その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロンドン とある雪の日

2010-11-30 22:56:16 | ロンドン日記 (日常)
 昨日は今年4回目の地下鉄ストライキで、通常の1.5倍の時間をかけて通勤。寒さでさすがに昨日は走って会社に行くのは断念したけど、満員バスかつ渋滞にも阻まれ、イライラ。やっぱり走った方が早いし、精神衛生上も格段に良いことを再認識。

 そして、今日はついにロンドンもついに(たしか)初雪。朝からベタついた雪ではあるものの雪が舞った。北国育ちでない自分は、雪の降る景色がとても好き。ただロンドン郊外では結構降っていたらしく、被害にあった職場の人も何人かいた。ロンドン郊外の南東部から通う同僚は、雪で立ち往生した通勤列車に立ちづめのまま2時間閉じ込められた。閉じ込められた通勤列車の中から、暇潰し半分にやたらとしょうもないメールを送ってくるのが何とも微笑ましい。

 しかし、寒いと人は本能的に母国語でつぶやくらしい。「おお、寒い、寒い」「さびい、さびい」と言う声が聞こえたかと思うと小走りに私を追い越す日本人が朝と晩にそれぞれ一人づついた。そして、ふと気付いたら「ホント、さみいなあ〜」とつぶやく自分がいた・・・

 そのロンドン雪景色をご紹介。

(雪の中のタワーブリッジ)


(雪のロンドン塔)


(みんな、寒い、寒い)


(テムズ川沿いの朝の風景)



 2010年11月30日
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ロイヤルオペラハウス 『アドリアーナ・ルクヴルール』

2010-11-29 23:20:54 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 「しかし、俺って、どうしていつもこう外すのか?」と1週間前に気付いたこの公演でした。というのは、今回の『アドリアーナ・ルクヴルール(Adriana Lecouvreur)』の目玉の一つは、タイトルロールのアンジェラ・ゲオルギューと相手役のヨナス・カウフマンの豪華コンビ競演のようなのですが、自分が買ったチケットは、このシリーズ中、2回しかないゲオルギューの出番でない日。この前の『リゴレット』も、メジャーバリトン歌手のディミトリー・ホロストフスキーじゃない日のチケットだったし。週末しか確実に行ける日が無いので、いつも歌手でなくてカレンダーでチケット買っているからこうなるんだけど・・・


 ということで、ゲオルギュー無しの今回の『アドリアーナ・ルクヴルール』(あらすじはこちらのWikiを→)でしたが、公演自体は歌、舞台、オケが三位一体となったとってもレベルの高い公演でした。

 私には、マーク・エルダーが指揮のオーケストラの演奏が特に素晴らしいと感じられました。音楽自体もとても聞き易いメロディなのですが、場面や心情により添った音楽は、優しく美しいのが印象的でした。

 歌手陣も高いレベルのパフォーマンスを披露してくれました。ゲオルギューの2番手起用のアンヘレス・ブランカス・グリンは、歌もさることながら、演技が素晴らしい。第3幕のブイヨン公妃との対決さや当てシーン、第4幕のラストシーンなど見ごたえ十分でした。カフマンは相変わらずいい男。演技も旨いし、歌も良く、なんか独特のオーラを持つ人です。あと、ブイヨン公妃役のミカエラ・シュスターも存在感高い。もう一人、いぶし銀のように舞台を支えていたのは、ミショネ役のAlessandro Corbelli
。秘かにアドリアーナに恋心よせるものの叶わない初老の舞台監督を哀愁たっぷりに演じていたと思います。

 あと、舞台セットは奇をてらったものではなく、正統でかつこった舞台でした。時代感がとっても良く出来ていて、良かった。

 ただ、私としてはこのオペラ、話自体があまり好きではありません。まとめちゃうと、一人のイケメン伯爵と彼を巡る二人の女性の3角関係のもつれ話し。こういう話はオペラにありがちですが、この作品はあまりにもストレートすぎて、なんか奥行きがあまり感じられません。なので舞台、音楽、歌手には惹かれつつ、ストーリにはあまり投入することができず、ちょっと覚めた自分だったのが残念でした。

(Alessandro Corbelli)


(左からミカエラ・シュスター、ヨナス・カウフマン、アンヘレス・ブランカス・グリン、マーク・エルダー)


(ヨナス・カウフマン)




