その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

塩野七生 『ローマ人の物語 16 パクス・ロマーナ (下)』

2010-10-31 19:39:49 | 
 ローマ帝国の繁栄の礎を築いたアウグストゥスが58歳から76歳で死ぬまでの統治後期を描きます。

 政治家にとって「必要な資質は、第一に、自らの能力の限界をすることもふくめて、見たいと欲しない現実までも見据える冷徹な認識力であり、第二には、一日一日の労苦の積み重ねこそ成功の最大要因と信じて、その労をいとわない持続力であり、第三は、適度の楽観性であり、第四は、いかなることでも極端にとらえないバランス感覚であると思う。六十代に入ってのもアウグストゥスは、このすべてを持ちつづけていた。」(p24)

 というアウグストゥスですが、後継者については、あくまでも「血」に執着しながらも血縁の後継者すべての死なれ、結局、一度は袂を別ったティベリウスを後継者指名することになります。筆者はこのアウグストゥスの血へのこだわりを「執着」よりも「執念」、さらに「妄執」とまで呼んでいますが、卑近な例ながら、現在の経営者、政治家、いろんなところでまだ「血」へのこだわりは続いていますので、人間の本性というしかないのでしょう。

 ティベリウスという最適な後継者を得て、アウグストゥスは76歳で死を迎えます。欧米歴史家たちの古代ローマへの評価は必ずしも良くないらしいのですが、筆者は正面から異を唱えます。「カエサルが考え、アウグストゥスが・・・確立に努めた帝政とは、効率よく機能する世界国家の実現であった」。「効率よき国家の運営と平和の確立という時代の要求の前に、」カエサルとアウグストゥスは、「共和政を廃止帝政をウツ建てる」という選択をしたのです。

 本巻最後の一文は、現代社会を生きる我々にも深く考えさせられます。「物産が自由に流通してこそ、帝国自体の経済力も向上し、生活水準も向上するのである。そして、それを可能にするのが、『平和』なのであった。」(p123)

 蛇足ですが、ドッキとした一文を紹介します。

 「著作の理解度とは、所詮はそれを読む人の資質に左右されずにはすまない。」(p105)

 その通りですよね。
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アスコット競馬場 ボックス席観戦

2010-10-30 20:12:03 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
 数週間前のことですが、日ごろから懇意にさせて頂いているパートナー会社の方から、アスコット競馬場観戦のご招待を頂き、行ってまいりました。アスコット競馬場は昨年7月に行った(こちら→)きりですし、前回はいわゆる1階の平民席でしたが、今回はそのとき「一回上に上がって見てみたいなあ」と思ったボックス席です。

 もう秋も後半に差し掛かった時期だからでしょうか、会場の賑わい、華やかさは前回に及びませんでしたが、上から見る景観は平場とは違う開放感があふれるものでした。

(眺めが素晴らしい)


(賭けやさんのお店が並んでいます)


 今回のボックス席は、部屋と部屋続きになっている専用観客席で30名弱の方々が収容できるぐらいの大きさです。主催者のかたのお話によると、ボックスにも当然ながら、大きさ、格とかでいくつか種類があるとのことでした。いろんな方と仕事の話、競馬の話をしながら、ほぼ30分おきに行われるレースを一緒に楽しむのは、なかなか盛り上がります。

(これは隣のBoxのParty)


 残念ながら、私の戦績は散々。しょぼい複勝が1レースだけあたっただけでした。ゴルフもそうですが、かけ方でもその人の性格がかなりますね・・・





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ロイヤル・オペラ・ハウス 『ロミオとジュリエット』 (グノー作曲)

2010-10-29 23:25:22 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 プロダクションが違うだけで、同じ作品がこうも変わるのかと驚きを禁じ得ない今夜のオペラだった。そして感動的な舞台だった。

 プロダクションは特別な仕掛けは何もないオーソドックスなものだが、14世紀のヴェローナっぽい雰囲気をしっかり伝えていた。2週間前にアムステルダムで見た「ロミオとジュリエット」(こちら→)は、演出にかき回されただけに、今夜はとっても好感が持てた。音楽と歌と演技に集中できる、こういう舞台の方が自分はずっと好きだ。それにしても、プロダクションによってまるで違うオペラ見ているように感じた今夜、改めてプロダクションの影響力の大きさを感じた。

