その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

那珂湊・大洗 ひとり半日観光 (1/2)

2020-01-31 07:30:00 | 旅行 日本

  せっかく勝田全国マラソンで水戸に前泊するので、土曜日の午後、周辺の那珂湊・大洗エリアを半日観光した。

  まずのお目当ては、ローカル線のひたちなか海浜鉄道の乗車。勝田駅と阿字ヶ浦駅の間14kあまりを結ぶ、単線・単車の鉄道である。車窓からの田園風景や車内のローカルな雰囲気は、それだけで旅情を掻き立ててくれる。20分弱乗って那珂湊駅で下車し、ここで電動付自転車をレンタル。貸出係も兼ねる駅員さんとお話ししたら、駅員さんも翌日の勝田マラソンに出走するとのこと。「私は全然遅いんですけど、毎年、(非番の)社員で走っているんですよね〜」と、楽しみにしている様子。街を上げてのお祭りであることがわかる。


<駅表札がおしゃれ>


<坂東平野を走ります>


<那珂湊駅到着>


<那珂湊駅の駅表示も面白い。猫がいる>

 電動付自転車を乗って、まずは那珂湊おさかな市場へ。「隣接する那珂湊港で水揚げされたばかりの魚介類が並ぶ、関東有数の観光市場」との触れ込みどおり、活気ある観光市場でぶらぶらするだけで十分楽しい。車で日帰りなら、その場でクーラーボックスに入れて持って帰りたくなるような魚がゴロゴロしてる。その場で殻を割ってもらって食べる生ガキもあって涎が出たのだが、翌日のレースに備え大事を取って我慢した。昼食を市場内にあるお寿司さんで食す。地場魚を中心にした海鮮丼は、特にサプライズはないものの観光気分を盛り上げてくれた。


<レンタサイクルです>


<那珂湊おさかな市場 観光客で賑わってましたが、地元の人もいた感じです>


<魚好きの私にはたまらない。涎が出ます>


<牡蠣食いたいなあ~>


<地魚丼 これは普通でした>

 食事後は大洗エリアへ移動。電動自転車なので、那珂湊と大洗を結ぶ海門橋の上りもらくらくだ。

 大洗でまず足を運んだのは松林の中に佇む「幕末と明治の博物館」なるところ。「幕末の志士であり、のちに宮内大臣になった田中光顕伯爵によって昭和4年に創立され、80年以上の歴史」(ホームページより)を持つ。明治天皇をはじめ皇族縁の品や、志士や先人の書や絵、明治・大正・昭和の教育資料や玩具が展示してあり、興味深い。天皇へのリスペクトは勤皇思想の水戸だけのことはある。


<海門橋の上から鹿島灘を臨む>


<田中光顕伯爵の銅像>


<明治天皇の等身大の銅像>


<博物館内部>

(つづく)

2020年1月25日

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第68回! 伝統の勝田全国マラソン 完走記

2020-01-28 07:30:00 | ロードレース参戦 (in 欧州、日本)

勝田全国マラソンに出走した。今回で第68回となる歴史ある大会である(当初は読売全国マラソンとして東京で開催され、その後変遷を経て第20回から勝田でやっているとのこと)。

水戸に前泊したので、10時半のスタートに余裕を持って朝8時45分頃ホテルを出発し、JR、大会シャトルバスと乗り継いで、会場に9時20分頃には到着した。


<夏の高校野球「栄冠は君に輝く」に似た大会歌がバックに流れてます>

2万人参加と言う大規模大会であるが、会場は広いので混雑は感じない。荷物を預け、軽くストレッチして、スタート30分前には指定されたブロックに並んだ。気温は4℃で寒いが、風がないのが救いだった(風への備えを全くしてなかったので本当に助かった)。会場の実況中継が(声・言葉遣いから想像するに)超ベテラン(初老)の大会関係者の方らしく、朴訥とした語り口がかえって、68回の歴史と伝統を感じさせてくれる。


