その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロンドンマラソン 2012 抽選結果発表!!!

2011-09-30 22:38:32 | ロンドン日記 (日常)
 今朝、職場に行くと、去年と全く同じ光景が。。。(去年はこちら→
 「やっぱり、ダメだった」
 「今年もダメか。。。。」
 「やっぱりチャリティしかないか。。。」
  ・・・

 来年のロンドンマラソンの出場権をかけた抽選結果が続々と郵送で返却されているのだ。

 私の廻りの少なくとも7名は今年も全滅。

 「XXX-SAN(わたしのこと)は?」
 「え~、まだ帰ってきてないよ。じゃあ、今日帰ったら来てるかな。。。」

 ということで、緊張しながら帰宅。

 ドアを開けると確かに、郵送物を引きずるドアの音が・・・・・

 確かにロンドンマラソン事務局からの郵送物が・・・・・

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緊張しながら恐る恐る開封・・・・
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 何と、当選!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


 飛び跳ねて喜んでしまいました。(階下の皆さま、スイマセン)

 月曜日は自慢してやるぞ~


 2011年9月30日
  
コメント (7)
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初秋のロンドンジョギング

2011-09-28 22:06:56 | ロンドン日記 (日常)
 先週末は土・日ともに真面目にジョギング。ここ1週間のロンドンは、驚くほど暖かく、秋の進みも一休みという感じです。

 ワンパターンですが、先週末もハムステッドヒースへ。

 紅葉の進み具合は木々によって異なりますが、こんなまさに紅葉進行中の木がありました。



 秋とは関係薄いですが、ハムステッドーヒースの一種の展望台パーラメント・ヒルに登りました。

 ロンドンシティを臨みます。


 
 こちらはロンドンシティとは逆方向のハイゲートエリア。



 煉瓦作りの建物が多いハムステッドには紅葉が似合います。





 2011年9月23日


 先週末、ラグビーのワードカップで土曜日はイングランド戦、日曜日はスコットランド戦がありました。なので、当然、前週に行き続き、朝7時からパブはやって居るに違いない(先週の模様はこちら→)と楽しみにして、ラン後立ち寄りました。そしたら、が~ん、クローズド。前週のお客さん約一名にさすがに方針変更したようです。なんだ~、がっかり。
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ロンドン交響楽団/ ゲルギエフ/ チャイコフスキー交響曲第4番ほか

2011-09-26 22:37:42 | コンサート (in 欧州)
 ロンドンのオーケストラは、先週あたりから徐々にシーズン開幕コンサートが始まっています。私も、日曜の夜、ロンドン交響楽団の演奏会を聞きに、3ヶ月ぶりにバービカンホールを訪れました。この日は、主任指揮者ゲルギエフによる、ブラームスのピアノ協奏曲第2番ととチャイコフスキーの交響曲第4番という重量級プログラムです。

 しょっぱなのブラームスのピアノ協奏曲第2番は随分有名な曲のようですが、私は初めてです。ピアニストのネルソン・フレイレ(Nelson Freire)は1944年のブラジル生まれということなので、もう結構なお歳のようですが、2階席からはもうすぐ70歳とは思えない溌剌とした壮年のおじさんに見えました。ピアノの方も、とっても力強いタッチで、音も大きいので、最初は驚きましたが、乱暴に大きいというのではなく、細部にもすごく丁寧に弾いているのが良く分かります。ピアノを弾く姿勢が型にはまった美しさがあり、ピアノをまるで自分の体の一部のように自由自在に操っているように見えます。均整がとれていて、安定しているので、聴く方は安心して音楽に身をゆだねることができる、そんな感じでした。

 ピアノ以外も第3楽章のチェロ独奏の美しさも格別でした。柔らかく、滑らかで、至福の時間です。オケも弦のアンサンブルが美しく、交響曲的なピアノ協奏曲をピアノとしっかりコラボしてました。フレイレさんは、大拍手に応えて、アンコールまでやってくれました。誰でも知っている有名な曲(ですが、恥ずかしながら、私は曲名を知りません)で、重厚な協奏曲の後にぴったりのデザートでございました。

(拍手に応えるネルソン・フレイレ)


 休憩を挟んでのチャイコフスキーは、これまた凄じい演奏。完全にゲルギエフの十八番なのでしょう。譜面台に譜面はおいてありましたが、一度も振れることもなく、終始、完全なゲルギーワールドの展開でした。木管、金管の個人技(特にオーボエ、フルート、クラリネット、ファゴットなどなど)に加え、弦を含めた全体のハーモニーも完璧。ヘビー級でありながら「蝶のように舞い、蜂のように刺す」と言われたモハメッドアリのボクシングのような、重量級のオケにきれが加わる演奏で、完全にノックアウトされました。特に、第2楽章の深く、寂しいロマンティックなメロディ、第3楽章の弦のリズミカルなピチカートが心地よかったです。最後、フィナーレが終わったときは、心臓パクパク。こんなチャイコフスキーの4番はそうは聴けないでしょう。

