

準備、観察、解釈、介入と言う対話のプロセスとその実践例は納得感ある。また、「マネジメントは現場を経営戦略を実行するための道具扱いしない」、「立場が上の人間を悪者にしておきやすい「弱い立場ゆえの正義のナラティブ」に陥らないように」、「対話の罠として「迎合」「馴れ合い」といった事象への注意」などの個々の指摘も身につまされる。

節目節目で読み返し、その時々の自分と対話すると、そのたびに新しい気づきが得られる気がする。職場でも、良書として紹介した。

 

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とってもいい雰囲気: 柳昇一門会2024「春風亭小柳枝トリビュートの会」@北とぴあ

2024-11-19 08:08:38 | 落語

友人にお誘いいただき、柳昇一門会に行ってきました。2日間のイベントですが、私らが出かけた2日目は、「小柳枝トリビュート」がテーマ。入門レベルの私は、柳昇師匠も小柳枝師匠も実演に接するには時すでに遅しですが、今は亡き師匠や兄弟子への想いが一杯に詰まった、アットホームなとっても良い雰囲気の落語会でした。

演目は小柳枝師匠が好んで演じた古典ばかり。どこかで聞いたことのある噺で一杯でしたので、リラックスして楽しみました。仲入り後の、小柳枝師匠の思い出を語る座談会も、私は知らない師匠の人間像が想像できます。

演目では前半最後の鯉昇師匠の「二番煎じ」は、先日の独演会で聴いたばかりですが、相変わらずの食べる様が最高。そして、主任の柳之介師匠は人情噺の傑作「芝浜」。柳之助師匠は今春の浅草演芸ホール以来ですが、直球ど真ん中の速球を投げおろす正統派の風格を感じる芸は流石です。物語の世界にぐいっと引き込まれました。

一門会、とっても良いです。


<主任の柳之助さん終演後、一門集合>


<昔昔亭A太郎師匠は「写真撮ってください」とのこと>

 

柳昇一門会2024「春風亭小柳枝トリビュートの会」
開催日2024年11月8日金曜日
開演時間18:45
会場北とぴあ 3階 つつじホール

【御案内】瀧川鯉朝
瀧川鯉三郎「権助魚」
昔昔亭A太郎「堀の内」
昔昔亭桃之助「時そば」
春風亭傅枝「粗忽長屋」
瀧川鯉昇「二番煎じ」
仲入り
トークコーナー「俺たちが知ってる小柳枝の横顔」
(瀧川鯉昇/春風亭笑好/春風亭愛橋/柳亭芝楽/瀧川鯉橋/春風亭柳雀/春風亭昇也/春風亭昇市)
春風亭昇吾「狸札」
春風亭昇乃進「雑排」
春風亭柳好「野ざらし」
春風亭柳之助「芝浜」

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レギュラー入り希望! N響11月C定期、指揮 アンドレス・オロスコ・エストラーダ、ショスタコーヴィッチ交響曲第5番

2024-11-18 07:30:20 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

ヤマカズさんに続いて11月定期はエストラーダさん。N響とは初共演とのことですが、Youtubeでhr管を指揮しているのを視聴したことあるので初めての気はしません。プログラムによると、欧州で広く活躍中のようです。私も高い期待度を持って、NHKホールへ到着。聴衆は前週よりも若干少なく、7割強の入りという感じでした。

ちょっとスロー過ぎやしないかと思ったところもありましたが、スケール感一杯の「タンホイザー」に続いては、ヴァインベルクのトランペット協奏曲。ソロ奏者のラインホルト・フリードリヒさんは、今年66歳ということですが、大きな体に小さなトランペットをもって、余裕の態で飄々とステージに現れます。既にオーラがすごい。

楽曲は初めて聴くものですが、曲風や曲想に変化の多いなかなかの曲者な音楽です。私の理解の範疇を超えるものでしたが、フリードリヒさんの突き抜けるようなトランペットの音色に耳を奪われます。指揮者、オケを見回し、音楽を一緒に楽しもうという雰囲気が満載で、視覚的にも楽しいです。