Adriana Lecouvreur

Saturday, November 27 7:00 PM

Credits
Composer: Francesco Cilea
Director: David McVicar
Set designs: Charles Edwards
Costume Designs: Brigitte Reiffenstuel
Lighting design: Adam Silverman
Choreography: Andrew George


Performers

Conductor: Mark Elder

Adriana Lecouvreur: Ángeles Blancas Gulín
Maurizio: Jonas Kaufmann
The Prince of Bouillon: Maurizio Muraro
The Princess of Bouillon: Michaela Schuster
Michonnet: Alessandro Corbelli
L'Abbate di Chazeuil: Bonaventura Bottone
Poisson: Iain Paton
Quinault: David Soar
Madame Jouvenot: Janis Kelly
Madame Dangeville: Sarah Castle
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ロンドン 街の風景

2010-11-28 20:49:50 | ロンドン日記 (日常)
 昨夕は久しぶりに週末の街中に出かけたので、何枚かスナップを撮りました。寒さのせいか、カメラの調子もあまりよくないのですが、いくつかご紹介いたします。

 ピカデリーサーカスからリージェント・ストリート。ライトアップは綺麗ですが、クリスマス商戦で、人だらけです。


 コベント・ガーデンのマーケット前の電光トナカイ(確か、これは去年も居た)


 同じくコベント・ガーデンのマーケット南側。


 突然、色が変わったのでびっくりした。


 マーケット内もいよいよクリスマスです。


 「自分にはクリスマスは関係ないから・・・」と思いながらも、クリスマスに向けて楽しい雰囲気で盛り上がっていく街並み、行きかう人の明るい表情を眺めているのは、とっても好きです。


 2010年11月27日
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週末ジョギング 白いリージェンツ・パーク

2010-11-27 23:30:38 | ロンドン日記 (日常)
 ここ数日のイギリスはとっても寒いです。一昨日からスコットランドやイングランド北部では5インチ程度の積雪を記録してます。ロンドンも寒く、今日は日中も気温が上がらず、部屋の中でぶるぶる震える一日でした。

 今朝のジョギングはリージェンツ・パークです。霜が公園を白に染めていました。




 池の氷も凍ってます。


 芝を接写。


 明日はロンドンにも一部、雪が降る予想でしたが、どうなるでしょうか?

 2010年11月27日

 ※早く隣のクリスマスパーティ終わってくれないかなあ~。「23:00に終わる」って言ってた(こちら→)のに、もう23:30過ぎてるぞ!こんな時、イギリス人なら何とクレームするんだろう。

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ヘルビヒ指揮 ロンドン・フィルハーモニー(LPO)、ブルックナー交響曲第9番ほか

2010-11-26 22:38:48 | コンサート (in 欧州)
 花の金曜日。今週は相棒が休暇で、かなりしんどかったがなんとか乗り切った。仕事も良いところでけりがついたので、当日券目当てで、バービカンかロイヤル・フェスティバル・ホール(RFH)にするか迷った末にブルックナーに魅かれてRHFへ。今夜は、殆ど座ったことがないステージ左横の16ポンド席をゲット。

 今日は、ボヘミア出身で米国にベースを置くギュンター・ヘルビヒという人の指揮で、モーツアルトのピアノ協奏曲25番とブルックナーの交響曲第9番というブログラム。ヘルビヒという指揮者は初めて耳にする名前で、当然、実演は初めてです。

 一曲目のモーツァルトのピアノ協奏曲25番も初めて実演で聴きます。モーツァルトなので、耳にやさしい穏やかな曲です。独奏のアンドレアス・ヘフリガーのピアノも滑らかで優しかったです。演奏は、特に特徴的なところはなく、スタンダードな気がしましたが、音楽をしっとりと味わう感じで、忙しい一週間の締めくくりには丁度いい出だしでした。

 ところで、今日の当日券のサイド・ストールという席は、第一ヴァイオリン群の真後ろで、良く言えば指揮者が良く見え、自分も奏者になったような気になりますが、悪く言うとオケ全体が見渡せず、非常に限られた視界の中で、音の聴こえ方もバランスが悪いです。ところが、そのバランスの悪い席が、休憩後のブルックナーでは思いもかけぬ発見をさせてくれました。