 日曜の夜にこの衝撃は重すぎるよ~、と暖かな秋の夜風にあたりながら、胸の鼓動を無理矢理治めつつ、帰路につきました。

(満足げなゲルギエフ)




London Symphony Orchestra / Valery Gergiev
25 September 2011 / 19:30
Barbican Hall

Brahms Piano Concerto No 2
Tchaikovsky Symphony No 4

Valery Gergiev conductor
Nelson Freire piano
London Symphony Orchestra

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ロイヤル・オペラ・ハウス/ ファウスト (グノー)

2011-09-25 10:20:59 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 役者が揃うと舞台が映える。それにつきる今夜の「ファウスト」でした。ロイヤルオペラにしては滅多にない豪華メンバーを歌手陣に揃え、一番心配だったゲオルギューのキャンセルもなく、スター達がその持ち味を十分に出しきった舞台でした。

 ファウスト役のヴィットリオ・グリゴーロは、昨年、「マノン」でネト嬢を食うほどの衝撃のロイヤルオペラデビューをかざった(こちら→)のが記憶に新しいです。この日も劇場内一杯に響き渡るテノールは健在で、溌剌と若きファウスト博士を演じていました。ただ、「マノン」の時ほどの突き抜け感を感じなかったのは、やはり廻りを重量級の歌手に囲まれたからでしょう。



 特に悪魔メフィストフェレス役のルネ・パーペは傑出した存在感でした。迫力の低音は悪役の魅力たっぷり。歌も演技も重心の低い安定感は、逆にファウストのグリゴーロがちょこちょこしたチンピラに見えてしまい、いいんだか、悪いんだかと思ったぐらいです。



 マルグリートのお兄さんヴァランティン役のホロストフスキーもさすがスターのオーラが出まくりでした。今一つ声の通りが悪い低音は個人的には好みではないのですが、第4幕のファウストとの決闘に破れ、死を迎える場面などは迫力の歌唱と演技で、緊張感ある見せ場を作ってくれました。



 ゲオルギューはもう出てくれただけで私は満足。最近のROHでの「アドリアーナ・ルクヴルール」や「椿姫」の出演はチケット購入出来なかったので、とにかくキャンセルがないことを願っていました。今夜マイクを持った事務員が出てこないうちに1幕の音楽が始まったことが何と嬉しかったことか。その念願のゲオルギューは、歌も良かったですが、それよりも、可憐だけど不幸な マルグリートの演技の方が印象に残りました。ファウストに置かれたた宝石箱の宝石を身につけて「宝石の歌」を歌う可愛らしさや、赤ん坊を殺してしまって牢獄に居る狂気の演技は、見る者をぐーっと舞台に感情移入させてくれます。



 脇役陣やコーラスも素晴らしく、大いに盛り上げてくれました。特にジーベル役のミシェル・ロジエはズボン役がとってもお似合いで、声も美しい。是非、「フィガロの結婚」のケルビーの「ホフマン物語」のニクラウス役をやって欲しいと思いました。

 エヴェリーノ・ピド 指揮のオケも文句なしで、グノーのドラマチックな音楽をダイナミックかつ美しい演奏でした。



 ちょっと思ったのは、このオペラ、劇的で良くできているとは思うのですが、不要に長くないでしょうか?3幕のファウストがマルガリータを口説くシーンや5幕のパーティー(バレエ)シーンはあそこまで引っ張らなくても良い気がします。正直、緊迫したシリアスな場面とバカ騒ぎの場面が交互に続くので、見ている方も疲れます。ただ、長く感じるのは、全5幕で正味3時間以上のオペラを1回の休憩で済ませようとするロイヤルオペラ側の省エネ編成のせいかもしれませんが。

 いずれにせよ、先週に引き続き素晴らしい公演でした。今シーズンのロイヤルオペラ、出だし快調です。これからも期待したいです。





(以下、ロイヤルオペラハウスのFBから)


 








Faust
Saturday, September 24 7:00 PM


Credits
Composer: Charles-François Gounod
Original Director: David McVicar
Revival Director: Lee Blakeley
Set designs: Charles Edwards
Costume designs: Brigitte Reiffenstuel
Lighting designs: Paule Constable
Choreography: Michael Keegan Dolan
Revival choreography: Daphne Strothmann

