その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

映画 『エリザベス』/ Elizabeth

2013-01-30 00:07:01 | 映画


 1998年のイギリス映画。エリザベス1世の半生を描いた歴史ものです。女王になるまでの危うい政治状況、ロバート・ダドリーとの愛、カトリック派との政治宗教闘争などを通じて、「国と結婚」したエリザベス1世が描かれます。

 ヘンリー8世の死後、メアリー1世を経てエリザベス1世に至る時代におけるイングランドの政治・外交・宗教状況の理解に役立ちます。エリザベスを演じたケイト・ブランシェットは、肖像画で観るエリザベス女王にそっくりで、一人の少女から君主として成長するエリザベスを安定した演技で演じていました。ゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞しているのもうなずけます。この作品はメイクアップ部門でアカデミー賞も受賞しています。

 一方で、ドラマとしては、登場人物に共感したり、心動かされるところまでは至りませんでした。この辺りは見る人によって捉え方が異なると思います。当時の雰囲気を感じ取るという意味で、観て良かった映画でした。


キャスト - エリザベス
出演
ケイト・ブランシェット (Elizabeth)
ジェフリー・ラッシュ (Sir Francis Walsingham)
ジョセフ・ファインズ (Robert Dudley Earl of Leicester)
リチャード・アッテンボロー (Sir William Cecil Lord Burghley)
クリストファー・エクルストン (Duke of Norfolk)
ジャミー・フォアマン (Earl of Sussex)
エドワード・ハードウィック (Earl of Arundel)
ジェームズ・フレイン (Alvaro de la Quadra(Spanish Ambassador))
エミリー・モートマー (Kat Ashley)
ケリー・マクドナルド (Isabel Knollys)
アマンダ・ライアン (Lettice Howard)
カシー・バーク (Queen Mary Tudor)

スタッフ - エリザベス
監督 シェーカル・カプール
脚本 マイケル・ハースト
製作 ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
アリソン・オーエン
撮影 レミー・アデファラシン
美術 ジョン・マイヤー
音楽 デヴィッド・ハーシュフェルダー
編集 ジル・ビルコック
衣裳デザイン アレクサンドラ・ビルヌ
字幕 戸田奈津子

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N響/ アクセルロッド/ ショスタコーヴィチ 交響曲 第5番

2013-01-27 22:17:08 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)


 2週間前、私のコンサート初めであったC定期で、首を傾げたくなるほど、胸に響くものが無かったN響の演奏。今日はその憂さを晴らしてくれるものと信じて、NHKホールへ。

 そして、今日のN響は、私の期待に見事に応えてくれました。圧巻は休憩後のショスタコーヴィチ交響曲第5番。この曲を生で聴くのは2回目なので、他の演奏との比較はできないのですが、集中力と緊張感みなぎる素晴らしい演奏でした。指揮のアクセルロッドは緩急自在にN響をグイグイ引っ張ります。そして、弦の素晴らしいハーモニー、木管陣(特にフルート)の繊細な調べが胸を打ちます。金管陣も2週間前とは別働隊のようにしっかりと仕事をしてくれました。いつもの貧民3階席ですが、大きな音も小さい音もしっかり響いて来ました。もちろん曲自体の演奏難易の差もあるとは思うのですが、あまりにも前回のマーラーとの出来の違いに、ただ驚くばかり。

 アクセルロッドという指揮者は全く初めてで、アメリカの中堅指揮者であることをプログラムを読んで知ったのですが、なかなか凄い統率力です。演奏者と正対しながら、自信と情熱あふれる棒さばきは、見栄えも良いし、格好も良いし、見ていて気持ちが良い。アクセントの付け方も明確で、強弱の対比など、曲の輪郭を明確に示してくれます。全体としてはスローなペースだったように感じましたが、曲全体の統一感が崩れないコントロールでした。ブラボーです。