 何かというと、今日の指揮者のギュンター・ヘルビヒさんがとっても気に入ってしまったのです。落ち着いて老成した雰囲気は大学の先生とも、道を極めた職人とも見える雰囲気が満載。そして指揮ぶりも教科書通り(私は指揮法の教科書など見たこともありませんが)、基本に忠実という感じで、多少猫背の背中を目一杯伸ばし、常にその部分の中心となるパートに正対し、マイクロマネジメントという感じではないが、かといってオケの流れにただ任せるというわけでもない、バランスの良い指揮ぶりで、的確にツボをコントロールするという感じです。派手なアクションは全くないですが、かといってハイティンく先生のように、微妙に指先ひとつで指示するという感じでもないです。

 そしてこのヘルビヒさんの指揮棒から生まれるLPOの音は、金管の爆発的な響きであり、重層的で深みのある弦であり、宇宙的な広がりを感じる全体のハーモニーでした。
ブルックナーの9番の実演は2回目で、実は同じホールでメータ指揮ウイーンフィルで聴いているのですが、恥ずかしながらその時の演奏の印象は全く記憶に残っていなくて、全く初めて聴く新鮮な気持ちでした。ヘルビヒさんの端正な指揮ぶりに感動していたら、60分前後の演奏があっという間に終わってしまいました。

 深く胸に残る演奏でした。

※真ん中が、指揮のヘルビヒさん


※LPOも熱演でした




Royal Festival Hall

London Philharmonic Orchestra
Resident at Southbank Centre
Friday 26 November 2010

Wolfgang Amadeus Mozart: Piano Concerto No.25 in C, K.503
Interval
Anton Bruckner: Symphony No.9

Gunther Herbig conductor
Andreas Haefliger piano


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とある隣のおねえさんとの会話

2010-11-25 22:26:56 | ロンドン日記 (日常)
 今朝、7時半過ぎの自分のアパート。 まさに出社しようと最後の準備していた時、「トントン」とドアをノックする音が。大体こんな朝っぱらから私に用があるのは、住み込みの管理人さんぐらいだから(たまに「今日は工事が入るから車の鍵を預けてくれ」とか言いに来る)、今日はいったいなんだろうと思ってドアを開けたら、1、2度、廊下で挨拶したことがあるお隣の部屋に住む英人のおねえさんだった。

 どうしたことかと思ったら・・・
 「今週の土曜日の夜、9時頃から友達を呼んでPartyをするの。物を運び入れたり、話し声で少しうるさいかもしれないけど、11時を過ぎたら、外に出るので、夜中まではかからないから大丈夫よ」
とのこと。

 (なんだ、そんなことわざわざ言いに来てくれたのか。丁寧な人だなあ〜)と感心し、

 「大丈夫ですよ。土曜日の夜は私も外出しているから。でも、連絡ありがとうございます」

 と、丁重にお礼をいった。でも、なぜかおねえさんは部屋に戻る気配も無く、引き続き別の話を始める。

 「どうも、ここ最近、いや実は、私たちが入居してからずーッとなんだけど、夜にどこからか、多分壁からだと思うけど、大きな話し声が漏れてくれるの。このフラット(アパート)は壁が薄いのかしら。あと、バスルームで水をずーっと流す音も夜に良く聞こえてくるし・・・・・」という出だしからはじまって、淡々とだが、延々と(出社寸前なので余計長く感じる)自分の部屋の環境の説明をしてくれる。(もう出たいんだけどなあ・・・)というのと(この人いったい何をいいたいのだろうかと)の両方で、頭の中が「?」だらけになっていたところで、最後、"I would appreiaiate it if you could...."と言い出したので、(なんだ、俺のことをうるさいと言っているのか)とやっと理解。

 でも、なぜ一人暮らしの私が、うるさいといわれるのかなあと、正直合点がいかなかったが、確かに、日本にいる家族とスカイプで話をする時は、電話で話す時みたいに受話器に向かって静かに話をしているわけではなく、部屋のいろんな所からところ構わずPCに向かって叫んでいるから、それが意外とお隣さんにも響いているのかしれない。それにしたって、そんな頻度や長い時間でもないのに・・・、と思ったが、こんな朝っぱらから、おねいさん相手に言い争ってもお互い不愉快になるので、

 「一人暮らしなので、そんなに物音をたてているつもりは無いのだけど、もしかしたら、私の電話の話し声が大きすぎるのかもしれませんね。以後、気をつけます。でも、それでも気になるようだったら、また言ってください。」と大人の対応をした。