アンコールは日本の「さくらさくら」。しんみりと、聴かせて頂きました。

後半のショスタコーヴィッチの交響曲第5番は、エストラーダさんとN響の持ち味が炸裂した名演でした。エストラーダさんの指揮は、強弱のメリハリが明確で、柔と剛を使い分ける二刀流。そして、パーヴォさんを想い起すような機能的な指揮の一方で、情と熱量もたっぷり。オケをドライブする力が強烈で、N響からいつも以上の力の籠った音を引き出していました。

N響も、透明感一杯で一糸乱れぬ弦陣のアンサンブル、各木管楽器の美しいソロ、そしてフリードリヒさんの熱量が乗り移ったのではないかと思うような金管の咆哮。更に、盛り上げ処をしっかり抑える打楽器陣。非の打ちどころない演奏でした。

終演後の拍手も前週を上回るほど。しかも、この演奏会がN響団員としては最後となるというファゴットの菅原恵子さんへの花束贈呈もあり(なんと、フリードリヒさんも花束贈呈に参加)、暖かい拍手に満ち溢れたNHKホールでした。

エストラーダさんの名前が来年の定期演奏会には無いのは残念ですが、今後も定期的に招聘し、複数のプログラムを振ってほしいと強く希望します。

定期公演 2024-2025シーズンCプログラム
第2023回 定期公演 Cプログラム
2024年11月16日(土) 開演 2:00pm [ 開場 1:00pm ]

NHKホール

ワーグナー/歌劇「タンホイザー」序曲
ヴァインベルク/トランペット協奏曲 変ロ長調 作品94
ショスタコーヴィチ/交響曲 第5番 ニ短調 作品47

指揮:アンドレス・オロスコ・エストラーダ
トランペット:ラインホルト・フリードリヒ

 

Subscription Concerts 2024-2025Program C
No. 2023 Subscription (Program C)
Saturday, November 16, 2024 2:00pm [ Doors Open 1:00pm ]

NHK Hall

Program
Wagner / Tannhäuser, opera―Overture
Weinberg / Trumpet Concerto B-flat Major Op. 94
Shostakovich / Symphony No. 5 D Minor Op. 47

Conductor: Andrés Orozco-Estrada
Trumpet: Reinhold Friedrich

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シニアのための良心的で、優しく、易しい仕事への向きあい方の本:高尾義明『50代からの幸せな働き方』(ダイヤモンド社、2024)

2024-11-16 07:30:50 | 

今年前半に石山恒貴氏の『定年前と定年後の働き方~サードエイジを生きる思考』 (光文社新書、2023)を読んで、「ジョブクラフティング」という考え方・手法が紹介されていたので、読んでみた。

ジョブクラフティングとは「みずからの仕事体験をよりよいものにするために、主体的に仕事そのものや仕事に関係する人たちとのかかわり方に変化を加えていくプロセス」(p.14)のことである。ジョブクラフティングには、業務クラフティング(業務の内容や方法を変更する)、関係性クラフティング(人との関係性の質や量を変化させる)、認知的クラフティング(仕事に関わるものの見方を変える)の3つの手法がある。公私ともどもに環境変化が起こり得るミドル・シニア社員には、特にジョブクラフティングのマインドややり方が、仕事へのやりがいや生活の充実につなげる有効な方法となる。本書はその具体的なやり方を、さまざまなフレームワークらとともに指南する。

読者の立場にたったとっても良心的で優しい記述で、内容理解も非常に分かりやすいので、仕事への向き合い方に悩むシニア社員にお勧めしたい。私自身、新しい知識や気づきがあったし、多数のシニア社員やその予備軍が在籍する私の職場においても、紹介したい考えでありアプローチだ。

私にとっての学びを列挙すると、

・上記のジョブクラフティングの3つの形式には、縦軸に「仕事の変化の性質」を置き「物理的変化/認知的変化」、横軸に「変化させる対象(変化する境界)」を「タスク(業務)境界/関係的」の4象限に分けて考えると分かりやすい。物理的変化が期待できるタスク的境界は「業務クラフティング」、物理的変化だが関係的境界では「関係性クラフティング」、認知的変化によりタスク境界や関係的境界に変化を与えるものは「認知的クラフティング」となる