<凄いランナーの列>

いよいよスタート。スタート直後の市内商店街の通りは狭いので混雑気味だが、かえってスピードが上がらくて良い。最初の1キロは5分37秒で、まずまずの入りだ。1キロちょっと走ると大きな幹線道路に入り、さあ、いよいよという感じである。最初の5キロが27分10秒。まあ、こんなもんだろう。ただ走っているのに寒さを感じるのが気になった。5キロ過ぎても、10キロ過ぎても、体がなかなか暖まらない。体が重く、スピードが乗らないなあと思いながら走る。スタート時間が遅いことを考慮して、ホテルの朝ごはんをかなりお腹いっぱいに食べたのも裏目に出てるのかもしれない。後半の貯金もかねて、もう少しペースを上げたいのだが、スピードが上がらない割には呼吸も一杯一杯で、廻りに流されて走らされている感覚だった。


<スタート直後は道路狭く渋滞>


<太鼓隊の応援>

寒さで体が冷えているせいか、15キロ過ぎてからトイレ行きの閾値を超えた。大会本部指定のガソリンスタンドのトイレに駆け込んだら7名ほど並んで待機していたので、「これは(待つのは)無理」と思ってトイレは断念してコースに戻った(数も多い仮設トイレを使った方が良さそう)。たださすがに我慢できず、20キロ手前で、コースの反対側にあるセブンイレブンで用足し。ありがとうございました!随分すっきりして、体が軽くなった感じがした。25キロの5kラップも26分46秒でまずまず。30キロは若干落ちたが27分30秒以内で納めた。


<細かいアップダウンがあります>

コースは変化に乏しく、ランドマークがあるわけでもないので正直、走っていてあまり面白いとはいえない。せっかく勝田市と那珂市がいっしょになってひたちなか市になったのだから、那珂湊の景勝地とかもコースに組み入ればいいのにとか思ったが、ここはガチのマラソン大会なのだろう。一方で素晴らしいのは、私設エイドが至る所にあり、住民のみなさん、地元企業の社員の方々が、給水をはじめ、バナナ、チョコレート、牛乳!(お腹に来るとまずいので私は遠慮したが・・・)サポートしてくれる。ありがたい。


<子供たちの応援は嬉しい>

ただ、やっぱり30k過ぎてからペースが少しづつ落ち始め、精神的にもつらくなった。ハーフを過ぎて、いつもより早くゴールまでの逆算を始めてしまう。スピードが上がらないので3時間50分切りは難しいと計算してしまうと、「サブ4死守」と気持ちが守りに入る。姿勢が崩れ、足を出しているだけになる。レース前は「たしたことないだろう」と高をくくっていた緩いアップダウンも意外と堪える。35キロ過ぎると、「いよいよあともう少し。がんばろう。」という気持ちと、「俺ってなんでこんなことやってんのかなあ~」という自問が頭を駆け巡り、惰性で走っているとしか言いようがない状態。国道の一本道が長いこと、長いこと。


<あともう少し>

それでも、ゴールが近づくにつれて大きくなる声援に背中を押されて、何とか3時間54分台でゴール!一度も止まることなく走りきれたのは良かったが、後半の走りはとっても不満が残り、満足には程遠い感覚だった。完走メダルが無かったのは寂しかったが、完走(乾燥)芋は嬉しい。


<やっとゴールが見えてきました>

歴史と伝統の大会であることが良く分かる大会で、とっても好感度高かった。今後も是非継続して出たい大会だ。

(余談だが、着替えて勝田駅に戻ったのは15:30頃。駅近くの焼き鳥屋で焼き鳥とビールを道路脇で食べたが、これは旨かった。)

【教訓】
・後半のエネルギー切れにやっぱりサプリメントが必要か?
・ランニング練習よりも体幹訓練が大切な気がする
・雨・風対策を全くやってなかったが、ビニールとか準備しとかないとね。

2020年1月26日

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指揮 小林研一郎/日フィル/〜スラヴの響き〜 @都民芸術フェスティバル

