私にとっては、今シーズンでプロムスも何と4年目。夕陽に照らされるロイヤル・アルバート・ホールを見ていると、想えば、随分(ロンドンに)居たもんだと、私なりの感慨に浸ってしまいます。
(ロイヤル・アルバート・ホール)
(ホール内正面)
今シーズン予約したチケットは7月の3枚。いずれも、バレンボイム指揮ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団の演奏によるベートーベン・チクルス。21日に3番、4番、23日に5番、6番、27日に9番を聴きました(21日、23日はベートーベンの交響曲の間にピエール・ブーレーズの曲が挟まれています)。ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団は、イスラエルとアラブ諸国出身の若き音楽家達を中心に結成(なかには若くない人もいます)されている楽団で、2年前のプロムスで、同じくバレンボイムの指揮で『フィデリオ』(演奏会方式)を聴きました。
(開演前のチューニング)
(会場は満員)
3つのコンサートで、一番印象的だったのは、私にとって本当の最後のプロムスでもあり、オリンピックの開会記念となったベートーベン交響曲第9番の演奏会です。演奏はオーソドックスなものでしたが、若い人の集中力を感じる演奏でした。こういう演奏を聴いていると、上手い下手もさることながら、演奏会の感動度は団員さんの気合が、感動度に大きく影響するということが良く分かります。
加えて、第4楽章のパーペのバリトン独唱で始まる合唱部が素晴らしかったです。あの大きなアルバートホールの隅々に響き、壁にまで染み渡るような美声に背筋が伸びます。そして、National Youth Choir of Great Britainの若い大合唱団のコーラスが圧倒的。若い人らしい爽やかなで張りのある歌唱で、魂が洗われました。私の最後のプロムスとして思い残すことのないコンサートでした。
(独唱陣)
(バレンボイム先生)
(スタンディング・オベーションの聴衆)
(コーラスも素晴らしかった)
3回の演奏会を通した印象は、バレンボイム先生のリーダーシップ。ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団の演奏そのものは、私には、正直、さほど特筆すべきものは無かったように感じられました。(ただ、それはアルバートホールの大ホール故のことかもしれません。)バレンボイム先生が、若い楽団を、ハンカチで大汗を拭きながら、激しく指揮棒を振って音楽を創り上げる姿が目に残りました。
毎年、夏のロンドンで2か月に渡って毎日、80近くのクラシックコンサートが行われるプロムス。このお祭り雰囲気とプログラムの多彩さ、そして出演のオケの国際性、本当に楽しませてもらいました。心からサンキューと言いたい気分です。
Prom 18: Beethoven Cycle – Symphony No. 9, 'Choral'
Friday 27 July
6.30pm – c. 7.55pm
Royal Albert Hall
Choral music and opera, Classical for starters, Proms on TV
Beethoven
Symphony No. 9 in D minor, 'Choral' (77 mins)
Anna Samuil soprano
Waltraud Meier mezzo-soprano
Michael König Tenor
René Pape bass
National Youth Choir of Great Britain
West–Eastern Divan Orchestra
Daniel Barenboim conductor
© BBC/Chris Christodoulou
Prom 12: Beethoven Cycle – Symphonies Nos. 5 & 6
Monday 23 July
7.30pm – c. 9.45pm
Royal Albert Hall
Classical for starters, Proms on TV
Beethoven
Symphony No. 6 in F major 'Pastoral' (40 mins)
Pierre Boulez
Mémoriale ('… explosante-fixe …' Originel) (8 mins)
Pierre Boulez
Messagesquisse (8 mins)
INTERVAL
Beethoven
Symphony No. 5 in C minor (30 mins)
Guy Eshed flute
Hassan Moataz El Molla cello, Proms debut artist
West–Eastern Divan Orchestra
Daniel Barenboim conductor
Prom 10: Beethoven Cycle – Symphonies Nos. 3 & 4
Saturday 21 July
7.30pm – c. 9.55pm
Royal Albert Hall
Classical for starters, Proms on TV
Beethoven
Symphony No. 4 in B flat major (35 mins)
Pierre Boulez
Dialogue de l'ombre double (20 mins)
INTERVAL
Beethoven
Symphony No. 3 in E flat major, 'Eroica' (50 mins)
Jussef Eisa clarinet, Proms debut artist
IRCAM live electronics