・ジョブクラフティングを進める上でマインドがとっても大事になる。例えば、「MUST」、「CAN」、「WILL」のフレームワークがあって、CANとWILLが揃って初めてWillの実践(Jジョブクラフティング)に結びつく。

・業務を、投入時間の「多い/少ない」、自分のエネルギー「得られる/放出する」の2軸4象限に分けて棚卸(エネルギー・マッピング)する。そのうえで、「投入時間大×エネルギー放出」と「投入時間小×エネルギー獲得」の2つの象限をクラフティングの優先度の高い業務とする

・仕事に「自分の一匙を入れる」ことの大切さ

・ひとりよがりなジョブクラフティングのやりすぎは周囲との軋轢につながる恐れもあるので注意する

まあ、当たり前の話だが、この手の指南書は読んだだけでは何も得るものは無い。机に座って、自らを省みる作業が必須だ。まずは、その時間を作って、考えてみることにしよう。

 

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渋谷らくご10周年記念興行 最終日最終公演に行ってきた

2024-11-14 12:27:31 | 落語

シブラク10周年記念興行最終日最終公演に伺いました。

初めて行ったのが2023年8月なので、まだ1年ちょっとの通い経験しかありません。ただ、必ずしも混みあっているとは言えない公演が多いのも事実でありまして、ちょっとお先が心配になることもあるのですが、10年続けられているってホント凄いです。私自身、粒ぞろいの演者さん、高座との距離の近さ、たっぷりの時間、アットホームな雰囲気、クッション効いて座りやすい椅子と、いいとこずくめのこの渋谷らくごは大好きで、極力毎月足を運ぶようにしています。

今回は10周年記念月ということで、会場のユーロライブの出入口付近には記念のポスターや常連の演者さんたちの写真入りポスターが掲示されていたりしていて雰囲気を盛り上げてました。私も今回は気合を入れて、前売り券を買って、最前列に座りました。

最終日最終公演は小痴楽師匠、文蔵師匠、いちかさん、吉笑さんという豪華メンバー。いちかさんの講談は初めてですが、その発声の気持ちよさ、表情の豊かさ、話の盛り上げ方などなど流石です。真面目な正直者が報われるお話ですが、涙を誘われました。

主任は来年6月の真打昇進が決まっている吉笑さん。「カレンダー」は彼の新作ものとしては結構定番ものという話を聞いたことがありますが、私は初めて。マシンガントークに乗って、縦横無尽に展開するドタバタ喜劇はいつもながら聴衆を惹きつけて離しません。

小痴楽師匠、文三師匠はいつも通り楽しませて頂きました。小痴楽師匠が読書家とは聞いてましたが、都市伝説/陰謀論好きとは知りませんでした。いちかさん曰く、若ヤクザ、年寄ヤクザ、インテリヤクザの三名、それぞれ持ち味違って、最終公演に相応しい盛り上がりでした。

終演は22時15分過ぎ。2時間15分超を大いに笑ってストレス発散。これからも通いますので、よろしくです。

 

2024年11月13日 20:00~

 

柳亭小痴楽 花色木綿
橘家文蔵  千早ふる
市川いちか  報恩出席俥
立川吉笑 カレンダー

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祭のあとの・・・N響11月Aプロ、指揮:山田和樹、ドビュッシー/管弦楽のための「映像」─「イベリア」ほか

2024-11-13 07:30:39 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

10月のブロム翁祭りに加え、NHK音楽祭でのデュトワさんの復帰演奏会と、お祭り続きもやっと一息という11月定期演奏会。例年に比べ、代々木公園の紅葉は相当遅れている印象で、この日も生温かさを感じる気候の中、NHKホールを訪れました。この日は、山田和樹さん(以下、親しみもってヤマカズ)によるフランスもの中心のプログラム。私もホールは10月のような売り切れ満員とまでは行きませんでしたが、ぱっと見8割近くは埋まっており、なかなかの集客で嬉しい限り。

冒頭のルーセルのバレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」は、初めて聴く楽曲で、バレエを観たことがありませんが、バレエの様子が目に浮かぶようなドラマティックな音楽。ヤマカズさんの伸びやかな指揮ともマッチして、とっても聴き応えありました。