2020-01-25 07:30:03 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

 開演10分前に当日券を購入し、都民芸術フェスティバルに飛び込んだ。「炎のコバケン」小林研一郎さんの指揮は初めてだし、プログラムはスラブものの超メジャーな2曲だが、久しく実演に接しておらずとっても嬉しい機会。お手頃価格もあってか、芸劇はほぼ満員。

 前半の周防亮介さんのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が特に印象に残った。私には実演に接するのも、お名前も聴くのも初めてだったが、安定した美しい音に魅了された。端正で真っすぐな音色だ。演奏姿も美しく、日本の茶道や華道に通じる気品を感じる(随分前に仕事で講演に来て頂いた假屋崎省吾さんがお花を活ける実演を拝見したのを思い出した)。とっても丁寧に一つ一つの音を弾いているように見える。演奏後の所作も礼儀正しい。3階席からは私の視力では、どんな表情で弾いているのかが分からないのが残念だったが、遠く離れた舞台に引きつかれっぱなしの30分余りだった。

 後半の「展覧会の絵」は前半に比べるとインパクトが弱かった印象。勝手に破天荒な演奏を想像してたので、コバケンさんの指揮も「炎」というより、庭でやる花火のようでやや拍子抜け。決して演奏に不満があるわけではないし、しっかりまとまっていたのだが、心動かされるというところまで行かずじまいだった。ただ、会場は割れんばかりの大拍手だったので、私の最初の期待値がおかしかったのだろう。
 
 可笑しかったのは、コバケンさんがコンマスさんに何事か囁かれて「アンコールするのを忘れてました」とご挨拶。そしてアンコールが始まった。とっても優しく、心染み入るカヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲だった。



●日本フィルハーモニー交響楽団
〜スラヴの響き〜
【開催日時】2020年1月22日(水)19:00開演(18:00ロビー開場)
【出演】指揮/小林研一郎 ヴァイオリン/周防亮介
【曲目】チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
    ムソルグスキー=ラヴェル:組曲「展覧会の絵」

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ユヴァル・ノア・ハラリ (著), 柴田裕之 (訳) 『21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考』 2019年、河出書房新社

2020-01-22 07:30:00 | 

過去から現代に至る人類の歴史を描いた『サピエンス全史』、人類の未来を描いた『ホモ・デウス』に続き、3部目となるハリル氏の著作。現代社会の人類にとって重要な21のテーマについて、筆者の思考が展開される。個人的なお正月の課題図書として読んだ。

発表済みの内容も含めて、テクノロジー、政治、戦争、宗教、取りうる処方箋など幅広く21のテーマを集めたエッセイ集とも言える。章による記述の濃淡もあり、前二著ほど統一感のある編集にはなっていないが、ハリル氏らしい広い見識と深い思考は読みごたえたっぷりだ。

底流に流れる思考は前著を引き継ぐ。人間(サピエンス)がこの地球の支配的な力を得るようになったのは、協力する力と「物語」「虚構」を信じる力であったこと。今後、AI、データ処理などの情報技術(IT)とバイオテクノロジーの両輪が人類の未来を大きく変えてしまうであろうことだ。本書から読み始めると、所々、筆者の主張や記述は唐突に感じるかもしれない。できれば、前著を読んでから、本書を読んだほうがいい。前著を読んだことのある人には、そのおさらいとしても読める。

本書の目新しさは、SF映画・SF小説、「人生における意味」、筆者が日々の実践している「瞑想」などの現代的で身近なトピックスを、ハラリ氏の過去・未来の連続性の中でその意味合いを位置付けていることだろう。筆者の個人的な顔も垣間見れる。読んで損はない一冊だと思う。時に触れて読み返すと新しい発見も出てくるに違いない。

 

【『21 Lessons』で取り上げる21 の課題】

幻滅/雇用/自由/平等/コミュニティ/文明/ナショナリズム/宗教/移民/テロ/戦争/謙虚さ/神/世俗主義/無知/正義/ポスト・トゥルース/ SF /教育/意味/瞑想