 おねえさんは、「ごめんなさいね〜」と言って、(言いたいことはいったぜ〜)という表情をして、やっと部屋に戻っていった。

 しかし、久しぶりにイギリス風の言い回しに遭遇。社内では、私が慣れたのか、廻りのイギリス人が私に慣れて簡単な英語を話しているのか、どっちか良く分からないけど、赴任当初、面食らった2重否定を多用する文章や、文がなかなか切れずに、何行も文章が続くイギリス風英語に対して、最近は感度が低くなっていたのだが、今朝のおねいさんの英語は、完璧イギリス風英語だった。最初に、自分の部屋の騒音の予告から入ってくるなど、凄い伏線だ。

 まあ、いずれにしても、お隣さんが気になるようなことを私がしでかしているなら注意せねばならないと思いつつ、このイギリス流クレームの芸の細かさにただただ感心するばかり・・・・

2010.11.25
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オーケストラ・オブ・ジ・エイジ・オブ・エンライトメント 「後宮からの逃走」 (モーツァルト)

2010-11-24 23:03:38 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 モーツァルトのオペラ「後宮からの逃走」の演奏会方式の公演に足を運んだ。指揮はベルナール・ラバディで、オーケストラ・オブ・ジ・エイジ・オブ・エンライトメント(OAE)。このコンサートに行きたいと、一週間ぐらい前に思ったのだけど、チケットは完売だったので諦めていた。そしたら、昨夜、ネットを覗いたら結構リターンチケットが出ていて、思わず衝動買いしてしまった。

 第1幕は、自分がまだ落ち着いてなかったせいか、正直、あまりぱっとしない印象だった。オケもどうものりが悪いし、男性歌手陣も悪いとは思わないけど、特に良いとも思わない。

 ただ2幕から雰囲気がかなり変わった。二人の女性独唱陣が歌い始めてから、がぜん活気が出てきた(ように感じたのはオヤジの気のせいか?)。Konstanze役のソプラノSusan Grittonは張りのある堂々とした歌唱。最高音が多少苦しげではあったが、これはきっと曲が難しすぎるのだろう。召し使いのブロンデ役Malin Christenssonも華があって、美しく、声量も十分な歌唱。オケも、軽快にいかにもモーツァルトらしく歌う。1幕と2幕でこうも違うもんだと驚いた。

 休憩後に始まった第2幕の後半部分と第3幕も良かった。Frédéric Antoun とTilman Lichdi という二人の若手テノールは、声量は其ほどでもないが、優しいとても耳障りの良い声の質でうっとりさせてくれる。ソプラノのSusan Grittonはどんどん調子を上げてくる印象で、今日のメンバーのなかでは実力は少し抜けていると感じられた。オケも調子が良い。指揮者のベルナール・ラバディは、はじめて聴く人だが、バロック音楽が専門分野というだけあって、ツボを押さえながら、とてもおおらかな音楽を作る人だと思った。あと、ナレーションのSimon Butterissさんの艶のある語り口もコンサート式オペラの舞台を盛り上げたと思う。

 残念だったのは、コーラスとオスミン役のバスのTimothy Mirfin。コーラスは前半と後半の1回づつしか出番がないが、パワー的にちょっと不満。後ろの席だったせいかもしれないが、特に最後のフィナーレのコーラスは物足りなかった。バスのTimothy Mirfinは歌もあまり印象に残らなかった上に、5名の独唱陣の中では彼だけが楽譜持ち。別に楽譜を持って歌うのが悪いわけではないが、他の歌手に比べて出番が多いわけでもないのに、どうして彼だけ?と思わざる得なかった。

 終演後のカーテンコールが以外とあっさりと収束してしまったのがわたしとしては、とっても残念だったけど、とっても良質の音楽会で私としてはとっても満足だった。しっとりと贅沢な余韻に浸って、冷たい夜風を頬に受けながら、テムズ川を渡り帰路についた。

※余談だが、今回は後列後ろから5列目で12ポンドの席。このコストパフォーマンスの良さは感動もんだ。



(Malin Christensson とSusan Gritton)



Orchestra of the Age of Enlightenment
Resident at Southbank Centre
24 November 2010, 7:00pm

Queen Elizabeth Hall

Wolfgang Amadeus Mozart: Die Entführung aus dem Serail
(concert performance, sung in German with an English narration and surtitles)

