その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロマン・ロラン 著、片山敏彦 訳 『ベートーヴェンの生涯』(岩波文庫、1938年)

2020-04-28 07:30:00 | 

ベートーヴェン生誕250周年に当たる今年、人類に偉大な遺産を遺した偉人の生涯を振り返るのも良いかと思い本書を手に取った。古典中の古典と言ってよいロマン・ロランの本作品だが、私は今まで読んだことが無かった。原著は1903年、ブックオフで見つけたこの岩波文庫版は1938年第1刷で1994年第60刷である。

本文は70頁弱の読み物であるが、その内容の濃さは格別だ。ベートーヴェンのほとばしる才能、人生への真摯な姿勢、耳の病の苦悩が直球で伝わってくる。音楽・芸術への使命感、深い信仰心、自然への敬愛も敬服するばかりだ。作者ロマンのベートーヴェンへの敬意、愛も行間に滲み出ている。

ベートーヴェンの作曲作品についてのロマンのコメントも興味深く、私が未聴の曲への興味も引きたてられる。今の世の中、本当に便利になったと思うのは、本書で触れられる楽曲はネットで検索すれば、すぐにその場で、Youtube等で聴くことができることだ。読みながら、楽曲を聴き、作曲当時のベートーヴェンの環境、思考に思いを寄せることができる。何とも、充実した読書時間だ。

一緒に収められている「ハイリゲンシュタットの遺書」「ベートーヴェンの手紙」「ベートーヴェンの思想断片」も味わい深い。週末の半日を使って読めば、満足な週末となると思う。

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三谷幸喜 監督・脚本 「short cut」 (2011)

2020-04-25 07:30:00 | 映画

三谷幸喜監督・脚本によるWOWOW向けのテレビ用コメディ映画。コロナウイルス感染予防は笑いに限るということで、三谷作品をアマゾン・プライムで検索。

共働きで仕事優先でやってきた中年夫婦のすれ違いや相互の再認識を、人里離れた林間の彷徨の中でロードムービー風に描く。ストーリー的には、私にも思い当たることばかりで、笑うに笑えない会話が冷や汗ものだが、脚本としてよくできていることは間違いない。

ワンシーン、ワンカットで2時間実況生中継風の作りなので、リアリティが半端でない。一方で、林間の移動をワンカットで追い続けるのはそのカメラ技術が凄いのは手に取るように分かるが、観る方も結構疲れる。ストーリーや映像の引き込む力が半端なく、あっという間に2時間が経つ。

芝居としては、殆ど、中井貴一と鈴木京香の二人芝居。実力派の二人の俳優による(きっと)アドリブも含んだやりとりは絶妙。2時間ワンシーン・ワンカットで、よくもまあ、演じ続けることができるものだとひたすら感心する。

三谷作品は外れが無い。お勧めです。

 

出演
中井貴一
鈴木京香
梶原善

監督・脚本: 三谷幸喜

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松原実穂子『サイバーセキュリティ―組織を脅威から守る戦略・人材・インテリジェンス― 』(新潮社 2019)

2020-04-21 07:30:00 | 

防衛省にも9年在籍したサイバーセキュリティ専門家による、無駄なく必要な情報を網羅した絶好の入門書であり読み物である。筆者自身がエンジニアでないこともあり、記載に専門用語を避けるなど、私のような一般人にも分かりやすく書かれている。地に足がついた信頼のおける一冊だ。

今、企業や国がどんな脅威にさらされているか、誰が攻撃をしているのか、どういう人がそれを前線で防いでいるのか、そして状況を的確につかみ、適切な対策を打つにはどうすればよいのかが解説される。今のサイバーアタックがいかに組織的で高度に専門化されているかを知るだけでも、鳥肌が立つ。

本書の強みは、記述が極めて具体的であることだ。この道のプロフェッショナルとして現場の実戦経験を十分に積んでいることが行間に滲み出ており、ジャーナリストやテックライターが人の話を聞いてまとめたような書物とは、明確に一線を画している。