1 幻滅――先送りにされた「歴史の終わり」
2 雇用――あなたが大人になったときには、仕事がないかもしれない
3 自由――ビッグデータがあなたを見守っている
4 平等――データを制する者が未来を制する
5 コミュニティ――人間には身体がある
6 文明――世界にはたった一つの文明しかない
7 ナショナリズム――グローバルな問題はグローバルな答えを必要とする
8 宗教――今や神は国家に仕える
9 移民――文化にも良し悪しがあるかもしれない
10 テロ――パニックを起こすな
11 戦争――人間の愚かさをけっして過小評価してはならない
12 謙虚さ――あなたは世界の中心ではない
13 神――神の名をみだりに唱えてはならない
14 世俗主義――自らの陰の面を認めよ
15 無知――あなたは自分で思っているほど多くを知らない
16 正義――私たちの正義感は時代後れかもしれない
17 ポスト・トゥルース――いつまでも消えないフェイクニュースもある
18 SF――未来は映画で目にするものとは違う
19 教育――変化だけが唯一不変
20 意味――人生は物語ではない
21 瞑想――ひたすら観察せよ

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N響1月C定期 指揮 エッシェンバッハ/ ブラームス(シェーンベルク編) ピアノ四重奏曲ほか

2020-01-20 07:30:00 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

前週に続いてエッシェンバッハ、N響の演奏会へ。午前中からの雪交じりの冷たい雨で、観客の入りが心配だったが、9割近く埋まっており盛況だった。ちょっと珍しいブラームスプログラム。

前半はピアノ協奏曲第2番。エッシェンバッハと一緒に舞台に登場したピアニストのツィモン・バルトにまずサプライズ。アーノルド・シュワルツェネッガーを思い出させる堂々たる体躯に、襟のなしの長袖Tシャツ1枚。およそクラシック音楽界のピアニストらしくなく、驚きであんぐりしていたら、演奏はさっさと始まった。

演奏もとってもユニークだった(この曲、過去2回ほどしか実演に接してないので確かなことは言えない)。例えば、ペースがとってもスロー(こういう協奏曲のペース配分は指揮者と独奏者がどう話して、どう決めていくのだろうか?)。今まで聞いたものとはかなり印象が違う。プログラムには演奏時間47分となっていたが、手元の時計では1時間近くかかっていた。バルトのピアノは見た目通りの力強い打鍵もさることながら、弱音部分は実に繊細で優しい。そのギャップが面白かった。

私的に愁眉だったのは、第3楽章のチェロの独奏。日フィルから移籍された辻本さんのチェロは、音色の美しさ、奥深さ、表情の豊かさが出色。胸打たれた。

後半は、ピアノ四重奏曲をシューンベルクがオーケストラ用に編曲したもの。全く初めての曲だったので、当日午前中に元ネタのブラームスピアノ四重奏曲をYoutubeで聴いておいたのだが、そのためかシューンベルクの魔法のような編曲に舌を巻いた。「原曲でのピアノのパートをオーケストラに割り振り、(中略)グロッケンシュピールやシロフォンなど、ブラームスの時代には殆ど見られない打楽器が用いられ」(プログラムから引用)ているのだが、それが見事に嵌っていて、原曲の姿かたちを残しつつも、よりスケールの大きく、色彩豊かな音楽になっていた。

N響も個人技・アンサンブルともに冴えていて、特に最終楽章の切れある合奏はオーケストラの醍醐味とも言える盛り上がりだった。終演後のエッシェンバッハさんのドヤ顔が、指揮者としての演奏への満足度を示していたように見えた。

第1931回 NHKホール 1/18 □ 土 3:00pm

指揮│クリストフ・エッシェンバッハ
ピアノ│ツィモン・バルト
コンサートマスター│篠崎史紀

PROGRAM

ブラームス ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83 [47′]
ブラームス(シェーンベルク編) ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 作品25 [43′]

 

PROGRAM C 

January 18(Sat) 3:00pm Concert No.1931
NHK Hall

conductor│Christoph Eschenbach|
piano│Tzimon Barto
concertmaster│Fuminori Maro Shinozaki