Performers
Conductor: Evelino Pidò
Faust: Vittorio Grigolo
Méphistophélès: René Pape
Marguerite: Angela Gheorghiu
Valentin: Dmitri Hvorostovsky
Siébel: Michèle Losier
Wagner: Daniel Grice§
Marthe Schwertlein: Carole Wilson
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ドガとバレエ展 @王立美術院

2011-09-24 07:26:39 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)


 金曜夜の美術館シリーズ。今週は王立美術院(ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ)で先週から始まった「ドガとバレエ展」に足を運んだ。有難いことに、王立美術院は、金曜日は夜10時まで開館している。

 副題に「動きを描く」とあるように、ドガがバレエの動きを絵に描いたがテーマ。バレエスタジオでの練習風景を描いた初期の作品から、晩年までバレエのスケッチ、パステル画、油彩、彫刻作品が、オルセー、メトロポリタン(NY)、近代美術館(NY)、ワシントン、ハーバード大学、デトロイト、ローザンヌ、トレド、グラスゴーなどなど世界中の美術館や個人から集められて展示されている。

 私はドガのバレエの絵は、臨場感、構図や色合いがとても好きで、特にロンドンのコートルードギャラリーにある「舞台の2人の踊り子」(冒頭の絵。今回のこの美術展にも展示)はお気に入りである。今まで、いろんな美術館で1枚ないし数枚のドガのバレエの絵を鑑賞することはあっても、こうして画家の一生を通じてのバレエの絵を集まった個展を見るというのは、初めての経験である。よくもまあ、こんなにバレエに執着して描き続けたものだと、それだけで感心する。よほどバレエかバレリーナが好きなのだろう。さしづめ、バレエ・フェチなのかと。

 しかし、この個展を通して相当数のドガのバレエの絵を見て感じたのは、果たしてドガはバレエが本当に好きだったのだろうか?という疑問だった。練習風景、スタジオでの休憩、舞台での踊りなどの絵から感じるのは、どれも醒めた観察者から見た一場面であり、私には絵描きの対象への情熱や愛情は全然感じられない。バレリーナの個人的な心情を汲み取っているわけでもない。人は描かれるが一つの風景として、個性的な構図ではあるけどもスナップ写真のように切り取られているに過ぎない。そうか、彼は(性的嗜好としての)バレエ・フェチではなかったのだ。

 まさにこの個展のテーマのとおりだ。ドガが好んだのは、動きとしてのバレエであり、その動きを如何に描写するかが彼の関心ごとだったのだ。何だ、そういうことなのかと、企画者の狙いに簡単に嵌ってしまった自分の単純さに呆れる。ただ、この個展で、今後、彼のバレエの絵を一枚見る時の自分の中のスタンスが変わることは明らかだった。一つの座標軸が出来てしまった。良いのか、悪いのか・・・、もっと素直に、直感的に、絵を楽しみたいのに・・・。ちょっと、複雑な気分で、夜10時人影もまばらになった美術館を後にした。

 12月11日まで開催。


 2011年9月23日 訪問


 ※企画展のHPはこちら→

(余談だが、この個展の難点は入場料がロンドンの美術館としては異例の14ポンドもすること。てっきり、7,8ポンドぐらいかと思って10ポンド手に持ってチケットカウンターに出向いたら、14ポンドと言われ、引き返すわけにもいかず、あわてて財布の中の現金を探す羽目になった。ただ、これだけのドガのバレエの絵を集めた個展はそうは無いと思うので、14ポンドの価値はあると思う。でも、2回はこないかな。やっぱり、無料のナショナルギャラリー等は偉大だ!)


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ハムステッドヒースの秋

2011-09-21 22:26:27 | ロンドン日記 (日常)
 日曜日に走ったハムステッドヒースの秋の風景。

 ケンウッドハウス前の並木道。緑の葉がまだたくさん残っているように見えますが、歩道には落ち葉がかなり積もってきました。



 森の中を走ると、栗の実がたくさん。


 早朝、森の中を走っていると、夜中に葉っぱに溜った雫や秋の実がぽつぽつと降ってきます。まるで、ととろの森のよう。


 地面から見ると・・・


 あと何週間、木々の葉が残っているのだろうか???