West–Eastern Divan Orchestra
Daniel Barenboim conductor
(ロイヤル・アルバート・ホール)
(ホール内正面)
今シーズン予約したチケットは7月の3枚。いずれも、バレンボイム指揮ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団の演奏によるベートーベン・チクルス。21日に3番、4番、23日に5番、6番、27日に9番を聴きました(21日、23日はベートーベンの交響曲の間にピエール・ブーレーズの曲が挟まれています)。ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団は、イスラエルとアラブ諸国出身の若き音楽家達を中心に結成(なかには若くない人もいます)されている楽団で、2年前のプロムスで、同じくバレンボイムの指揮で『フィデリオ』(演奏会方式)を聴きました。
(開演前のチューニング)
(会場は満員)
3つのコンサートで、一番印象的だったのは、私にとって本当の最後のプロムスでもあり、オリンピックの開会記念となったベートーベン交響曲第9番の演奏会です。演奏はオーソドックスなものでしたが、若い人の集中力を感じる演奏でした。こういう演奏を聴いていると、上手い下手もさることながら、演奏会の感動度は団員さんの気合が、感動度に大きく影響するということが良く分かります。
加えて、第4楽章のパーペのバリトン独唱で始まる合唱部が素晴らしかったです。あの大きなアルバートホールの隅々に響き、壁にまで染み渡るような美声に背筋が伸びます。そして、National Youth Choir of Great Britainの若い大合唱団のコーラスが圧倒的。若い人らしい爽やかなで張りのある歌唱で、魂が洗われました。私の最後のプロムスとして思い残すことのないコンサートでした。
(独唱陣)
(バレンボイム先生)
(スタンディング・オベーションの聴衆)
(コーラスも素晴らしかった)
3回の演奏会を通した印象は、バレンボイム先生のリーダーシップ。ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団の演奏そのものは、私には、正直、さほど特筆すべきものは無かったように感じられました。(ただ、それはアルバートホールの大ホール故のことかもしれません。)バレンボイム先生が、若い楽団を、ハンカチで大汗を拭きながら、激しく指揮棒を振って音楽を創り上げる姿が目に残りました。
毎年、夏のロンドンで2か月に渡って毎日、80近くのクラシックコンサートが行われるプロムス。このお祭り雰囲気とプログラムの多彩さ、そして出演のオケの国際性、本当に楽しませてもらいました。心からサンキューと言いたい気分です。
Prom 18: Beethoven Cycle – Symphony No. 9, 'Choral'
Friday 27 July
6.30pm – c. 7.55pm
Royal Albert Hall
Choral music and opera, Classical for starters, Proms on TV
Beethoven
Symphony No. 9 in D minor, 'Choral' (77 mins)
Anna Samuil soprano
Waltraud Meier mezzo-soprano
Michael König Tenor
René Pape bass
National Youth Choir of Great Britain
West–Eastern Divan Orchestra
Daniel Barenboim conductor
© BBC/Chris Christodoulou
Prom 12: Beethoven Cycle – Symphonies Nos. 5 & 6
Monday 23 July
7.30pm – c. 9.45pm
Royal Albert Hall
Classical for starters, Proms on TV
Beethoven
Symphony No. 6 in F major 'Pastoral' (40 mins)
Pierre Boulez
Mémoriale ('… explosante-fixe …' Originel) (8 mins)
Pierre Boulez
Messagesquisse (8 mins)
INTERVAL
Beethoven
Symphony No. 5 in C minor (30 mins)
Guy Eshed flute
Hassan Moataz El Molla cello, Proms debut artist
West–Eastern Divan Orchestra
Daniel Barenboim conductor
Prom 10: Beethoven Cycle – Symphonies Nos. 3 & 4
Saturday 21 July
7.30pm – c. 9.55pm
Royal Albert Hall
Classical for starters, Proms on TV
Beethoven
Symphony No. 4 in B flat major (35 mins)
Pierre Boulez
Dialogue de l'ombre double (20 mins)
INTERVAL
Beethoven
Symphony No. 3 in E flat major, 'Eroica' (50 mins)
Jussef Eisa clarinet, Proms debut artist
IRCAM live electronics
West–Eastern Divan Orchestra
Daniel Barenboim conductor