Johannes Brahms Piano Concerto No. 2 B-flat Major Op. 83 [47´]
Johannes Brahms/ Arnold Schönberg Piano Quartet No. 1 G Minor Op. 25 [43´]

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神宮外苑に泊まってみた! @三井ガーデンホテル 神宮外苑の杜プレミア

2020-01-17 07:35:57 | 旅行 日本

何かと慌ただしかった年末年始のお疲れ様会ということで、昨年、都内に新しくできたホテルに宿泊したのだが、そこでの体験がなかなか素晴らしかったのでご紹介したい。新オープンした国立競技場の目の前にある三井ガーデンホテル・神宮の杜というホテルだ。


<建物外観>

都心に位置しながら、神宮外苑にあるので緑一杯の環境がすこぶる良い。落ち着いた内装のロビーはとってもスタイリッシュかつ落ち着きがあり、どこかのリゾートに訪れているような感覚だ。場所柄、オリンピックに関連した昔の写真や関連展示もうまく配置してある。


<ホテルロビー>


<エレベーターの壁にもオリンピック関連>

部屋は広いとは言えないが、清潔だし、バルコニーがあるのが嬉しい。8階に宿泊したのだけど、バルコニーに出ると絵画館を見下ろし、赤坂や六本木の高層ビルが見渡せる。今時の東京のビルは8階ぐらいだとビルに囲まれて大した景観はないところも多いのだが、ここは逆で周囲は神宮外苑なので実に広々としてバルコニーの有難さが満喫できる。1月なのでずっと出ていると寒いが、春以降はこのバルコニーで本とビールで1日過ごせそうだ。(唯一の難点は、首都高速道脇なので、自動車の音が気になると言えば気になる)


<都心でバルコニーのあるホテルはあんまりなんいんじゃないかな?>

 

<屋上(13階)からの眺め 新しい国立競技場>


<夜景も綺麗>


<夜明け前>

私的にポイントが高いのは大浴場があること。温泉ではないが、広い湯船に熱めのお湯が張ってあり、リラックスできることこの上ない。

朝食のブッフェもお勧めだ。洋食中心のメニューはどれも美味。名物?の注文して作ってもらうエッグヴェディクトは是非、試してほしい(写真を取り忘れたのは残念)。落ち着いた音楽が流れ、都会に居ることを忘れる。


<朝食のレストラン>

日曜日は、秩父宮ラグビー場でトップリーグの東芝VSサントリー戦を楽しみ、月曜日は周辺の鳩森八幡神社や千駄ヶ谷界隈を散策して静かな都内を味わった。


<サントリーの試合前練習 W杯で活躍した松島選手や流選手が目の前に>


<サントリーVS東芝 @秩父宮ラグビー場>


<鳩森八幡神社>


<八幡神社の中に稲荷神社があった>


<江戸時代に作られた富士塚 さすがに現代ではここから富士山は見えない>

決して、ホテルの宣伝マンではない(アフィリエイトでお金を貰っているわけでもない)が、ここはお勧め。首都圏にお住まいの方にも、普段とは違った東京の過ごし方が体験できる。

2020年1月11日―12日

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N響1月A定期、クリストフ・エッシェンバッハ、マーラー 交響曲 第2番 ハ短調「復活」

2020-01-14 07:30:00 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

 私の今年のコンサート初めは、いきなりマーラーの交響曲第2番「復活」というヘビー級のプログラムとなりました。きっとN響としても初コンサートになると思うのですが、こうしたプログラムは団員さんにとってはどう受け止められるのでしょうか?「新年早々は、もう少し「軽め」がいいなあ」とか思ったりするのでしょうか?個人的に6日の仕事始めからのこの一週間いきなり厳しい仕事が続き、お正月モードからの切り替えが相当大変だったので、そんなしょうもないことを考えながら、3階センターの振替席に着きました。会場はほぼ満員で、熱気むんむんです。