 2011年9月18日
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ナショナル・ギャラリー 企画展 Devotion by Design: Italian Altarpieces before 1500

2011-09-19 22:28:29 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
 帰宅途中に、ナショナル・ギャラリーのセインツベリー館地下1階で開催中の企画展Devotion by Design: Italian Altarpieces before 1500を覗いてきました。(ナショナルギャラリーは金曜日は夜9時まで開館しています。)



 常設展の作品を、特定のテーマで選び、並び変えて展示する企画展なのでありがたいことに無料です。しかし、新しい視点や学びを与えてくれるナショナルギャラリーの企画展には、いつも感心させられます。

 今回は、1500年以前の中世後期からルネッサンス初期にいたるイタリアの祭壇画が展示されています。祭壇画のつくりや、変遷などをパネル展示を追いながら絵を鑑賞するのは、ギャラリーに「ただ」並んでいるだけでスーッと通るのとは、また違った印象を与えてくれます。一つの部屋では、祭壇画の後ろに入れるようになっており、木つくりのパネルの裏側がのぞけたりします。

 中でも圧巻はメインホールで、実際の教会を再現したようなつくりで、正面のメイン祭壇と左右の小祭壇を並べた形で祭壇画を展示してあります。照明を落とした部屋に、教会音楽を厳かに流されて、あたかも中世の教会にそのままタイムスリップしたような感覚になります。一つ一つの絵が繊細で美しく、神秘的です。

 教会の宗教画はちょっとと抵抗感を感じる人は居ると思いますが(私もどちらかといえば苦手)、好きでなくてもお嫌いで無ければ、企画展ならではの切り口に新しい発見もあるかと思いますので、足を運ばれることをお勧めいたします。(10月2日までです)


 ※この企画展のためのビデオがナショナルギャラリーのHPにアップされています。これがとってもよくできていて面白いのですが、行かれる方はこれを見てから行くと、更に楽しめます。会場横のVIDEOルームでも上映してます。(こちら→

(余談)
 センイツベリー館の玄関ホールで、リュート(たぶん)の伴奏に合わせて、ソプラノの歌手がモダン(?)宗教曲を中心としたミニコンサートのようなものをやっていました。数人が立って聞いているだけだし、ナショナルギャラリーのパンフレットに掲載されているイベントでもないので、音楽好きのボランティアのパフォーマンスなのかなあと思って、何となく立ち止まったのですがが、直ぐにその歌声の美しさに痺れてしまいました。金曜の夜、暗く、人もまばらなナショナルギャラリー別館の入口ホールに響くその歌声は、一週間の仕事の疲れがスーッと抜けていくような感覚に陥いるものでした。オペラやコンサートも良いけど、音楽を聴いて本当に良かった、幸せだと思う瞬間でありました。



 2011年9月16日
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とあるパブの風景 9月18日日曜日 朝8時~

2011-09-18 16:55:22 | ロンドン日記 (日常)
 週末のお決まりの朝ジョギングにでかけた。残暑に苦しむ日本の方には申し訳ないが、ロンドンは既に秋まっただ中。フラットを出ると、朝の爽やかだが肌寒いぐらいの空気が顔にあたり、なんとも気持ちがいい。

 今日はハムステッドヒースを抜けるコースを選んだ。50分近くかけて一廻りして、自宅近くまで戻って来ると、なぜか近くにあるパブのカーテンが開き、中には灯りがついている。どうしたのだろうと、側まで寄って窓から覗いて見ると、お客さんどころか、店員すら見えないパブにTVだけがついていた。

 このパブはいつもお昼に開店するから、こんな朝8時から何をやっているのか?なんか地元の自治会(そんなのロンドンにあるのだろうか?)とか、パブ関係者の集まりでもこれからあるのかな?と不思議に思いながら、怖いもの見たさで、入口のドアを押してみた。

 そしたら、キューとドアを開ける特有の摩擦音を出しながら、ドアが開く。鍵はかかってないんだと思った瞬間、中からTVのボーリューム一杯の音が、耳に飛び込んできた。そうだ、ラグビーワールドカップのイングランド戦をやっているのだ。丁度、ハーフタイムのタイミングだったので、画面にはCMが映っていたのだが、イングランド戦のためにこのパブが早朝開店をしていたのだ。

 ドアを開ける音が聞こえたのか、たまたまなのか、分からないが、カウンターの裏からお店のおねえさんが出てきた。思わず、「やっているの?」と聞いたら、「もちろん」という答えが返ってきた。「そうか、朝からイングランド戦なんだね?」、「ええ」。

 8時からパブでビールを頼むのもなかなかイギリスで良いなあと思ったが、朝の爽やかな風を受けて、薄い汗をTシャツの裏にかいた体は、オレンヂジュースを飲みたいと言っていたので、体に正直に「オレンヂジュースある?」と聞いた。きっと、僕が初めての客だったに違いない。お姉さんは、「もちろんよ」と本当に嬉しそうな顔をして、「氷はいる?」と聞いてくれた。