結果としてこの日一番に刺さったのは、続いてのピエモンテ―ジのピアノ独奏によるバルトークのピアノ協奏曲第3番。ピエモンテ―ジさんは2013年10月にN響との共演でベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番を聴いていますが、あれから10年以上経過しています。その時の印象と変わらず、彼のピアノは澄んで、力強い音に魅せられます。第1楽章の冒頭から、輝くような音も素晴らしかったし、第2楽章の静かで沈思的な音楽も強い吸引力があります。N響の演奏も伴奏に留まらず、能動的にピアノに絡んでいく感じです。バルトークって、ちょっととっつきにくさを感じるのですが、この曲は、これがバルトーク?と思うほど、初めてにもかかわらず、体に違和感なく吸い込まれる体感でした。

アンコールのシューベルトは優しく、穏やかな美音が続きます。体の不純物が洗い流されている感覚でした。

休憩後の2曲もヤマカズさんとN響が、情感と色彩豊かな演奏を聴かせてくれました。ヤマカズさんの柔らかくて、しなやかで、大らかな指揮ぶりは、見ている者もとってもリラックスした気持ちにさせてくれます。ブロム翁やデュトワさんから感じる老巨人的なオーラから来る緊迫感とは明らかに違います。楽曲もブロム翁のドイツ・オーストリアものの謹厳さとは異なる、地中海系の暖かさを感じます。もちろん、オーケストラのメンバーは、個々の見せ場も多く、リラックスして演奏するという気分はこれっぽっちも無いでしょうが、それでも先月ののしかかるような独特のプレッシャーとは違う感じはします。そんな違いを感じたり、想像しながら、ラヴェル「優雅で感傷的なワルツ」とドビュッシーの「管弦楽のための「映像」─「イベリア」」と二曲の名曲を堪能しました。

ヤマカズさんはその溌溂として開放的な感じが良いですね。海外で活躍する日本人指揮者としてこれからも応援したいです。

 

 

定期公演 2024-2025シーズンAプログラム
第2022回 定期公演 Aプログラム

2024年11月10日(日) 開演 2:00pm [ 開場 1:00pm ]

NHKホール

曲目
ルーセル/バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」作品43─組曲 第1番
バルトーク/ピアノ協奏曲 第3番
ラヴェル/優雅で感傷的なワルツ
ドビュッシー/管弦楽のための「映像」─「イベリア」

[アンコール曲]
*11/10:シューベルト/即興曲 変ト長調 作品90-3

指揮:山田和樹
ピアノ: フランチェスコ・ピエモンテージ*

Subscription Concerts 2024-2025Program A
No. 2022 Subscription (Program A)
Sunday, November 10, 2024 2:00pm [ Doors Open 1:00pm ]

NHK Hall

Program
Roussel / Bacchus et Ariane, ballet Op. 43—Suite No. 1 (Bacchus and Ariadne)
Bartók / Piano Concerto No. 3
Ravel / Valses nobles et sentimentales (Noble and Sentimental Waltzes)
Debussy / Images for Orchestra—Iberia

Conductor: Kazuki Yamada
Piano: Francesco Piemontesi

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翻案はこうでなきゃ! 俳優座<慟哭のリア> (翻案・上演台本・演出:東憲司) @俳優座劇場

2024-11-11 07:30:13 | ミュージカル、演劇

『リア王』の翻案ものということは分かっていてチケットを購入したのだが、その違いは遙かに想像を超えていたし、期待を大きく上回って惹きつけられた上演だった。

たしかに「リア王」を元ネタに使ってはいるが、場面設定もストーリーも大きく異なっている。設定は明治時代の九州の筑豊炭鉱にある非財閥系石炭会社「影登」で、メインとなるのはその女性炭鉱主・室重セイと3名の息子、そして(先代の)隠し子だ。原作では、リアとその娘たち、グロスター伯とその息子たちと、二つの家族の親子が対になって描かれるが、本作ではそれをミックスさせて、室重家の一族の話になっている。ストーリーも相続を巡る争いと言えば争いだが、人物の性格や相互の関係性が原作とは大きく異なっている。原作とは別の作品として考えた方が良いだろう。原作とは違うがゆえに、見ていて、原作との差分や翻案自体の面白さで興味が絶えることないし、この作品、結末をどう持っていくのかもドキドキで、2時間半の上演時間、舞台に釘付けであった。