 指揮はエッシェンバッハさん。数年前の定演でブラームスを聴いています。いかつい雰囲気で近寄り難い感じなので、そのイメージ通りの骨太の「復活」を聴かせてくれるのだろうと勝手に予想。しかし、ちょっと違っていました。全般にスローテンポでいろいろ変化の入った「復活」でした。

 全体を通じて特に印象に残ったのは、第4楽章からの藤村さんのメゾ・ソプラノ。舞台前方ではなく、オーケストラと合唱団の間に位置し、厳かかつ静かに歌われるのですが、声はレーザーのように鋭角かつダイレクトに3階席まで響いてきます。聴いていいて自然と背筋が伸び、胸の中が浄化されていくような感じです。

 N響の皆さんも正月明けを感じさせない熱い演奏でした。コンマス伊藤さんのソロ、オーボエ、イングリッシュ・ホルンらの音色も美しい。ただ、ツイッター上でかなり荒れていましたが、N響らしからぬ乱れがあったのもホント。私も、バンダ部隊が乗り遅れたり、音が外れたり、(不愉快なフライングブラボーもありましたが)フィナーレの締まらなさは、結構、ガクッと来ところもありました。ソプラノ代役の出演のマリソル・モンタルヴォは安定感や声量にもう一つ物足りなさが残ります。

とは言うものの、私としては正月明け早々から身が引き締まる名曲を聴けてとっても嬉しい気持ちでした。本年もいろいろ名指揮者、名曲のラインナップが続いています。1年、楽しめそうです。

 

公演日時:2020年01月11日(土) 03:00pm
会 場:NHKホール

【出演】 
指揮:クリストフ・エッシェンバッハ
ソプラノ:マリソル・モンタルヴォ
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
合唱:新国立劇場合唱団(合唱指揮:冨平恭平)
コンサートマスター:伊藤亮太郎    

【曲目】
マーラー/交響曲 第2番 ハ短調「復活」 

January 11(Sat) 6:00pm

conductor│Christoph Eschenbach
soprano│Marisol Montalvo
mezzo soprano│Mihoko Fujimura
chorus│New National Theatre Chorus (Kyohei Tomihira, chorus master)
concertmaster│Ryotaro Ito

PROGRAM A
Gustav Mahler Symphony No. 2 C Minor “Auferstehung” [ 90´]

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映画「引っ越し大名」

2020-01-11 11:05:41 | 映画

江戸時代の大名の国替え(引っ越し)を巡る騒動を描いたエンタメ映画。土橋章宏『引っ越し大名三千里』の映画化とのこと。昨年、出張帰りの機内で視聴。

エンタメ映画として肩ひじ張らずに楽しく見られるので、機内での時間つぶしには丁度良かった。引っ越し奉行に任命された、引きこもりの書庫番片桐春之介を星野源が好演している。

個人的には、前任の引っ越し奉行の娘・於蘭役を演じた高畑充希が新鮮だった。以前、朝ドラの主役を務めたことがあるのは知っていたが、彼女が演じるドラマや映画を観るのは実質初めて。親しみの持てる演技で好感度高く、遅まきながらこれから注目しよっと。

監督:犬童一心

キャスト
片桐春之介:星野源
鷹村源右衛門:高橋一生
於蘭:高畑充希

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特別展「大浮世絵展 ―歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演―」 @江戸東京博物館

2020-01-05 07:00:00 | 美術展(2012.8~)

 江戸東京博物館で開催中の大浮世絵展を訪れた。喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳という五人の江戸時代を代表する浮世絵師による、誰もがどこかで目にしたことのある代表的浮世絵が惜しげなく展示してある。作品の多くをシカゴ、ミネアポリス、ボストン、メトロポリタンらのアメリカの美術館や大英博物館、ベルギー王立美術歴史博物館等の海外の美術館から出展を受けており、これだけの網羅的な展示はなかなかないのではないか。

 分かりやすいのは、歌麿の美人画、写楽の役者絵、北斎と広重の風景画、国芳の武者絵や戯画と言った、日本史の教科書に出てくる代表的組み合わせに集中して展示されている点だ。なので、個々の絵師の個性や違いが引き立つ。日本史を受験科目にしている高校生には是非見てほしい。間違いなく、一度で頭に刷り込まれるはずなので、試験が終われば忘れる一問一答式暗記に時間を割く手間が省けるし、何よりもホンモノだ。