 後半の40分、グルジア相手に圧倒的イングランド優勢で進む試合をパブでオレンヂジュースを飲みながら観戦した。結局、僕の他には誰も来なかった。僕ひとりに、パブの中にある4つのTVモニターは多すぎたが、4つのモニターを独占するのは、なんとも気分が良い。

 去年、ワールドカップでは不完全燃焼だったこのパブは、今度はラグビーで取り返したいのか。でも、そのわりには、昨年はイングランドの国旗で一杯だった室内には、どの国旗一枚も飾ってないし、パブの外にも「朝からラグビー中継やってます」なんて、どこにも書いてなかった。イングランド、ウエールズ、スコットランド、アイルランドと近隣4カ国(?)が出場しているから、あからさまにどっかの国旗だけ掲揚するということもできないのかなあ?などとぼんやり考えながら、ラグビーを見ていた。

 試合が終わって、氷もかなり融けたグラスをカウンターに戻して、「ありがとう」というと、”Have a nice day!”と(私も朝の一仕事を終えたわ)という感じで、お姉さんが送り出してくれた。なんかとっても不思議な日曜日の朝の40分だった。

(入り口から覗いたパブ内)


(ゲームをやっているときは人で一杯のはずなんだが・・・)


(唯一の客の唯一の注文 オレンヂジュース)
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ロイヤルオペラ/『三部作』 (プッチーニ)

2011-09-17 23:48:38 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 ロイヤル・オペラのシーズン開幕公演のプッチーニ『三部作』を見に行った。

 ※『三部作』のWiki → 

 ※「外套」のWiki→

 ※「修道女アンジェリカ」のWiki→

 ※「ジャンニ・スキッキ」のWiki→

 よくもまあ、これほど関連の全くない別々の3つの話を集めて『3部作』として一つのオペラに仕立てたものだとピッチーニの手腕にほとほと感心した。今夜の歌手陣、オーケストラの熱演とセンスのいいプロダクションの3拍子が揃ったことに負うことも大きいが、「外套」、「修道女アンジェリカ」の重い悲劇が2つ続いたあとの「ジャンニ・スキッキ」の喜劇による締めは、ステーキの後のシャーベットのようで後味がとっても良い。こじつければ、人間の死をめぐる喜怒哀楽の物語ということになるのだろうが、Wikiにあるように、観衆のエンターテイメントを考えてのことなのか、それとも他の意図があるのかは、分からない。

 今夜は、どれも良かったのだが、一番引き込まれたのは、最初の「外套」。3角関係の男女を演じる3人の歌手陣(Lucio Gallo, Aleksandrs Antonenko, Eva-Maria Westbroek)
の歌、演技が共に素晴らしく、オーケストラの盛上げがかけあわさって、圧倒的重量感を感じさせるパフォーマンスだった。パリだが、アムステルダムやハンブルグを思い出させる暗い夜の港湾のセットと照明、ドロドロした愛憎の官能的演出は、『リゴレット』を思い起こさせる。ヘビー級のストレートパンチを真正面から食らったような衝撃だった。



 「外套」で若い妻に不倫に走られる哀しい老船長を歌ったLucio Gallo は、「ジャンニ・スキッキ」では全くの逆キャラクターとんちの効いた中年ジャンニ・スキッキをハツラツ演じ、舞台を盛り上げた。周りを固める親戚一同役も良くて、オペラというよりも、軸がしっかりしたコメディ芝居をみているような感じで楽しめた。



 「修道女」もヒロインErmonela Jaho の好演につきる。パンフレットの写真は随分派手な目鼻立ちだが、修道女という衣装のせいか、ずっと清楚に見える容姿はこの役柄にぴったりで、細くて美しいソプラノと迫真の演技が素晴らしかった。『トゥーランドット』のリューをやったら似合うだろう。



 パッパーノ指揮のオーケストラの好演も触れないわけにはいかない。毎回、 パッパーノが振るとオーケストラの音が違うと書いているのだが、今日も違った。音楽が躍動し、表情が豊かになる。会場からも大拍手と歓声がパッパーノとオケに寄せられていたが当然だ。



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Il trittico
Saturday, September 17 6:30 PM

Credits
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IL TRITTICO
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Composer: Giacomo Puccini
Director: Richard Jones

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IL TABARRO
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Set designs: Ultz
Costume designs: Nicky Gillibrand
Lighting design: D M Wood
Movement Director: Sarah Fahie

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SUOR ANGELICA
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Set designs: Miriam Buether
Costume designs: Nicky Gillibrand
Lighting design: D M Wood
Movement Director: Sarah Fahie