 感動的な舞台の主役はもちろんロミオとジュリエット、そして指揮のダニエル・オーレン(Daniel Oren)とオーケストラの奏でる音楽だった。

 歌は、ロミオ役のピョートル・ベチャラ(Piotr Beczala)がすばらしい。ふくよかで伸びのある声にうっとり。ポーランド人のようだが、イタリア人かと思うほどのイタリアの臭いがプンプンする男だった。第2幕のソロは圧巻。隣のレスラーのようなおじさんが超ドデカブラボーを連発していた。ジュリエット役のニノ・マチャイゼ (Nino Machaidze)は演技が素晴らしかった。1幕の可愛らしい少女から、ロミオとの愛に目覚め、強く大人の女性に成長するジュリエットを見事に演じていた。舞台を見終わって感じたのは今夜のオペラの主題は、二人の悲劇の愛ではなくてジュリエットの成長プロセスかと思った。声量はは大きいものの、ちょっとキンキンしていて一本調子なところもあり、個人的には好みではなかったものの、それを吹き飛ばす演技力だった。

 指揮のDaniel Orenは気持ちの入った熱血指揮ぶりで、重厚な舞台を演出していた。特に、第3幕以降が素晴らしい。コーラス、オーケストラ、独唱陣のコンビネーションが迫力の舞台を作っていた。ラストシーンの二人の熱演は思わず目頭が熱くなる。

 思いの外空席が多い観客席は少し残念だったが、終演後の熱い拍手は満員時と変わらない盛大なものだった。みな、同じような感動の気持ちで一杯だったのだろう。

(Piotr Beczala)


(Nino Machaidze)




(中央がDaniel Oren)




Roméo et Juliette
Friday, October 29

Credits
Composer Charles-François Gounod
Director Nicolas Joël
Revival Director Stephen Barlow
Designs Carlo Tommasi
Lighting design Bruno Boyer

Performers
Conductor Daniel Oren
Roméo Piotr Beczala
Juliette Nino Machaidze
Mercutio Stéphane Degout
Tybalt Alfie Boe
Stéphano Ketevan Kemoklidze
Duke of Verona Simon Neal
Count Paris ZhengZhong Zhou§
Frére Laurent Vitalij Kowaljow
Count Capulet Darren Jeffery
Gertrude Diana Montague
Grégorio James Cleverton
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ウイリアム・シェイクスピア 「ロミオとジュリエット」 (訳=小田島雄志)

2010-10-29 01:46:07 | 
 言わずと知れた、ラブストーリ中のラブストーリー。でも、読んだのはこの歳になって初めて。この歳では、まあ、とても恥ずかしくて読んでられないです。もっと、若い時に読んでいれば、違った意味で役に立ったかも・・・。

ロミオ    「すぐれた美人とやらをおれに見せるがいい、
        その美しさが何の役に立つ、ただこのおれが
        そのすぐれた美人よりすぐれた人を思い出すだけだ。」(p25)
 
(これはロミオがジュリエットに出会う前に、恋した女性について語った言葉。言葉は格好いいが、そのあとのジュリエットと出会った後のひょう変ぶりを見ると、ロミオの中身は結構軽薄かも)     


ジュリエット 「ここがわかったのはだれの手引きで?」
ロミオ    「恋の手引きで。恋がまず探し求めさせたのです。
        恋が知恵を貸してくれ、僕が盲の恋に目を貸したのです。
        僕は水先案内人じゃない、しかしたとえあなたが
        さいはての海に洗われるはるかな岸辺にあっても、
        このような宝のためならあえて漕ぎ出すでしょう。」(p68)

(ちょっと、クサすぎやしませんか?)


ジュリエット 「まもなく朝、あなたをお帰ししなければ。
        でも、遠くはいや、いたずら娘の小鳥と同じ、
        その手を離れて少しは飛ばせてもらえても
        足枷をはめられたあわれな囚人のように    
        絹の糸をひかれてたちまちつれもどされる。
        小鳥の自由を愛ゆえにこそねたむから」
ロミオ    「あなたの小鳥になりたい」(p75)
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ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ 「ブダペストの至宝 (Treasures from Budapest)」展

2010-10-27 23:19:51 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
 ロンドンには金曜日夜遅くまで開館している美術館がいくつもありますが、ピカデリーサーカスから西に歩いて5分ぐらいにあるロイヤル・アカデミー・オブ・アーツは、なんと金曜日は10時まで開館しています。

 先週の金曜日、終業後に開催中の特別展「ブダペストの至宝: レオナルドからシーレ ヨーロッパ絵画の傑作展 (Treasures from Budapest: European Masterpieces from Leonardo to Schiele)」と題したブダペストが誇る ブダペスト西洋美術館、ハンガリー・ナショナル・ギャラリーからの作品を展示した展覧会に行ってきました。夜8時を過ぎての美術館はライトアップされて綺麗なものです。



 展示は15世紀から現代にかけての、ハンガリーの画家たちの作品やイタリア、スペイン、フランドルといった、いわゆる時代時代を風靡した西洋美術の名品のコレクションが展示されており、極めて充実したものでした。時代順に並べてあるので、西洋美術の流れを概観できるともいえます。