 私自身、図録や本の印刷物では見たことあっても、実物を見るとその色合いや描写の細かさが良く分かり唸らされた。個人的には、どれも似ているように見えるが微妙に個性が描きわけている歌麿の美人画と、風情と人々の息吹を感じさせる広重の風景画が好みだった。浮世絵に描かれた風景や人は、数百年前もの昔のことで今とは大きく異なるのだが、妙に懐かしさや親しみを感じるのは、日本人としての感性、DNAが反応するのだろう。雨の描き方ひとつとっても、絵によって様々な種類の雨が彫り分けてあり、一つ一つの情景を目の前で見ているようだ。

 人の入りは大混雑というほどではなかったが、浮世絵の場合、サイズと描写の繊細さからどうしても、絵に近寄ってじっくり見るという形になってしまうので、どうしても人の列が出来てしまいやすい。なるべく、空いている時間帯に行くことをお勧めしたい。


喜多川歌麿「当時三美人」(Wikiからの引用なので展示作品と異なる可能性あり)


歌川広重「庄野 白雨」(Google画像検索からの引用なので展示作品と異なる可能性あり)

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ブレイディ みかこ 『僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社、2019)

2020-01-03 07:30:00 | 

イギリスのブライトンで、アイルランド人のご主人と中学生の息子との3人で暮らす著者が、息子の中学校生活を軸にして現代イギリス社会を描くノンフィクション。家人のお勧めで手に取った。EU離脱議論を含む伝統的価値と多様性の相克などのイギリスにおける社会問題が、日々の生活の中で具体的、ユーモア一杯、読みやすく描かれており、内容の面白さとともに、とってもいい勉強にもなる。

EU離脱、移民問題、LGBT、階級社会などのまさに今ここにある社会変化が、学校現場でどういう形で現れて、扱われているかを等身大で疑似体験できるのが本書の最大の魅力である。私自身、ロンドンに4年弱駐在こそしたものの、単身赴任だったのでコミュニティや学校社会と触れる機会は殆どなかったし、ロンドンはイギリスでは特殊な都市なので、そこからイギリスを一般論的に語るには無理がある。筆者が描くブライトンの生活は、職場のイギリス人同僚や国際結婚でイギリスに定住した日本人から耳にした話とも相似でとっても親近感も湧いた。

また、主人公ともいえる筆者の息子が、良家の子供が殆どのカトリック小学校から、地元の公立「元」底辺校を選んで入学し、複雑な環境に自らを適応させつつ、自律して育っていく様子は羨ましいほど。また、必要以上の口出しをせず、子供を信頼し見守る親としての姿勢も素晴らしいと感じた。

どのエピソードも興味深いのだが、個人的には、地域の学校対抗水泳大会で、学校による階級差が明確に分けられるシーンなどは、今もって残る英国の階級社会の実像を知ることが出来面白かった。

ここで描かれたのはイギリス社会の一例と言うよりも、既に日本で起こっていたり、将来起こりうる社会課題そのものだ。その意味でこの本は少しでも多くの人に読んで欲しいと思ったが、最近、本書がベストセラーの上位にランキングされていることを知り嬉しい気持ちになった。おすすめです。

はじめに

1 元底辺中学校への道

2 glee/グリー」みたいな新学期

3 バッドでラップなクリスマス

4 スクール・ポリティクス

5 誰かの靴を履いてみること

6 プールサイドのあちら側とこちら側

7 ユニフォーム・ブギ

8 クールなのかジャパン

9 地雷だらけの多様性ワールド

10 母ちゃんの国にて

11 未来は君らの手の中

12 フォスター・チルドレンズ・ストーリー

13 いじめと皆勤賞のはざま

14 アイデンティティ熱のゆくえ

15 存在の耐えられない格差

16 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとグリーン

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