例えば、セキュリティ対策の予算を取るために、経営者層にわかりやすくリスクを伝える方法論が紹介される。全社で「リスク委員会」を立ち上げ経営層にリスクの現状と対応策の選択肢をまとめたり、ヒートマップを作ってリスクを見える化したり、サイバー攻撃を自宅に侵入する泥棒に例えるなどなど、社内のセキュリティ担当者であればすぐに使えそうである。

数々の攻撃の手口や攻撃側の体制等を知ると、我々の情報化社会、ネットワーク社会が脆弱な情報基盤の上に立つ砂の城のようにも見えてくる。便利さと引き換えにしているものは、信じられないくらいとっても大きな脅威である。サイバーセキュリティの専門家、技術屋さんが食いっぱれることは無いだろうし、仕事は増える一方だろう。

 

〈目次〉

第1章 企業や国家を直撃するサイバー攻撃の実例
第2章 「闇の攻撃者」の正体
第3章 サイバー攻撃の最前線で戦うヒーローたち
第4章 今こそ役立つサイバー脅威インテリジェンス
第5章 サイバー攻撃リスクの見える化と多層防御

 

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ボブ・ウッドワード (著), 伏見 威蕃 (翻訳) 『FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実』(日本経済新聞出版社、2018)

2020-04-18 07:30:00 | 

 世界最大の影響力を持つ国ではこんな男が最大の権力を行使しているのかを知り、身の毛がよだつ一冊である。メディアや本人のツイート(私もフォロワーの一人)である程度は知ってはいたものの、想像を遥かに上回るモンスターだ。

 大統領選挙戦での様子から始まって、アフガニスタン撤兵問題、北朝鮮核兵器開発への対応、TPP離脱、税制改革、人種差別抗争(シャーロッツビル事件)への対応、ロシア疑惑等、ホワイトハウスに居合わせているような感覚で、トランプ政権におけるアメリカの政策決定過程をビビッドに知ることができる。政策決定論等の理論テキストを読むよりも、ずっと勉強にもなる。イラン、アフガニスタン、北朝鮮等、なかなか日本にいると見えにくい国際政治のダイナミクスの一面も理解が進む。

自分勝手、無教養、 傲慢、品性下劣・・・人として見習いたくない殆どの要素を満たしている人間が、側近には服従する者を配置し、国を導く。政権の中枢が、ここまで迷走し、機能喪失していながらも、この3年間、アメリカが崩壊しないでいたのも不思議な気がするぐらいだ。私自身は、安倍首相の支持者ではないが、トランプ大統領に比べればどんなに良く見えることか。

「トランプは午前11時ごろにならないと、仕事をはじめない。1日に6時間か8時間、テレビを見ている。テレビばかり見ていたら脳がどうなるか、考えてみるといい、とバノン(2017年1月20日~2017年8月18日 大統領首席戦略官)は疑問を投げた。」(p419)

国防長官のジェームス・マティスは、「近しい補佐官に、大統領はまるで、“小学校5、6年生”のようにふるまい、理解力もその程度しかないといった。」(p431)

500頁に及ぶ長編で冗長に感じるところもあるが、ドキュメンタリータッチで読み易いので、本の厚さは気にならない。秋の大統領選に向けても、コロナ禍のStay Homeの肴としても、お勧めです。

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映画 「日本の一番長い日」(監督:原田眞人、2015年)

2020-04-15 07:30:00 | 映画

コロナウイルス感染防止のStay Homeで、読書や映像を見る時間が増えている。何年か前に半藤利一氏の原作を読んだ『日本のいちばん長い日』の映画版を視聴した。

原作は、1945年8月14日から終戦日の15日正午まで、陸軍青年将校のクーデータ宮城事件を中心に記述されているが、本映画は終戦において中心的役割を果たした鈴木貫太郎首相と阿波惟幾陸軍大臣の二人を中心に終戦に至るドラマが描かれる。

テンポよく緊張感ある展開で、2時間を超える作品だが、あっという間だった。鈴木総理を演じる山崎努と阿南陸相を演じる役所広司が実力俳優ならではの存在感を発揮している。