役者たちの熱量も大きい。主演の岩崎加根子は92歳という。先月のブロムシュテット翁やデュトワといい、最近はスーパー高齢者たちばかりに接している。炭鉱主であり経営者としての威厳ある社母から、哀しみの老婆・老母への変遷が痛ましい。(全くの余談だが、最初は、この役者さんの所作がデジャブで、ずーっと気なっていたのだが、途中で「ミュージカル ビリー・エリオット」のビリーの祖母にそっくりだった。)3兄弟の中では、長男・室重龍之輔役の斉藤淳が、家を背負う役割としての自己と本来の自己とのギャップに悩む人物を好演。そして、 私生児・善治の渡辺聡が、原作のエドマンド以上の徹底した悪人ぶり。加えて、悪人ならではの逞しさ、しぶとさの表現が強烈だった。原作ではグロスター伯にあたる与平役の森一の献身ぶりも哀れを誘う。

舞台は木材で組み立てた屋敷の門や壁をメインセットとして置く以外は、適宜、板版で仕切ったり、机を置いたりで、場を設定する。派手な箱ものは無いが、場の設定には過不足なく、想像力も刺激される舞台。また、乞食集団が重要な役回りで何度か登場するが、マクベスの魔女たちを彷彿させ、炭鉱の別世界ふりを際立たせ、現実と魔性の境を曖昧にしているようで効果的だった。

東憲司(私は初めて)の脚本も、ところどころに原作の要素を織り込みつつ、殆どはオリジナル。最後、どうクロージングするのか固唾を飲んで見守った。原作にある主人公の傲慢から悔恨、気づきの変遷も描かれるが、人の裏側に潜む鬼や親子・家族の愛が中心に描かれ、原作とニュアンスが異なる終わり方だった。これはこれで不自然さも無く、素直に受け入れられた。逆に、如何に私が原作のフレームワークに縛られていて、普段から予定調和の中でシェイクスピア劇を見ているかが露見することとなった。

カーテンコールでは、新しい「リア王」の翻案として素晴らしく、熱演の役者陣に大きな拍手を寄せた。

(俳優座 転載OKの舞台写真)

 

【余談】
初めて、俳優座劇場を訪れたのだが、そのこじんまりとして、古い劇場のたたずまいや内装が、「こういうのロンドンにあるある」と10年以上前の体験がフラッシュバックしてとっても懐かしかった。しかも、別経営ではあるが、バーまである(パブ<HUB>)。これはめちゃ嬉しくて、普段は観劇前は自重するのだが、思わずエールを飲んでしまった。

この劇場は来春に閉館となるらしい。たしかに劇場の椅子はスプリングがお尻にダイレクトに感じられる年代物だったが、初めての私にはとっても残念。今日の観客の平均年齢はかなりシニアで、N響の定演以上ではないかと思わせたが、それだけ長いファンがいらっしゃるということなのだろう。残り半年の間に、もう1回ぐらいは訪れてみたい劇場だ。

 

2024年11月5日観劇

2024年11月公演「慟哭のリア」
No.358
築地小劇場開場100年
劇団俳優座創立80周年
俳優座劇場創立70周年<共催>

 <配役>
  室重セイ(炭鉱主)   ・・・岩崎加根子
  室重龍之輔(長男)  ・・・斉藤淳
  綾華(龍之輔の妻)    ・・・瑞木和加子
  室重正之輔(次男)  ・・・田中孝宗
  頼子(正之輔の妻)   ・・・荒木真有美
  室重文之輔(三男) ・・・野々山貴之
  ハル(文之輔の恋人)・・・増田あかね
  与平(使用人) ・・・・・ 森一
  善治(私生児) ・・・・・ 渡辺聡
  徳右衛門(地元名士) ・・  川口啓史
  影1(佐門)・・・・・・ 小田伸泰
  影2(嵯峨野) ・・・・・ 山田定世
  影3(兵吉)・・・・・・ 丸本琢郎
  影4(又蔵)・・・・・・ 山田貢央
  影5(犬丸)・・・・・・ 松本征樹
  影6(ぬゑ)・・・・・・ 関山杏里
  影7(すゑ)・・・・・・ 稀乃
  影8  ・・・・・・・・  近藤万里愛
  乞食一ツ  ・・・・・・  片山万由美
  乞食二ツ  ・・・・・・  阿部百合子