Bernard Labadie conductor
Susan Gritton soprano, Konstanze
Malin Christensson soprano, Blonde
Frédéric Antoun tenor, Belmonte
Tilman Lichdi tenor, Pedrillo
Timothy Mirfin bass, Osmin
Simon Butteriss narrator
Joyful Company of Singers


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ロンドン スパニッシュレストラン EL BLASON

2010-11-23 22:16:07 | レストラン・パブ (in 欧州)
 久しぶりにロンドンのスペイン料理屋へ同僚と出撃。場所は地下鉄スローン・スクエアから歩いて3分程度。(※写真はネットから拝借)

 アットホームな感じで飾らない店内はリラックスしてくつろげます。ここはいけます。文句なし、おいしいです。イベリコ豚の生ハム、マッシュルームのガーリック炒め、スペイン風オムレツ、スペイン風ソーセージ、パエリアなどなど、タパスを居酒屋感覚絵で沢山いただきました。

 日本人のお客さんがいるテーブルがいくつかあったので、なんかガイドブックとかで紹介されているのかもしれません。でも、日本人が多い店はたいてい美味しいです。

 お薦めです。

 ※お店のホームページ
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ロンドン オックスフォード・ストリート

2010-11-22 22:51:40 | ロンドン日記 (日常)
 お客様との会合で久しぶりに夜のオックスフォードストリート界隈へ出撃。


 もうこんな季節になってしまいました。 時間が経つのはホント早い。

 

 



 2010年11月22日
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ゴルフについてのつぶやき

2010-11-21 20:36:29 | ロンドン日記 (日常)
 今日は業界のゴルフコンペ参加しました。自分にとっては今年最後のラウンドです。今年は、少しゴルフを真面目に取り組もうと決意した(こちら→)結果、今日で10回目という人生最多の年間ラウンド回数。スコアの方は相変わらずあまり進歩はないものの、今日は、一個もボールがなくならなかったし、あまり大崩れしなくなったのは前進です。

 以前にも書いたのですが、日本ではゴルフにはバブリーな雰囲気があるし、いかにもおじさんスポーツのイメージがあって、私は敬遠していました。しかし、ゴルフ発祥の地イギリスでは、ゴルフにそういうバブリーな雰囲気がなく素朴そのものだし、イギリスの自然をふんだんに楽しめます(おじさんスポーツというカテゴリーはイギリスも同じかも・・・)。そして、技術もさることながら、作戦やメンタル面が大事なのも、スポーツとして面白いです。

 また、スポーツとして楽しむことのほかに、ネットワーキングの機会としてゴルフはとても貴重な機会を提供してくれます。この点も、日本がゴルフのイメージを悪くしていると思うのですが、ゴルフには接待ゴルフのイメージがついて回ります。しかし、業界やパートナー企業の方、そしてお客様とゴルフの機会があると、1回のパーティや食事よりもずっと幅広い話ができますし、親密な関係を築くことができます(まあ、逆に相手から見切られている可能性もありますが・・・)。

 以前は、「休日を犠牲にしてまでゴルフかよ」とか、「そんな、うわべの付き合いで親しくなった気になってもねえ~」と思っていたのですが、この1年間の10回のゴルフで、「休日を犠牲にし、うわべのおつきあい」で得た知見は、なかなか他の機会では得られないものでした。というわけで、スポーツ、エンターテイメントとしても楽しいし、仕事にも役立つというのが、ロンドンでのゴルフの魅力です。 なので、職場の日本人若い社員にも、「せっかくだから、やってみれば?」と言って(嫌がられて?)ます。

 3年前にはこんなことを自分が書くとは考えもしませんでしたが、これは単に私がおじさんへの仲間入りを名実ともに果たしただけなのか?それとも自分の「思考の壁」をのり越えたのか?どっちだかは良くわかりません。

※今日の素朴なゴルフ場風景


 2010年11月21日
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晩秋のハムステッド・ヒース

2010-11-20 18:09:41 | ロンドン日記 (日常)
 今日は、外出したのが朝のジョギングと近くの図書館だけの引きこもりの土曜日(でもその半分以上は自宅で仕事だぜ~)。

 この近くの図書館、今年の途中から、コスト削減のためか、自動貸出機を導入して貸出と返却のカウンターが無くなり、係りの人も半分以下になった。そのせいか、本の整備状態が目に見えて悪化しており、書棚が滅茶苦茶で、返却された本屋CDも、裏に山積みしてある。こと公共図書館にかけては、日本の地方自治体の力の入れ方は世界一ではないかと、思っているのだがどうだろうか?