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GIANNI SCHICCHI
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Set designs: John Macfarlane
Costume designs: Nicky Gillibrand
Original lighting design: Mimi Jordan Sherin
Lighting revived by D M Wood
Choreography: Lucy Burge
Revival Choreographer: Sarah Fahie

Performers
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IL TRITTICO
------------------
Conductor: Antonio Pappano
-------------------
IL TABARRO
-------------------
Michele: Lucio Gallo
Giorgetta: Eva-Maria Westbroek
Luigi: Aleksandrs Antonenko
Tinca: Alan Oke
Talpa: Jeremy White
Song Seller: Ji-Min Park
Frugola: Irina Mishura
Lovers: Anna Devin§
Robert Anthony Gardiner

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SUOR ANGELICA
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Sister Angelica: Ermonela Jaho
The Princess: Anna Larsson
The Abbess: Irina Mishura
The Monitress: Elena Zilio
Mistress of the Novices: Elizabeth Sikora
Sister Genovieffa: Anna Devin§
Nursing Sister: Elizabeth Woollett
Alms Sisters: Gillian Webster, Kathleen Wilder
Sister Osmina: Eryl Royle
Sister Dolcina: Elizabeth Key
Novice: Katy Batho
Lay Sisters: Melissa Alder, Kate McCarney

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GIANNI SCHICCHI
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Gianni Schicchi: Lucio Gallo
Lauretta: Anna Devin§
Rinuccio: Francesco Demuro
Zita: Elena Zilio
Gherardo: Alan Oke
Nella: Lisa Anne Robinson
Betto di Signa: Jeremy White
Simone: Gwynne Howell
Marco: Robert Poulton
La Ciesca: Marie McLaughlin
Maestro Spinelloccio: Henry Waddington
Ser Amantio di Nicolao: Enrico Fissore
Pinellino: Daniel Grice§
Guccio: John Molloy

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メドックマラソンを走る 2011

2011-09-17 10:06:21 | ロードレース参戦 (in 欧州、日本)

(自分のマラソン史に残るレース。個人メモから)

朝6:30 ボルドー市内からバスで出発


ブドウ畑から登る朝日


続々とスタート地点に集まるランナーたち




日本人グループ


最初のシャトー。早速みんな飲み始め。まだ2キロぐらいなのに。


かわいいミッキーさんたち


一面に広がるブドウ畑


ぶどうは膝ほどの高さになっています


次のシャトー目指して走れ!


シャトーの中庭で振舞われるワイン


要はマナーハウス


相当広い敷地のシャトー


シャトーの従業員が総出で振舞ってくれます


ワイングラスで出してくれるシャトーも


かわいい少年が樽出しのワインをサーブ


よくわからないグループ


30キロから太陽が出て、気温がグーっと上がり、きつかった


ラスト5キロは、生ハム→牡蠣→サイコロステーキ→フルーツ→アイスのフルコース

前菜の牡蠣


最後はデザートのアイスで〆


(つぶやき)
楽しいがかなり疲れた。
雰囲気は最高。ホスピタリティがすごい。走るためのレースではなくて、楽しむためのレース。一人で出ても面白くないし、仲間で出るのがいい。
仮装も皆でやれば楽しい。ワインの振る舞い方、スナックや至る所での音楽など、楽しさ指数では間違いなく一番。

午前中曇っていたのは幸いだったが30キロ地点から晴れてきついレースだった。アップダウンが続き、真面目にやると足に来る。一つづつ次のシャトーを目指して淡々と走った。結果は5時間11分。走りとしてはめちゃ不本意。ただ練習不足だし、あの暑さの中なので、抑えた走りにしたので止む得ない。熱中症になったり、心臓がおかしくなったらかなわなないから。それにしても記録はこれで2回連続の下り坂。もう記録は伸びないのかなあ。

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Vlaamse Opera/ Semiramide (ロッシーニ) (エディンバラ・インターナショナル・フェスティバル)

2011-09-16 22:25:36 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 8月末に出かけたエディンバラ・インターナショナル・フェスティバルで、ベルギーのVlaamse Opera(フランダース歌劇場/フランドル歌劇場?)というオペラハウスによる、ロッシーニのSemiramide(セミラーミデ)というオペラを見た。

 Vlaamse Operaとは、全く初めて耳にする歌劇団だが、現在の形で活動しているのは1988年からとのことなので、新しいオペラハウスである。アントアープとヘント(ガント)の劇場で公演をしているとのことだ。

 会場の祝祭劇場は現代的なオペラハウスで、こじんまりとしていて感じのいい劇場。

(外観は近代的)


(ラウンジ)


(劇場内はこじんまりしてます)