一方で、私は原作読んでいたのでどの役者が誰を演じているか分かったが、原作読んでない人は、テンポが速く人物紹介の字幕もないので、鈴木と阿南はともかく青年将校たちは誰が誰だかわからないのではないか。できれば、原作読んでから視聴されることをお勧めしたい。

個人的な印象としては、名演ではあるものの役所が演じる阿南陸相がちょっと「いい人」過ぎる感じがした。あの歴史的局面を終戦まで持って行けたのは、阿南陸相のリーダーとしての力量が大いに寄与していることは間違いなく、原作に描かれた修羅場における苦悩やディレンマは相当だったと思うのだが、映画の数時間でそこまで描き切るのは難しかったようだ。

それにしても、この国としての決断があと半年、いや1年早くできれば、犠牲者はもっと少なかったのにという思いは残る。国家、組織、人の器、プライド、リーダーシップ、家族など、いろんな角度での見方ができる。一人でも多くの日本人に観てほしい作品であることは間違いない。

 

監督:原田眞人 
原作:半藤一利 
脚本:原田眞人 
製作総指揮:迫本淳一 
エグゼクティブプロデューサー:関根真吾 豊島雅郎 
プロデューサー:榎望 新垣弘隆 
撮影:柴主高秀 
照明:宮西孝明 
録音:照井康政 
衣装:宮本まさ江 
美術:原田哲男 
編集:原田遊人 
音楽:富貴晴美 

阿南惟幾:役所広司 
昭和天皇:本木雅弘 
畑中健二:松坂桃李 
迫水久常:堤真一 
鈴木貫太郎:山崎努 
阿南綾子:神野三鈴 

 

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緊急事態宣言下の東京駅周辺 4月10日金曜日

2020-04-11 11:46:54 | 日記 (2012.8~)

 4月7日に安倍首相による緊急事態宣言が出ている中なのだが、どうしても会社で処理せねばならぬ紙仕事、ハンコ仕事があり出勤した。2週間ぶりのオフィスである。2月下旬から、原則、在宅勤務となっていて、さらに緊急事態宣言で「特別な許可がない限り出勤禁止」になっているので、オフィスには決算の関係で出てこざる得ない人が数人いるだけで、平日の職場とは思えない静けさだ。この環境で仕事すると、家に閉じこもる閉塞感も無く、はかどるはかどる。社畜根性丸出しだが、やっぱり職場は良い。

 ただ必要以上の長居は禁じられているので、どうしてもオフィスでなければできない仕事は午前中に終わらせ、さっさと退社した。このまま帰るべきなのだが、お天気も良いのでお昼時の東京駅周辺まで足を伸ばし少々散策した。前日の新聞に人気のない丸の内界隈の写真が掲載されていたので、ちょっと自分の目で確認しておきたいという思いもあった。

 新聞の写真はフェイクでは無かった。以下の写真、4月10日金曜日の午後12時55分の東京駅前である。もちろん、人はいるのだが、週末の東京駅前よりも間違いなく少ない。ビジネスパーソンもボチボチ見かけるが、それよりもなぜかスケボーやっている若者(おまわりさんに職務質問されてた)やホームレスの方が日向ぼっこしてる。お弁当を広げているOL二人組もいて、何か別世界。


〈これが平日、日中帯の東京駅前!〉


〈東京駅を背に皇居方面を望む〉

お濠に出て、皇居に近づく。広く、青い空が何とも気持ちよい。皇居ランをしているランナーもさすがに疎ら。いつもは観光客で一杯の二重橋近辺も人はゼロ。


〈たまに練習する皇居周回ランニングコースも空いてます〉


〈二重橋〉

桜田門を抜けて、半蔵門に向かってお濠沿いを上る。ちょっと雲が出て、風もあるが、心地よい。新緑が芽吹き始めたところで、この季節独特の生命の鼓動を感じる。


〈綺麗な紫だったんですが、写真で写すのは難しいですね〉


〈半蔵門前から霞が関・日比谷方面を望む〉

家で溜まったストレスを抜くには最高の1時間弱だった。惜しみつつも、半蔵門から地下鉄乗って、Stay Homeの生活に戻った。

2020年4月10日金曜日

 