(Egon Schiele, 'Two Women Embracing', 1915)


 個人的にはゴヤの大胆で迫力ある人物画 、ブリューゲルの繊細で細かい描写、ルーベンスの陰影豊かな絵が好みでした。

(Francisco José de Goya y Lucientes, 'Water-carrier', c.1808-12)


 さすがに20時を過ぎるような時間ですと、館内はひっそりとしており、絵に鑑賞者が一人ついているかいないかぐらいなので、マイペースでみることができます。30歳台ぐらいの女性が多く、一人でゆっくりと鑑賞している人が多いです。200を超える展示数なので、一枚にそれほど時間をかけずとも一時間半は平気で過ぎてしまいます。

閉館間際の10時前に会場をあとにしましたが、金曜日の夜をとても充実して過ごすことができ、満足感一杯でした。

 (本特別展は2010年12月12日まで開催)

 ※ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツのHP

 2010年10月22日訪問
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ロンドンのベルギーレストラン Belgo Centraal

2010-10-26 23:55:44 | レストラン・パブ (in 欧州)
 同僚一同と出かけたロンドンのベルギー料理レストラン(写真はhttp://www.restaurantsomh.com/l156.htmより)。間違いなく、ほど良い値段で美味しいです。

 雰囲気は倉庫を食堂に模様変えしたような質実剛健そのもの内装。地下へ行くエレベータは金網に構造丸出しの年代物のエレベータ。全くその意図は無いかと思いますが、なんかディズニーランドなみのアトラクションと言ってもいいぐらい。 

 ムール貝のワイン蒸しが4種類あるのですが、6名で行ってそれを各々バケツ1杯づつに、フライドポテトを大皿に数皿。それにビールと白ワイン。ビールはベルギービールが無数に置いてあります。

 それだけで、もう思いっきり楽しい気分になれます。

 ここはかなりお薦め。仲間と行くべし。場所はコベントガーデンの北辺です。


Belgo Centraal:
50 Earlham Street, London WC2H 9LJ
Telephone: +44 2078132233 +44 2078132233
Web site: http://www.belgo-restaurants.co.uk/


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フランクフルトのレストラン アドルフ・ワーグナー

2010-10-25 22:00:16 | レストラン・パブ (in 欧州)
 先週、フランクフルトでの缶詰会議でヘトヘトになった後に、チームで出かけたドイツ・レストランです。フランクフルトは、高層ビルが立ち並びいかにも金融の町といった感が強いのですが、1931年設立のこの店は昔ながらのドイツ居酒屋です。

 木づくりの壁やテーブル、椅子に加えてランプの照明は、とても温かみを感じるものです。さらに、満員のホールに響く人の話し声、笑い声を耳にするのは、何を話しているのかはわからなくても、居るだけで楽しい雰囲気が満載です。

 テーブルについて驚いたこと。ドイツなのにドリンクメニューにビールが無い。置いてないのです、ビールが。何を飲むかと言うと、名物(?)のリンゴ酒(リンゴ・ワイン)が壷に入って出てきます。それをコップにがぶがぶついで、がぶがぶ飲むのが流儀らしいです。でも、正直、味はそんなに洗練されたおいしいものではありません。たくさん飲むと、間違えなく、明日きつくなることが分かるようなお酒です。でも、この店の雰囲気を120%味わい、あとで話のタネにするためには、一度は是非チャレンジください。

 食べ物は何を食べたかというと、これもすごくて、骨付き豚のバーベキュー。ボクシングのグローブのような、骨付きの豚肉の塊がまるごと、大皿に乗って出てきます。それだけで、すごい迫力。あとは、ソーセージやらキャベツの酢で煮込んだものとかの、これぞドイツ料理といったものが満載。となりに座ったスペイン人のマネジャーが、「ドイツ人は体もでかけりゃ、食うモンもでかいなあ〜」と感嘆してましたが、私も激しく同意。

 おいしい、まずいは、置いといて、一度は行って驚く価値ありの居酒屋レストランです。

お店の雰囲気は以下のHPをご覧ください。リンゴ酒の壺も写ってます。

http://www.apfelwein-wagner.com/

 2010年10月19日 訪問
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LPO "Aureliano in Palmira" (パルミーラのアウレリアーノ)

2010-10-24 21:22:08 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 ロンドン・フィルによるロッシーニのオペラ「パルミーラのアウレリアーノ」を見に行きました。オペラ・ララ(1970年にイギリスで創設されたレーベルで、19世紀に活躍したオペラ作曲家の作品、特に、ほとんど上演されることのなくなってしまった作曲家のオペラ作品を鮮やかに蘇らせてきたところに定評がある)の40周年記念上演です。あらすじを一口で言うと、273年のパルミーアが舞台。ローマ皇帝アウレリアーノはパルミーラに侵攻するが、ペルシャの王子Arsaceとパルミーラ女王Zenobiaの強い愛を認め、解放するというお話です。