 ロッシーニの「セミラーミデ」は古代アッシリア王国を舞台にした恋愛悲劇で、ヴォルテールの悲劇「セミラミス」を基にしている(Wiki解説→)。

 上演時間が長くて(6時に始まって、終わったのが10時半過ぎ)、後半は集中力を欠いて意識朦朧としてしまったことを除いては、とっても楽しめた。名前を聞いたことすら無かったVlaamse Operaだったが、とても堅実で不満のないパフォーマンスだった。指揮のAlberto Zeddaはロッシーニの専門家らしいが、いかにも職人という感じの、細部にまで拘った指揮ぶりで、美しいロッシーニのメロディを聞かせてくれた。歌手陣もスーパースタークラスこそ居ないが、ヒロインのMyrtò Papatanasiu
をはじめとして、十分に聞かせる歌唱だった。

(白のドレスがMyrtò Papatanasiu)


(指揮のAlberto Zedda)


 ただ、歌劇場もオペラもあまりメジャーでないためか、後方の席はガラガラだったのは、さびしい。
 
 名前は知られていなくても、こうしたしっかりと満足感の残る公演をしてくれる歌劇団を見て、欧州の歌劇団の層の厚さをしみじみと感じさせられた。





18:00, 27 August 2011

Semiramide
by Gioachino Rossini Libretto by Gaetano Rossi After Sémiramis by Voltaire
Vlaamse Opera

Semiramide Myrtò Papatanasiu
Arsace Hadar Halevi
Assur Josef Wagner
Idreno Robert McPherson
Oroe Igor Bakan
Azema Julianne Gearhart
Mitrane Eduardo Santamaria
L'ombra di Nino Charles Dekeyser

Alberto Zedda Conductor
Nigel Lowery Director / Set / Costumes
Lothar Baumgarte Lighting designer
Yannis Pouspourikas Chorus Master
Luc Joosten and Ute Haferburg Dramaturgy

Sung in Italian with English supertitles
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とある職場の風景 ラグビー・ワールドカップ 「明日は日本戦だけど・・・」

2011-09-15 23:28:12 | ロンドン日記 (日常)
 総務担当の英国人マネジャーが「相談したいことがある」とやってきた。

「明日の朝に、ラグビーのワールドカップの日本対ニュージーランド戦があります。去年のサッカーのワールドカップと同じように(サッカーの職場観戦の模様はこちら→)、会議室を開放して、上長の許可がある人は観戦できるような環境を作ったらどうだろう?」

「へぇ~。明日、日本戦なんだ」

「知らなかった?(ちょっと、がっかりの風で)日本人はラグビーに興味ないのか?」

「いや、そんなことはないよ。・・・・日本人もラグビーは好きだけど、ワールドカップは勝ったことが無いから、皆、もうあきらめていると思うよ」

「(さらにがっかりの風で)じゃあ、セットしなくてもいい?」

「う~ん、せっかくセットしてくれても観る人居ないと思うけど・・・」

「(ほとんどキャッチセールス風に)会議室は空いていることが確認できているから、直ぐにでも準備して、社員周知をかけることはできるよ・・・」

(う~ん、妙に準備が良いのだなあ~)と感心したところで、やっとピンと来た。(そうか、今後のイングランド戦を観戦するための布石なのだ。そういうことか!)

「ありがとう。じゃあ、せっかくの機会だから、セットしてもらおう。」

「(素晴らしい笑顔で)わかった。直ぐ、やるよ」

5分後には” Rugby World Cup: Japan - New Zealand”というSubjectの全社員周知―メールが流れていた。良いのか、悪いのか、全く分からないが、こっちの人とのコミュニケーションも妙に慣れてきた自分がいる。


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とある職場の風景 日本品質 百聞は一見に如かず

2011-09-13 23:44:00 | ロンドン日記 (日常)
 今日、明日は欧州各国拠点のマーケティングマネジャーが集まっての会議。今夜はチームビルディングのチーム夕食会があったのだが、先日日本に初めて出張したドイツ人のマネジャーのみやげ話がなかなかおもしろかった。

 彼曰く、「日本人の駐在者や日本のお客さんが「日本品質」「日本品質」って言うけど、やっと意味が分かったよ」とのこと。「何がどう分かったの?」と尋ねると、いろんな経験談を話してくれた。

― 直行便で一番安かったJALで行ったら、フライトアテンダントが素晴らしかった。エコノミークラスなのに、いつも微笑んでくれて、おしぼりを出す時、料理を出す時、すべてのサービスに心がこもっている。ルフトハンザじゃありえないよ。