 さて、先週ハイドパークまで走ったので、今日は方角を変えハムステッドヒースまで走りました。ここも、もう冬の入り口です。

 最近は曇ったり、霧が出たりで、全くもってロンドンらしい天気が続いています。日本からブログを見てくれている友人から、「ロンドンも天気が結構、良いんだね」と言われましたが、天気の良い日に写真を撮りたくなるだけで、やっぱり曇ったり、雨の日は多いのです。特に冬はさいあく。

 紅葉の名残です。道には落葉が一杯積もってます。


 ケンウッドハウスへ続く並木道。9月の同じ並木はこちら→


 奥に見えるのはハイゲートという高級住宅街エリア。


 帰り道、綺麗な邸宅の前庭を発見。


(付録)
 昨日の朝と夜の霧模様です。





 2010年11月20日
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ゲルギエフ指揮 ロンドン交響楽団 (LSO) マーラー交響曲第一番「巨人」他

2010-11-19 22:53:06 | コンサート (in 欧州)
 一週間で一番嬉しい時間帯である金曜日の夜。ゲルギエフ指揮のロンドン交響楽団の演奏会に出かけ、先ほど帰宅しました。この日のメインはマーラーの交響曲第一番「巨人」。この曲は、夏のプロムスでサイモン・ラトルとベルリンフィルの凄まじい演奏を聴いた(こちら→)ので、今夜のコンサートはちょっと行くのが怖かったです。「我らゲルギーとLSOのコンビは、ベルリン・フィルに負けない感動を与えてくれるだろうか?与えてくれるに決まっている」、そう信じながらも、少し不安な気持ちも持ちながら臨んだのです。(まあLSOの人にとってみれば余計なお世話もいいところでしょうか・・・)

 結果は・・・・、演奏は素晴らしかったです。LSOらしい金管の爆発力、木管の技、弦のアンサンブルが見事に組み合わさった素晴らしい演奏だったと思います。

 が・・・、とっても残念なのですが、何故か最後まで自分はこの演奏に乗りきれませんでした。音楽の教育や訓練を受けていない自分は、この理由を言葉で説明できないのが、本当にまどろっこしいのですが、演奏は楽しんだものの、演奏全体から何かを感じとることができなかったのです。第一楽章の冒頭はもっと静かに入るんではないのか?とか、ちょっと節々でピッチが凄く上がったりするなどパーツパーツの違和感もあったのですが、どうも何か曲全体が自分の中で繋がらない。ゲルギーがああもしたい、こうもしたいと思って指揮しているだと思うのですが、それがきっととても微妙なバランスのなかで成り立っていて、自分には伝わらない。そんな感じでした。

 終演後拍手は凄いものでしたから、きっと他のお客さんには感じられた何かが自分に感じられなかったのかもしれません。金曜日の夜という最も疲れた体のせいかもしれません。ゲルギーの解釈との相性かもしれません。でも、私的にはとっても残念でした。





 順番が逆ですが、一曲目はロシアの作曲家ロディオン・シチェドリンのピアノ協奏曲第4番。いつも金曜日の演奏会の一曲目は鬼門なのですが、今週は特に忙しかったので、3分と持たず、撃沈してしまいました。ゴメンナサイ。意識があったのは後半10分ぐらいです。フィンランド人のOlli Mustonenのピアノは、汗いっぱいの熱演で、北欧人らしい透き通るような白い顔を真っ赤にして激しく弾いていました。難しそうな曲だったので、仮に意識があっても、解らなかっただろうと自分を無理矢理納得させました。

(Olli Mustonenとゲルギエフ)



 LSOは明日から日本公演に旅立つらしいです。今日の演奏は、私とはうまく合いませんでしたが、素晴らしいオーケストラですので、日本の方は是非、お楽しみください。以前、LSOの事務局の方(日本人)とお話をする機会があったのですが、LSOのメンバーは日本公演をいつもとても楽しみにしているとのことでした。サントリーホールが楽員には一番人気があるとのことです。是非、いつもの素晴らしい演奏を披露してきてほしいです。


London Symphony Orchestra / Valery Gergiev
19 November 2010 / 19:30
Barbican Hall