 とても完成度が高く、感動的な公演でした。

 独唱、オーケストラ、合唱の全てがバランスよく素晴らしかったのですが、特に独唱陣が印象的でした。私としては、パルミーラ女王Zenobiaを歌ったCatriona Smithのソプラノに特に感動しました。何というか歌が気品に溢れており、声が素晴らしく安定的で、かつ美しい。聴き入ってしまいました。また、ペルシャの王子役のArsaceのメゾ・ソプラノも、純真さと勢いを感じる一本気な声の張りに魅入られました。タイトルロールのアウレリアーノ役Kenneth Tarverはその精悍で凛とした姿勢にまず魅かれます。視線の強さと言い、かなり強いオーラを発してます。声量は大きくありませんが、声のふくよかさが素晴らしかったです。これらの独唱陣による独唱、重唱はこれ以上は無いというほどの至福の時間でした。

 音楽の美しさも良かったです。耳に優しい、聴きやすい曲ではじめてでもすんなり入っていけます。「知っているはずのないのに聴いたことがある曲」もあり楽しめました。LPOはとても劇的かつふくよかな演奏をしていたと思います。特に、弦の響きが美しかったです。指揮者Maurizio Beniniという方は知らない方ですが、外見は普通のおじさんですが、丁寧に音楽を作っていく感じで、職人的な巧みを感じるものでした。

 コーラスもいつもながら美しいです。

 筋自体は「愛は勝つ」的な単純なモチーフですが、音楽や独唱、重唱の美しさは格別でなぜこのオペラがそれほど世にでないのか不思議なぐらいでした。

 最近、せっかくの良い演奏、歌唱が醜い演出で台無しにされる経験が多いので、こうした演奏開放式のオペラは本当に嬉しかったです。

(第1幕終了後)


(終演後)



Royal Festival Hall

London Philharmonic Orchestra
Resident at Southbank Centre
Saturday 23 October 2010

Gioachino Rossini: Aureliano in Palmira - opera in 2 acts

(Concert performance in Italian with English surtitles)

Maurizio Benini: conductor
Catriona Smith: Zenobia
Silvia Tro Santafé: Arsace
Kenneth Tarver: Aureliano
Andrew Foster-Williams: Gran Sacerdote
Vuyani Mlinde: Licinio
Ezgi Kutlu: Publia
Geoffrey Mitchell: Choir

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ロンドンの夜景

2010-10-23 23:19:44 | ロンドン日記 (日常)
 今日は久しぶりに家でゆっくりの週末。

 今週は週中に出張でドイツに行きました。まあ、いつも通り日中は会議で缶詰なので、晩飯をドイツレストランで食べた以外は、全くドイツに行った感じはしないのですが・・・。

 ロンドン在住の方はおなじみと思いますが、ヒースロー空港に大陸から着陸する便はたいていロンドン上空を飛びます。今回の出張の復路は、窓際席だったので綺麗なロンドンの夜景を見ることができました。

 中央にテムズ川が蛇行しています。中央やや左にタワーブリッジが映っているのですが、分かりますでしょうか?上から見ても、タワーブリッジはきれいです。



 少し、進んで、真ん中の黒い線がテムズ川、左端の黒いところがハイドパークとケンジントン・ガーデンズ、さらに上の黒いところがリージェンツ・パークです。



 窓側の席のときは、飛行機に乗りながら、自分のフラットを見つけるのが秘かな楽しみであります。(夜は無理ですが・・・)。



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De Nederlandse Opera 「ロミオとジュリエット」

2010-10-22 23:55:45 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 せっかくアムステルダムに来たので、夜はオペラ鑑賞に行きました。De Nederlandse Opera(オランダ歌劇場?)です。アムステルダムらしく、オペラハウスは運河沿いに建っていて、なかなか風情があります。

 

 建物内は廊下やバーなどのエリアが非常にゆったりと広くとってあります。夕闇の運河を観ながらワインを一杯というのもなかなかしゃれてます。劇場内は、昔ながらのというよりは現代ホール風。赤を基調にした内装は、トリノ歌劇場に似てる感じがします。





 お客さんは若い人が少なく、平均年齢がとっても高いです。服装は華やかというよりはシックな感じで、ジャケットやワンピースをしっかり来ての観劇という感じでした。ロイヤル・オペラ・ハウスは結構まちまちですからね。

