私にとっては、8月の唯一のコンサートです。7月も演奏会に出かけたのは一度きりだったせいか、この日は開演までの時間配分とか持ちモノとか、何かとボケていて、開演時間ぎりぎりに大汗をかいての入場となりました。習慣の力は大きい。
今日は大好きなビゼー祭りであり、かつ久しぶりのミンコフスキさんともあって、心待ちにしていたコンサートです。
一曲目は、全く初めて聴く交響曲《ローマ》。冒頭のホルンの四重奏から美しかった。曲自体も耳に馴染みやすい音楽で、都響のアンサンブルの良さが引き立ちました。ただ、私は、汗の引きとともに、ちょっと効きすぎ位のホールのエアコンが心地よく、熱帯夜での睡眠不足も響いて、途中睡魔が襲ってきて集中力を欠いてしまい残念。
休憩後は、《アルルの女》組曲第1番と第2番を連続で。この曲はCD持ってますが、生で全曲聴くのはあまり記憶にありません。冒頭の前奏曲「三人の王の行列」の切れの良い演奏から、ぐぐっと引き込まれました。好きな第2組曲のメヌエットも聴けたし、最後のファンランドールの盛り上げでは、ホール一杯にオーケストラの音が響き渡り、気分爽快。暑さを吹き飛ばしてくれる納涼演奏でした。
アルルの女を聴きながら、「う~ん、カルメンも聴きたいなあ」と思っていたのですが、アルルの女が終わった時点で15時30分。拍手しながら「今日はずいぶん早く終わるんだなあ。新宿で買い物でもして帰るか」と考えていたところ、何と予期せぬアンコール。それも、カルメンの前奏曲。もう、歓喜感激でした。さすがミンコフスキさん、わかってる。そして、カルメンの拍手に応えて更に≪アルルの女≫第2組曲のファンランドールを再び。これは楽員さんにもサプライズだったようで、ステージ上であわててました。大盛り上がりで、終演となりました。いや~、ほんと楽しい演奏会で、ミンコフスキさん、楽団員さん、そして聴衆の皆さんの暖かい一体感が感じられた、良い空間・時間でした。
それにしても、ミンコフスキさんってこんなお茶目な方とは知らなかった。ロンドン在住時に、ルーヴル宮音楽隊、ネザーランド(オランダ?)オペラで聴く機会がありましたが、今日のような、はしゃいだ感じの終演後の楽団員への労いや拍手への応え方は無かったような。都響との公演は今回はこれ一回きりのようですが、夏休み中とはいえ何とももったいないですね。以前聴いたのは、ヘンデルのオペラ『アルチーナ』とグノーの『ロミオとジュリエット』だったのですが、いずれも記憶に残るすばらしい公演だっただけに、今回がこれきりなら、是非次回の来日を期待したいです。
「作曲家の肖像」シリーズVol.98《ビゼー》
日時:2014年8月3日(日)14:00開演(13:20開場)
場所:東京芸術劇場コンサートホール
出演者
指揮/マルク・ミンコフスキ
曲目
〈ビゼー〉
交響曲《ローマ》
《アルルの女》組曲第1番*
《アルルの女》組曲第2番*
"Portrait of Composers" Series Vol.98 <Bizet>
Date: Sun. 3. August 2014, 14:00 (13:20)
Hall: Tokyo Metropolitan Theatre seat
Artists
Marc MINKOWSKI, Conductor
Program
<Bizet>
Symphony "Roma"
"L'arl�・sienne", Suite No.1
"L'arl�・sienne", Suite No.2