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大友直人『クラシックへの挑戦状』(中央公論新社、2020)

2020-04-09 07:30:00 | 

長年、クラシック音楽界で活躍してきた指揮者大友直人氏による、自身の半生記であり、日本のクラシック音楽界についての過去・現在・未来への思いを語った一冊です。日本のクラシック音楽界のどまん中にいる方だと思うのですが、第6章の「これからのクラシック」では、かなり踏み込んだ批判的意見を提示していて、「こんなこと言って大丈夫なのかな」と心配してしまうほど。

筆者は「今、クラシック音楽界は、残念ながら衰退の道を辿っているといわざるをえません。」とはっきりと言い、いくつかの根拠を主張します。評論家やジャーナリストが、クラシック音楽界の一翼を担っているという大きな責任感や使命感を持たずに、極端なオタク的方向に偏った活動を展開してきたこと。音楽家も、音楽の骨格や土台を理解しないまま漫然と音楽の世界に踏み込んでしまう人材が増えてしまっていること。日本のオーケストラは、プレーヤーの機能性や柔軟性が上がっている一方で、その根底に、確固とした音への価値観が感じられなかったり、ほとんど外国人奏者がおらず、新しいものや海外の感性の受け入れが十分でない、といったことです。

ベテランの懐古的なニュアンスも感じとれるところもあるので、筆者の意見には賛否両論あると思います。でも、業界内のリーダーの一人とも言える人からこうした声が上がるのは健全なことだと思いますし、大友氏自身、影響力を発揮できる立場にある方のはずなので、是非、危機の克服に向けて腕を振るってもらいたいです。

私自身、クラシック音楽愛好者の端くれとして、業界としての業界の将来の厳しさはひしひしと感じます。高齢者が圧倒的多数を占める観客席、素晴らしい演奏はあるものの普段はマンネリ感漂う定期演奏会は、「この業界、将来伸びるよね」っていうウキウキ感が乏しいのは認めざるえません。かれこれ30年近く演奏会に行ってますが、聴衆の平均年齢は上がるばかりだし(私もだいぶ追いついてきた感あり)、最近は空席が目立つ定期演奏会が増えてきている気もします。オーケストラの技量やプログラムの多様性は確実に進化していると思うのですが、サステナブルな(ビジネス)モデルとは言いがたいでしょうね。芸術活動としてお上の支援を受けるにも限度があるでしょうし、この先、橋下元大阪府知事のような市場価値一辺倒で芸術の価値を認めない政治家も増えて来るでしょう。ホント、今回のコロナウイルスの危機も、業界に構造変革を求める外部要因になることも間違いないでしょう。

筆者は第6章でこう述べています。「これからの日本のクラシック音楽界は、クリエイティブな分野の発展を見据えていかなくてはならない。積極的に新しい柵の演奏に取り組む必要がある。原点に立ち戻り、心から生まれる音楽的な欲求に基づいて、自信をもって新しい作品や舞台をつくっていけるかどうかに、未来がかかっている」(pp173‐174)。いちクラシック音楽愛好家の端くれとして、今後の大友氏の活動をフォローし応援したいと思いました。

 

目次
第1章 「音楽家を目指す」と宣言する
第2章 「世界」がなんだ!―主戦場は日本と決める
第3章 踊る沖縄市民―琉球で考えたこと
第4章 子どもたちを育てる
第5章 クラシックだけじゃない―音楽の魅力
第6章 これからのクラシック
対談 クラシックの未来(片山杜秀×大友直人)

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野川 お花見ラン 2020

2020-04-06 07:30:00 | 日記 (2012.8~)

「うつさない、うつされない」の実践のため、週末はしっかりStay homeしてましたが、唯一の外出はジョギング。土曜日の午前中は、武蔵野公園~野川公園~野川サイクリングロードを下って、調布の国領エリアまでの桜ロードを走りました。お天気も最高で、年に何度も無いジョギング日和でした。きょろきょろしながら、スマフォで写真撮ったので、いくつか記録に残しておきます。