 この日の演目はグノーの「ロミオとジュリエット」。全体的にとってもレベル高い公演だと思いました。
 
 まず印象的だったのは、マルク・ミンコフスキ(Marc Minkowski)のダイナミックな音楽作りです。Residentie Orkestというオーケストラは初めて聴きますが、グノーの劇的な音楽をとっても美しく奏でていました。特に、弦の美しさが印象的です。

 歌手も皆よかったです。特に、ロミオ役のIsmael Jordiが素晴らしかった。甘いテノールに熱演が光ってました。ジュリエット役のリューボフ・ペトロヴァ(Lyubov Petrova)は清楚なジュリエットのイメージとは異なっていましたが 歌はとっても良かったです。2人のデュエットは美しく、特に四幕冒頭が素晴らしいデュエットでした。ロレンス牧師役のNicolas Testéの低音も渋かったです。

 反対に、演出は意味不明なところが多かったです。現代風に仕立てた舞台は、最初は面白いと思って見ていたが、だんだんついていけなくなった。細かい仕掛けが色々施してあるが、かえって気が散ります。せっかく歌手とオケのレベルが高いのだから、余計なことするなという感じです。

(中央の2人がIsmael JordiとLyubov Petrova)


(指揮のマルク・ミンコフスキ)




2010年10月16日 

Roméo et Juliette
Charles Gounod 1818 1893

musical direction: Marc Minkowski
direction: Olivier Py
set and costume design: Pierre-André Weitz
lighting design: Bertrand Killy
choreography: Wissam Arbache

Juliette: Lyubov Petrova
Stéphano: Cora Burggraaf
Gertrude: Doris Lamprecht
Roméo: Ismael Jordi
Tybalt: Sébastien Droy
Benvolio: Jean-Léon Klostermann
Mercutio: Henk Neven
Paris: Maarten Koningsberger
Frère Laurent: Nicolas Testé
Grégorio: Mattijs van de Woerd
Capulet: Philippe Rouillon
Le Duc/Frère Jean: Christophe Fel
Manuela: Oleksandra Lenyshyn
Pepita: Maartje de Lint
Angelo: John van Halteren

orchestra; Residentie Orkest
chorus: Koor van De Nederlandse Opera
directed by: Martin Wright



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アムステルダム アンネ・フランクの家

2010-10-21 23:55:29 | 旅行 海外
 アムステルダムは仕事やプライベートで何回か来ていて、有名なゴッホ美術館や国立美術館は過去に見学済みなので、土曜日はまだ訪ねていないアンネ・フランクの家に行きました。今でも覚えていますが、「アンネの日記」は中学三年の夏休みの課題図書で、「なんか暗そうな本だなあ~」嫌々読み始めたのに、強烈に引き込まれ、一気に読んでしまいました。アムステルダムに来たら一度は行ってみたいと思っていたのですが、いつも凄く見学客が並んでいるので、後回しになっていたのです。

 今回も訪ねてみたら、やはり入り口に50メートル程の行列が出来ていました。ただ、並んでみたら意外と進みは良く、30分ほどで入ることができました。並んでいても、運河沿いの街の喧騒から離れたところに佇むのは、アムステルダムの落ち着いた街の雰囲気を味わうのに丁度良いぐらいです。

(入場を待つ行列)


(アンネ・フランクの家 外観)


 きっと重い気持ちになるだろうなあと予期はしていたものの、想像以上の重さでした。学生時代に長崎の原爆資料館を訪れた時を思い出しました。人間の「業」を感じざるえません。

 「家」は、当時と殆どそのままの状態で保存されているのが、驚きでありものすごい現実感で見学者に迫ってきます。例えば、本棚の裏に続く隠れ部屋。壁に姉妹の成長を測った身長の鉛筆線の跡。父親の連合軍の戦線を追跡した地図。アンネの日記の描写そのままの細く長い階段。光を入れないためにシャッタが閉じたままの窓。壁のポスター。どれもが70年前のままであろう状態で保存してあります。

(本棚の裏に隠れ家があります)


(日記の引用)


 常に小声で話さなくてはならず、夜に電気をつけられず、昼はカーテンを開けられない生活をここでしていたのだ。それでも結果として、彼女のジャーナリストへの夢は叶わなかった。日記の原本も展示してありますが、ティーン・エンジャーらしいその湧き出るような素直な感情の吐露には涙なしでは見ることはできません。

(アンネの部屋)

 
 なぜユダヤ人虐殺というようなことが、たったの70年前の、それも世界で当時発展段階が最も高かったはずの欧州で起きたのか? 不思議でなりませんでした。ドイツ人はどういう気持ちでこれらの展示を見るのでしょうか。