Rodion Shchedrin Piano Concerto No 4 ('Sharp Keys')
Mahler Symphony No 1

Valery Gergiev conductor
Olli Mustonen piano
London Symphony Orchestra



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塩野 七生 『ローマ人の物語〈18〉悪名高き皇帝たち(2)』  (新潮文庫)

2010-11-18 23:01:12 | 
 「悪名高き皇帝たち」の第2巻は、カプリに隠遁しながらローマ帝国を統治し続けたティベリウスの政権末期とティベリウス死後に皇位をついだカリグラの治世を描きます。

 後半は反対勢力の抹殺など恐怖政治を引いたティベリウスですが、ローマ帝国は「カエサルが企画し、アウグストウスが構築し、ティベリウスが盤石にしたという事実でまちがいない。」(p89‐p90)と筆者は高く評価します。新しいことはやらなかったが、アウグストウスが構築した帝政を「堅固にすることにのみ専念したからこそ、帝政ローマは次に誰が継ごうと盤石たりえた」(p90)ということです。

 ただ、その次を継いだ若き新皇帝カリグラは、出来は良くなかったようです。人気取りに走った結果の放漫財政、自身の神格化、快楽志向、外政失敗と失政を重ねに重ねた結果、最後は自分の護衛でもある近衛軍団の大隊長から切りつけられ世を去ります。

 この巻の面白さは、pp158-208と50ページにわたって描かれる古代ローマとユダヤ人との関係に関する記述です。筆者は両者の関係を「敗者でさえも自分たちと同化する」ローマ人の支配の基本精神と一神教で他民族との同化を拒絶するユダヤ人との衝突と捉えます。神から選ばれた民族であるという選民思想を持つユダヤ人は、他民族の別の神を認めてしまえば多神教になるため、他民族とは共存できない。

 法律の解釈も違います。「ユダヤ人にとっての「法」とは、モーゼの十戒のように、紙が与えたものを人間が守る法なのである。・・・神が与えたものとなった以上、人間ごときが変えてはならないのである。一方、ローマ人の考える「法」とは、人間が考え、それをほうりつにするかどうかも、元老院や市民集会と言う場で人間が決めるものなのだ。ゆえに、現実に適合しなくなれば、改めるのに不都合はまったくない。・・・ローマ人は人間に法律を合わせ、ユダヤ人は法律に人間を合わせる」(p162)

 現代世界を読み解くにもおおいに助けになる50ページです。
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とある職場の風景 いけてない1日

2010-11-17 23:47:58 | ロンドン日記 (日常)
 ウィリアム王子の婚約で盛り上がっているイギリスですが、私としては今日はちょっとへこんでます。

 最近になって新たにパートナー関係を結んだ欧州系会社2社と我が社の計3社のマネジャーたちが、来年の協業プログラムを議論するミーティングに、私も参加しました。それぞれの会社から5~6名が参加しての半日目一杯を使ったミーティングです。

 互いのプロダクトやサービスを紹介するプレゼンテーションのあとは、互いの強みを活かし、弱味を補うためにはどんな共同マーケティングやセールス活動ができるか、課題は何か、具体的アクションはどうするといった議論をしました。

 驚いたのは、ファイシテーターを勤めるそのパートナーA社の経営企画担当の女性マネージャー。議論の裁きが早くて、的確。論点をすばやく把握し、議論のポイントを的確にリードしていきます。お互い自社に有利なように議論を持っていきたいという思惑も絡んだ、友好的で活発ながらも時折、微妙な牽制ムードも流れる打ち合わせなのですが、彼女の仕切りのおかげもあって、議論はものすごい早さで進んで行きました。

 自分がへこんでるのは、唯一の日本人だった私が、正直、議論にはほとんど貢献できなかったから。さすがに、最近では社内での会議は、下手な英語でも臆せず好き勝手に発言しているのですが、今日のような、メンバーの多くが初顔合わせで、かつフリーディスカッション的なガチンコ議論には、まだまだ力が足りないことを認めざる得ませんでした。話す内容を考えている間に、どんどん話題が展開し、ついて行くのがやっというのがホントのところでした。

 幸い、英人同僚の奮闘もあり、弊社も一定の存在感は示せましたが、自分としては、かなり不満の残るパフォーマンス。

 会議後、この手の場で力を発揮するには、何が必要なのかと自問しました?もちろん英語力はもちろんなのですがもう今さら急な伸びは期待できない以上、話すコンテンツが勝負なはず。それでも、あのスピードについて行くにはやはり英語力か?と思考はくるくる堂々巡り。もちろん、こういった環境で働いている以上、「日本人だから・・・」などという言い訳は恥の上塗り以下なので、とても口にはできない。