― 成田空港のバッゲージクレーム。ベルトコンベアに乗って、スーツケースが運ばれてくる。欧州なら、バタバタとベルトからスーツケースがおっこってくる。成田には、ベルトコンベアの最後に係員が立っていて、運ばれてくるスーツケースを一つ一つ取り上げては、回転ベルトに一つ一つ丁寧に並べていく。こんなのありえないよ。

― 成田空港の空港バスも凄かった。スーツケースを預けると、引換券をくれた上に、スーツケースを一つ一つ綺麗にトランクに収納していく。こっちじゃ、適当に自分で運んで詰め込むだけだからね。

― 街でどのレストランに入っても、サービスが素晴らしいよ。良く気がついてくれるし、態度も素晴らしい。サービスの意味が初めて分かった気がするよ。

 「もう、とにかく、日本のサービスは凄いよ。皆も一回行った方が良いよ」とすっかり日本贔屓になって帰ってきた。これはこれで日本人としては嬉しいのだが、こちらに来て、日本のサービスはむしろ「過剰サービス」なのではと思いはじめている私には、ちょっと複雑な気分でもあった。

 しかし、いずれにせよ、普段から「品質、品質」とこちらも嫌になるほど繰り返していても、一向にすれ違いの感覚が無くならないことを振り返ると、グタグタ言うよりも、一回日本に出張させるのが一番分かってもらえるということなのだ。やっぱり、百聞は一見に如かずなのである。
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エディンバラ ホリールード宮殿 クイーンズギャラリー 「北方ルネッサンス美術展」

2011-09-12 23:20:34 | 旅行 海外
 今回、ホリールードハウス宮殿 クイーンズギャラリーに初めて訪れました。ポリドール宮殿というのは、王室の宮殿でエリザベス2世の夏の避暑地にも使われています。昨年、ローマ法王が訪英した際、エリザベス女王がこの宮殿に招待しています。クイーンズギャラリーは、その附属の王室のコレクションを展示する別館で、先日行ったバッキンガム宮殿のクイーンズギャラリーのエディンバラバージョンです。



 ここでは、今、北方ルネッサンス美術展(デューラーからホルバイン)”The Northern Renaissance: Dürer to Holbein”という企画展をやっていますが、これが素晴らしい。画家だけでなく美術商としても能力があったディーラーの絵画、版画、ルーカス・クラナッハの「アポロとダイアナ」、イギリスの宮廷画家になったハンス・ホルバイン(子)の肖像画などなど。どれも精緻で色鮮やかな絵は一枚一枚、じっくり見入ってしまいます。



 来年2012年の1月15日まで公開していますので、エディンバラに行く機会があるかたは、お見逃し無く。このあたりの絵が好きな人は、これを目的にエディンバラまで行ってもいいぐらいだと思います。

※クイーンズギャラリーのHP→

2011年8月29日訪問



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とある職場の風景 送別ランチ

2011-09-08 23:56:15 | ロンドン日記 (日常)
 いろんな同僚の転職の話はもう何回も書いた気がするので、似たような話の繰り返しになるのだが、またも、とても親しい同僚が転職することになった。この会社では欧州のオーバーヘッド部門の統括シニアマネジャーとして5年近く働いてくれたのだが、今回、欧州、アジア、オセアニアに拠点を持つ会社のグローバルなシニアマネジャーとしてのキャリアアップとなる転職だ。

 真面目だがユーモアのセンスに溢れる彼は、イギリス人にしては珍しく、2年半こちらに来たばかり頃の私にも向こうから声をかけてくれて、いろいろ社内の事情について教えてくれた。職場でも軽口を叩き合ったり、私が新聞記事などでイギリスの仕組みの分からないことを聞くと、いつも熱心に分かりやすく説明してくれた。別に、会社に友人を作りに来ているわけではないのだが、友人として付き合える、数少ない同僚の一人だった。

 明日が最終日なのだが、私が明日は居ないので、今日ランチに誘った。もう2年半の付き合いになるが、こうやって2人だけでじっくり話をするのは初めてだった。うちの会社生活の振り返り、今後のキャリア、家族、趣味などなどいろいろ話した。幸い、お互い午後の予定は融通が効いたので、結局2時間近くのビッグ・ランチになった。これまでパブでも結構、話をしたつもりになっていたが、初めて聞く話が殆どで、親しいつもりでいても、そんなに本人のことを知っているわけではないのだと気がついた。もっと、話しておけばよかった。

 Keep in touch!!と言って別れたが、今の世の中Facebook、Linkedinなどのソーシャルメディアがあるので、連絡を続けることはそんなに難しくない。ただ、ナイーブなことを言うような年ではないのだが、親しい友人が職場から居なくなるというのは、胸に風穴があいたような寂しい感覚になる。

 2011年9月8日
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