 しかし、感心したのは犠牲者とならずにすんだ父の発言が至るところに掲げてあるのですが、「今、出来ることは歴史から学ぶことである」ということが強調されていて、ドイツに対する恨み、つらみを押し出した展示にはなっていなかったことです。20年近く前ですが、韓国を旅行した際に、ソウル近郊の独立記念館を訪問しましたが、ほとんどが反日キャンペーン的なメッセージで占められていたのに、正直、これで将来の発展的な日韓関係というのは生まれるのだろうか?といたたまれない気になりました。その思い出があるだけに、この違いはなんとも興味深いものでした。「歴史から学ぶこと」と問われれば、否が応でも、「今」「将来」に目を向けることになります。「過去を忘れるな」と言われれば、恨みだけが残ります。

 せっかく欧州にいるのだから、やはりアウシュビッツにも行かねばならないかと思いました。 歴史から学ぶために・・・

 ※アンネ・フランクの家ホームページ
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秋のアムステルダムの風景

2010-10-20 23:37:41 | 旅行 海外
 週末に撮った秋のアムステルダムの風景を何枚かご紹介します。

<街なみ>
 土曜日は曇り空で、ちょっと暗い雰囲気でしたが、紅葉した街路樹に運河の風景はとても雰囲気のあるものでした。ロンドンよりずっと寒かった。



<Haring(ハ‐リング)>
 路面電車で偶然マーケットが立っていたのを見つけて途中下車。出店の一つにアムステルダム名物のニシンの酢漬けを発見。殆ど味はしめ鯖。酢飯があれば、おいしいお寿司ができそうです。







<ポテト・フライ>
 これはたしか、ブラッセル名物のはずですが、同じベルネックス圏だからか。ポテト・フライを売ってい居る店がいくつもありました。これが、うまい!!!



<ハイネケン>
完全にぶれた写真ですが、駅近くのパブ。ここでハイネケンを頼んだら、ロンドンのパブで飲むハイネケンより、ずーっとおいしかった。やっぱり、新鮮なのだろうか?アムステルダムへお出かけの際は、是非、パブでハイネケンを飲んでください。



<決戦前日>
マラソン大会のスタートとゴールになるオリンピックスタジアム前とスタジアム隣接のスポーツセンター内。つい、ランニングウエアを買ってしまいました。





2010年10月16日
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アムステルダムマラソン2010 完走記

2010-10-19 00:10:44 | ロードレース参戦 (in 欧州、日本)
 昨年に引き続いてのアムステルダム・マラソンへの出場。昨年は涙のゴールだったので(こちら→)、今年はその雪辱戦。でも、やっぱり今年もマラソンの厳しさを思い知らされたレースとなった。37キロまでは思い通りの走り、最後の5キロは試練、そして最後の50メートルは未体験ゾーンだった。

 この日は朝から快晴。気温は5度と寒いが、これ以上はないようなマラソン日和。昨年同様、スタート一時間前に合わせて会場についた。往路のメトロはさながらマラソン列車である。

(メトロの駅から朝日を臨む)


(メトロ車内)


 今年は仲間がいるのである。オランダオフィスの同僚で、週末には走っているもののレースは未経験と言う同僚を今回誘った。もちろんフルマラソンは初めてというこの同僚と会場で落ち合う。靴に着けるタイム計測のチップを指して、「このチップ、どうすればいいんですか?」という質問は私をかなり不安にさせたが、やっぱり仲間がいるのはいい。

 荷物を預けてオリンピックスタジアムに入る。もう歓声で盛り上がっている。この高揚感はこのぐらいの大きな大会ならではだ。 雲ひとつない空に、ヘリコプターが飛んでいる。お祭り気分を盛り上げる。

(スタジアム内)


(青空にヘリコプターが)


 9時45分スタート。自分がスタートラインに着くのに8分ほどかかったが、さあいよいよ4時間半近くのドラマが始まった。どんな出来事がこの間に待っているのか?ワクワク感一杯である。



 ここのマラソン・コースは本当に良くできている。最初の10キロちょっとは市内の街並みを観ながら、その後25キロまではこれぞオランダとも言うべき運河沿いの道、そして新興ビジネスエリアを経由して市内に戻ってくる。飽きることがない上に、オランダだから坂が全くない。

 まず市内を走る。まだ朝の新鮮な空気が残り気持ちの良いことこの上ない。街路や公園の木々が紅葉し美しい。走りも極めて快調。10キロのラップが54分と早くも遅くもなく理想的。できればこのペースを30kまで持続させ、あとは気合いで4時間切りが頭に描いたペース配分だ。