〈武蔵野公園のグランド。いつもは少年野球チームが練習してますが、有志が集まってストレス発散してました>


〈青空と同じ西武多摩川線の列車〉


〈野川公園 いろんな種類の桜が咲いています〉


〈カワセミ発見。メスなので、オスほどの華麗さはないですね〉


〈調布市内 桜もいいけど、黄色の絨毯もいいです〉


〈桜アーチの下を走るのはとっても気持ちいいです〉

 


〈風が強かったので、なかなか焦点があわないのは悪しからず〉


〈この小川ほんと野川と言う名前がぴったり〉


〈散り始めた花弁が野川を覆います〉

2020年4月4日

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春の江戸絵画まつり  ふつうの系譜  「奇想」があるなら「ふつう」もあります─京の絵画と敦賀コレクション @府中市美術館

2020-04-04 07:30:00 | 美術展(2012.8~)

都心の美術館がコロナウイルスの影響で軒並み休館の中、開館を継続している府中美術館(4月3日現在、12日まで土・日・月は休館)。新たな企画展の会期早々にでかけた。

今回の企画は、江戸時代の「ふつう」の絵画をやまと絵、狩野派、京都の四条派、岸駒と岸派、原在中と原派など、流派毎に、分かりやすく展示がされている。スタイルの違いはあるものの、繊細で深遠な表現に一つ一つの絵を見入ってしまう。個人的には、優雅さが一杯の板谷広長〈業平東下図〉、美少年が浮き上がってくるような狩野栄信の〈菊慈童〉、美しいというよりは奇想とも言える岸駒〈寒山拾得図〉が印象的だった。

いつも思うのだが、府中美術館の面白さは、その絵の作品解説だ。堅苦しくなく、平易かつ興味が湧くように書いていただいている。絵も良いのだが、この作品解説を読むのが楽しい。

作品の大半は敦賀市立博物館からの出品。博物館の写真パネルがあったが、昭和2(1927)年に竣工した旧大和田銀行本店建物を活用した博物館とのことで、レトロな雰囲気を漂わせている。一度、訪れてみたいと思った。

4月12日までが前期展示で、14日からは後期展示。殆どの作品が前期と後期で入れ替わるように計画されている。

2020年3月15日訪問

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三谷幸喜 監督 「大空港 2013」

2020-04-02 07:30:00 | 映画

 コロナウイルスで沈んだ気分を笑い飛ばすに最適の一本。三谷幸喜が脚本・監督し、三谷作品らしい軽快なコメディに仕上げっている。

 天候不良で松本空港に羽田行きの飛行機が緊急着陸。地方の空港で一時を過ごす乗客たちの騒動が、グランドスタッフ(竹内結子)を軸に描かれる。

 ワンシーン・ワンカットで撮られているので、リアリティや臨場感がたっぷり。俳優さんの緊張感も相当なものだと想像するが、竹内結子、香川照之、神野三鈴、生瀬勝久などの個性派俳優を揃えて、安心して楽しめる作品。105分、息をつかせず話が展開していく。

 週末、家に籠ったときに見るのがあう。もとはWOWOWで作ったテレビ映画らしいが、今はAmazonプライムで見られます。


監督 三谷幸喜 
プロデューサー 徳田雄久 藤田知久 椿宜和 
ラインプロデューサー 森賢正 稲葉尚人 
脚本 三谷幸喜 
撮影 山本英夫 
照明 小野晃

大河内千草 - 竹内結子
田野倉守男 - 香川照之
田野倉美代子 - 神野三鈴
田野倉真弓 - 石橋杏奈
田野倉睦夫 - 池松壮亮
鶴橋蔵之介 - 生瀬勝久
鶴橋清正 - 綾田俊樹
村木繁 - 甲本雅裕
砂田かおる - 青木さやか
国木田修 - オダギリジョー

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