スタッフ

原作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:松岡和子
翻案・上演台本・演出:東憲司(劇団桟敷童子)
美術:竹邊奈津子
照明;石島奈津子
音響:木内拓
衣裳:西原梨恵
舞台監督:川口浩三
演出助手:あり紗
舞台監督助手:石井道隆、宮下卓、武藤礼乃
宣伝美術:若林伸重、花岡文子
宣伝写真:藤田一真、小泉将臣
鑑賞サポート:舞台ナビLAMP
制作:劇団俳優座 演劇制作部
制作協力:渡辺裕美

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『OPEN INNOVATION ハーバード流 イノベーション戦略のすべて』産業能率大学出版部、2004年

2024-11-10 06:50:36 | 

この秋、『デジタルトランスフォーメーション(DX)の組織的影響』について勉強する、短期の異業種勉強会に参加している。アカデミックな香りも漂う会なのだが、そこの参考図書として挙げられていた1冊。

2004年発行の書籍(原著は2003年)ということで20年前の本なので、かなり古く、今更という感じもしなくてもないが、今でこそコンセプトや方針としては当たり前になっている「オープン・イノベーション」の走りとなった文献とのことだ。第2次大戦後の企業発展を支えたクローズド・イノベーションは、労働者の流動性の高まり、高学歴者の増、ベンチャー企業の発展、製品開発スピードの早期化、顧客やサプライヤーが賢くなったこと等から維持可能とは言えなくなった。変わって「アイディアを商品化するのに、既存の企業以外のチャネルを通してもマーケットにアクセスし、付加価値を創造する」オープンイノベーションの時代になった。本書は、オープンイノベーションの特質を考察し、IBM・インテル・ルーセントの事例を示す。そして、その成功のための戦略と戦術を探る1冊だ。

今となっては、インターネットやクラウド、ソフトウエア化の進展でオープン化の流れは当時よりも加速しているし、日系企業でも事業連携等に拠るオープンイノベーションを歌っていない会社は少ないだろうし、私が所属する企業グループの親会社も相当、鼻息荒い。なので、今の時代で書籍にするなら、日系企業などでの成功や失敗の様々な事例を集め、分析し、成功と失敗の要因を探って、今後の在り方を考えるような内容が求められるだろう。なので、本書は一般論過ぎて、物足りないといえば、物足りなかったのだが、まずは研究や導入の歴史を振り返るという点においては、抑えておくべき1冊のようだ。

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名古屋メシを満喫

2024-11-07 07:16:27 | 日記 (2012.8~)

先月、名古屋に出張した際のめし紹介です。

名古屋は、私用で2019年に訪れて以来なので5年ぶり。

今回は、クライアント訪問、協業中のパートナー企業との打合わせ、グループ会社の営業拠点での情報交換と、みっちりなスケジュールだったので、朝ランすらもする時間なかったので、名古屋飯のみをご紹介。

<きしめん>

名古屋駅に着くなり、まずはきしめんで景気づけ。「住よし」は下りホームの前方の出店と記憶していたのですが、後方にも発見。13号車だった私には嬉しい。

<名古屋メシ宴会>

夜はグループ会社の人たちと宴会。なごや飯居酒屋でお腹いっぱい。

<台湾ラーメン>

ホテル近くにの味仙があったので、かなりお腹いっぱい状態だったけど突撃。こんなに、にんにく入ってたっけ?見た目より痺れますね。

<味噌煮込みうどん>

翌日の昼食は、単身赴任中の昔の同僚に味噌煮込みうどんをリクエスト。山本屋ぐらいしか馴染みが無かったが、山本屋より麺柔らかめで、味噌汁もソフトな印象。美味しかった。これも美味しかった。

お腹いっぱい。

2024年10月8-9日

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