 運河沿いの道に出る。ちょうどこの14k付近だ。昨年、不慮の転倒をしたのは(結局完治に怪我1ヶ月以上かかった)。足元のレンガ色のブロックを敷き詰めた遊歩道を見て、昨年の記憶がよみがえる。今年は去年の轍は踏まないぞ、足元をしっかり見て走ろうと思った。丁度そんなとき、自分のすぐ後方で、どっどっと大きな音が。何事かと思い振り返ると、一人のランナーが転倒していた。ことの偶然と、転倒したランナーは大丈夫だろうかという心配と、昨年の記憶が再び蘇る複雑な心境で、背中にすごい悪寒が走った。集団の流れにのって走っているうちに転倒のランナーもすぐに見えなくなってしまったが、どうしただろうか、あのランナー。あと少しで赤十字があることを教えてあげたかった。

 運河沿いの道は相変わらず素晴らしい。風車があり、のどかで、走っているのを忘れるほどだ。夢の中を浮遊しているような感覚だ。運河を左手に、牧場を右手に走る。20kも1:49と順調。ちょっと風が出てきたので難渋した。オランダ人の大男の後ろについて走ろうとしたが、歩幅が違いすぎて、なんかうまく合わない。で、25kを過ぎてビジネス街へ。







(運河の折り返しポイント)


 はた目で見ていると、オヤジがただ、のたくた走っているように見えるだけだろうが、実は今回はこれまでと走り方をかなり変えている。今年買った靴はどうも踵のクッションが弱いので、踵から着地してけりあげて前進するという走りではなく、意識としては靴裏全体で着地して、足をあげずに忍者のように摺り足イメージで走るのである。どうせ疲れてきたら足が上がらなくなり、忍者走りのようになる(5月のエジンバラマラソンの時がそうだった→)のでどうせなら最初からそう走ってみようと思ったのだ。走ることの指導を受けたことは一度もないので単なる素人のトライアンドエラーだが結構うまくいっているような気がした。30キロでも足は疲れてはいるものの、いつものふくらはぎの痙攣とかが全く感じられなかったからだ。 30キロのラップが2時間44分。あいかわらず、予定通り完璧だ。あと、12キロを1時間15分で。これは行けるかも、初めて着地が見えてきた。



 しかし、35キロを過ぎたところで、流石に足に来た。いつもはふくらはぎに来る張りや痛みがこの日は、ふくらはぎ、腿などの全体に襲ってくる感じだ。吊ると言うほどではいが、もう足全体が棒のようになってしまっている。「やっぱり、そんなに良いことばかりでは終わらないよな」とは思いつつ、「ここまで来たのだから、走り抜かねば」という気持ちはまだ持てた。そして、残り38キロ過ぎに唯一と言ってもいい幹線道路を潜るダウン、アップの道があり、その上り道が駄目を押した。

 公園を出て、最後の2キロ。沿道の応援も最高潮だ。近くにイタリア人が走っているらしく、やたらと「イタリア人頑張れ!!」ときっと言っている声援は聞こえるが、今年は日本人の声援はあまり聞こえてこない。それでも、声援は背中を押してくれる。オリンピックスタジアムのゲートが見えてきた。「よーし、ゴールまでは写真も撮られているから格好つけて走るぞ~」と折れ曲がった体を正そうとする。

 そしてコーナーを廻って、ゴールが見えた最後の直線。いきなり、ポキンと何かが折れたように、足が完全に吊って、その瞬間、自分と時間が止まった。

 足が全く動かないのである。昔、オリンピックの女子マラソンでゴール寸前で(たしか)脱水症状で倒れてしまった選手が居たが、まさにそんな感じだった。自分の足であって、自分の足じゃない。何が起こったんだか自分でも良く分からない。屈伸しようとするが、それもままならない。うずくまるように、足をたたいて見る。「どうした。もう、すごそこだぞ」と声をかけてみる。でも、応える声はない。後ろからの来るランナーが何人も、背中をポンとたたいて一言言ってくれる。きっと「もうすぐそこだから、がんばれ」と言ってくれているのだろう。ただ、自分には、何を言ってくれているのか全く耳に入らなかった。

 時間にしたら1分ぐらいなのだろうか?ようやく、足が動き始めた。だまし、だまし前に進んでみる。大丈夫、あと2分ちょいあるから、と言い聞かせる。そして、最後の50メートルはカメラに向かってポーズどころではなく、よれよれの、朦朧としたゴールだった。タイムはなんとか4時間寸前の3時間59分前後。

 ゴールした感動も、達成感もなく、あらゆる感覚、感情が麻痺した状態で、ただ茫然と流れに沿って進む。おじさんがビニールのウインドブレーカーをかけてくれる。おばさんがメダルを掛けてくれた。ちっとも、嬉しそうな顔をしていない自分を観て、不思議そうな顔をしていた。そして、カメラ班がメダルと一緒に写真をとってくれる。Smileと4回言われて、やっと、なんとか無理に笑顔を作った。どんな、顔をしていただろうか。