 まだまだ目指すレベルには遠いです。トホホ・・・


 2010年11月17日


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とある職場の風景 「日系企業は働きにくい?」

2010-11-16 23:55:17 | ロンドン日記 (日常)
 優秀な英人のプロダクト・マネジャーから辞職願いが出されました。残念ではありますが、転職による辞職は珍しいことではありません。ただ、直属のマネージャーから聞いたEx-Interview(辞職時に行う本人ヒヤリング)の内容は、考えさせられるものでした。

 今回の辞職の主な理由は2つ。

 理由その1。「もっと自分の得意分野のプロダクト・マネジメントに集中して、自分のスキル、キャリアアップを図りたい」。

 欧州業界大手企業から2年前に弊社に応募があった際は、彼が得意とする、あるプロダクトについてのプロダクトマネジメント(製品やサービスの開発、市場への投入、マーケティング、収支管理管理、改善・改良、プロダクトの廃止等の一連のプロセスの管理)をミッションとして採用しました。ただ、その後、事業の状況から、この当該プロダクトに加えて、いくつか別のプロダクトの面倒も見てもらうようお願いしました。中小企業である我々には、プロダクト毎にプロダクトマネジャーを雇っていたら、コスト増に耐えられませんし、複数のプロダクトの面倒を見ることは本人にとっても、新たな成長の機会となり、スキルを伸ばすきっかけになるとも考えたためです。優秀な彼なので、もちろんしっかり結果を残してくれましたし、本人もやる気を持って取り組んでいたように見えました。が、実のところは少し違ったようです。結局、もともとの得意分野専業の仕事を求めて、違う会社に移る決断をしたようです。

 こちらのビジネスパーソンの自分のプロフェッション(専門性)に対するこだわりは、いつもながら感心させられます。我々から見ると、「どっちにしたってプロダクトマネジメントなんだから似たようなもんだろ」とも思うのですが、自分の専門分野を絞り込むことで、徹底的に他の人材と差異化を図ろうとするのです。逆に、その分野の仕事がないと仕事に就けませんのでリスクも高いとも言えますが、良くも悪くも会社にキャリアを大きく左右される日本人サラリーマンと、プロとしての自律した職業人を目指す欧米ビジネスパーソンとの違いを感じます。

 理由の2つめは残念なことです。つまり、「日系企業では働きにくい」。

 「日系企業は、意思決定のプロセスが複雑で、スピードが遅い。誰が、何の権限を持っていて、どうやって物事が決まっていくのか良くわからない。そのため、自分が仕掛けるプロジェクトも、日本の本部の意見で二転三転したり、全然決まらなかったりする。物事を決めてくれる人がいない。時間もかかるし、プロセスがクリアでないので、何をどうしていいか分からない。今度は、イギリス企業で働きたい」と言っていたそうです。

 確かに、我々の会社の意思決定のプロセスは、日本人である私たちであっても複雑であることは認めざる得ません。物事を決めるために、根回しをしたり、紙に書いてある責任規則とはちょっと違ったところで、部門の風土や経営の流れなどの空気を読みながら進めることも多いです。場合によっては、現地判断でできることも、日本の本部にお伺いを立ててから進めることもあります。しかし、事業を展開するために組織を動かすには、社内関係者のコンセンサスや協力を得るという意味で、そうしたプロセスはある程度必要悪だし、そうしたプロセスを経ることで事業リスクが低減する、と考える(であろう)日本人の考えは、こちらの人には理解しにくいようです。

 もちろん日系企業でもいろんな組織風土があるでしょうから、こうした意思決定プロセスは弊社特有かもしれません。また、この人自身が少し極端な例なのかもしれません。ただ、一般的に言われるこれらの日系企業の組織内のプロセスや力学は、正直、経済が自然体で拡大する成長期ならまだしも、限られたパイの取り合いの中ゼロサムに近いグローバル競争下のマーケットでは正直、もう通用しないのではという実感があります。

 今のやり方が本当に良いのだろうか?これで、世界の会社とグローバルで競争できるのだろうか?優秀な英人プロダクト・マネジャーの転職から、こんな疑問を持たざる得ませんでした。

 2010年11月16日


コメント (4)
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