 レース後、着替え場所で着替え。4時間を切れた喜びよりも、やっぱり甘くないなあという思いと、何故、あと5キロを走り抜けなかったのか?最後の50mの痙攣は何が原因なのか、いろんな?が浮かび上がってくる。

 しかし、そんな時、初マラソンの同僚から電話が「今、ゴールしました!」。なんと初マラソンで、4時間59分の5時間切りの素晴らしいタイム。スポーツセンターで再び待ち合わせて、ハイネケンで乾杯!!!お互いの4,5時間の闘いを振り返りながら、初めて充実感を味わった瞬間だった。

 いや~。マラソンは本当に奥が深い。

(完走メダルとTシャツ)


 2010年10月17日完走
 
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アムステルダムより帰還

2010-10-17 21:38:03 | ロンドン日記 (日常)
 今程、マラソン大会に参加したアムステルダムより無事帰って参りました。天気にも恵まれた最高のコンディションで、記録は3時間59分を下回る自己新、それも初の4時間切り。ただ、良いことずくめのレースだったわけではなく、今回もドラマがあった。詳しくはまた明日以降ご紹介致します。今日は疲労困憊なので、この程度で失礼します。

 それにしても逆説的だが、マラソンは本当に体に悪い。身体中の水分、栄養分を使い果たし、内臓にも相当無理をかける。しかし、煙草といい、酒といい、体に悪いものは楽しいし、やめられないのである。
コメント (2)
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ロンドン交響楽団 デイヴィス指揮 ヤナーチェクのグラゴル・ミサ他

2010-10-15 23:04:16 | コンサート (in 欧州)
 コリン・デイヴィスさんとLSOのコンサートに足を運びました。 (写真は携帯写真)

 現代曲の前座の後、デイヴィスさんがヴァイオリンソロのアンネ=ゾフィ・ムターさんと登場。2階席の後方からですが、ソリストがえらい美人(に見えたの)でびっくりしました。黒のドレスで長身ですらっとしたスタイルはヴァイオリン持って立っているだけですごい絵になります。オヤジ根性丸出しで恐縮ですが、正直、こんな日に限ってオペラ・グラスは忘れる、カメラも忘れるはでホント悔しかった。演奏曲は、ドボルザークヴァイオリン協奏曲。私は初めて聴く(はず)の曲なのであまり馴染みはありませんが、演奏はお見かけのイメージよりとても力強いものでした。ドボルザークのボヘミア調のメロディが土の香りを運んでくるような音楽でした。

 休憩をはさんで2曲目は、ヤナーチェクのグラゴル・ミサ。これはとっても激しい曲でした。スラヴ語の典礼文に曲付けされた、独唱者と合唱、管弦楽のための作品だそうです。オーケストラ、合唱、独唱がフルスケールでガンガンに鳴らします。特に、合唱の美しさは秀逸でした。ボリュームの大きさもすごいのですが、ただ大きいだけでなくバランスもとれている。独唱陣も皆さん良かった。オーケストラはスケール大きく、金管の突き抜ける響き、重層的な弦のアンサンブル。オルガンのソロもあり見せ場満載でした。デイヴィスさんの指揮はとっても不思議です。特に細かい指示を出しているようにも見えないし、指揮する姿も80歳とはとても思えない元気さですが、オーラが出ているという訳でもないし、そんなにかっこ良いとい訳でもないのです。なのに、LSOを振るととってもスケールの大きな音楽をいつも聴かせてくれます。いつまでも元気に頑張っていただきたいです。

 結構空席が目立っていたのは残念でした。



※グラゴル・ミサ(チェコ語: Glagolská mše / Mša glagolskaja、ラテン語で ラテン語: Missa Glagolitica)は、レオシュ・ヤナーチェクの合唱曲で、教会スラヴ語の典礼文に曲付けされた、独唱者と合唱、管弦楽のための作品である。だが、宗教的な意図のためではなく、民族主義の発揚や顕彰が目論まれた特殊な作品であり、性格的にも厳粛というより劇的で情熱的である(ちなみにヴァーツラフ・ピンカヴァなども同種の作品を創作している)。1927年12月5日にブルノで初演が行われた。(Wikiより引用)




London Symphony Orchestra / Sir Colin Davis
12 October 2010 / 19:30
Barbican Hall

Dvorák Violin Concerto
Janácek Glagolitic Mass

Sir Colin Davis conductor
Anne-Sophie Mutter violin
Krassimira Stoyanova soprano
Anna Stephany mezzo-soprano
Simon O'Neill tenor
Martin Snell bass
London Symphony Orchestra
London Symphony Chorus

Tonight's concert will also feature Trickster by Sasha Siem conducted by Michael Francis.
コメント (5)
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