 休憩前は、バーンスタインの交響曲第2番「不安の時代」。この曲は全くの初めてですが、違和感なくすんなりと聴くことができました。ピアノ協奏曲のように、指揮者の前でピアノ演奏があり、オーケストラとの掛け合い的なものも入ります。ジャズ的なリズムも入り、楽しめました。カナダ人のピアニストのグッドイヤーはN響には初登場とのことですが、非常に軽快なピアノ演奏で、透明感のある美しい音色です。若手のようですので、是非、これからも来日してほしいです。

 私の席はいつもの3階貧民エリア。今日は指揮者の知名度のせいか、3階席はざっと見たところ半分ぐらいの入り。寂しいぐらいでした。指揮者やプログラムを見て今日来なかった人は、随分惜しいものを逃してしまったと思います。

 アクセルロッドの出番は、今回はこの週末の2日だけのようです。是非、引き続き、客演してほしいです。


(終演後のNHKホール。だんだんと陽が長くなってます)

NHK交響楽団
第1747回 定期公演 Aプログラム
2013年1月27日(日) 開場 2:00pm 開演 3:00pm
指揮 : ジョン・アクセルロッド
ピアノ:ステュアート・グッドイヤー

NHKホール

バーンスタイン/交響曲 第2番「不安の時代」
ショスタコーヴィチ/交響曲 第5番 ニ短調 作品47
コメント (4)
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アバウト・ア・ボーイ/ About a Boy

2013-01-25 00:23:14 | 映画


 2002年制作のイギリスを舞台にした映画です。以前DVDで見た「ブリジッド・ジョーンズの日記」がとっても好みだった(こちら→)のですが、同じ製作スタッフが作った映画ということで、2匹目のドジョウを狙って借りて来ました。親の遺産で気ままな生活を送る30代無職の男ウィル(ヒュー・グラント)と情緒不安定なシングルマザーの母親と2人暮らしの中学生男子マーカス(ニコラス・ホルト)の交流を描いたコメディです。アカデミー脚本賞を受賞しています。

 日本ではさほど話題になった記憶がない作品なのですが、クスっと笑わせるユーモアにあふれ、ストーリーもホロリとさせられる良質のコメディです。ヒュー・グラントが情けない放蕩男を上手く演じていて、ただのハンサム男に終わっていないところが良いです。あとマルカス役のニコラス・ホルトの演技も素晴らしく、大人になりかけた少年の孤独、優しさ、勇気を上手く表現してました。アカデミー脚本賞を取っているだけあって、2人のやりとりは、何ともユーモラスです。

 肩をこらずに楽しむことができる佳作です。



出演
 ヒュー・グラント (Will)
トニ・コレット (Fiona)
ニコラス・ホルト (Marcus)
ヴィクトリア・スマーフィット (Suzie)

スタッフ - アバウト・ア・ボーイ
監督 ポール・ウェイツ
  クリス・ワイツ
脚本 ピーター・ヘッジス
  クリス・ワイツ
  ポール・ウェイツ
原作 ニック・ホーンビィ
製作総指揮 ニック・ホーンビィ
     リン・ハリス
製作 ジェーン・ローゼンタール
  ロバート・デ・ニーロ
  ブラッド・エプスタイン
  ティム・ビーヴァン
  エリック・フェルナー
撮影 レミー・アデファラシン
美術 ジム・クレイ
音楽 デーモン・ゴフ
編集 ニック・ムーア
衣裳デザイン ジョアンナ・ジョンストン
字幕 戸田奈津子


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入山 章栄 『世界の経営学者はいま何を考えているのか―知られざるビジネスの知のフロンティア』

2013-01-22 01:44:30 | 


 久しぶりにユニークで興味深いビジネス書に出会いました。アメリカのビジネススクールで助教授を務める日本人経営学者が、米国の経営学の旬のテーマを実に分かりやすく紹介してくれています。

 また、その前段として、日本の経営学のアプローチ(ケーススタディによる帰納的アプローチ)が欧米の経営学のそれ(演繹的アプローチ)と異なっていることや、日本で一般に経営学として受け止められているドラッガーが欧米では殆ど扱われていないことや、ポーターが欧米のビジネススクールにおける経営学を如何に乗り越えているかを記しています。

 平易な語り口ですが、内容は奥深く、とても示唆に富むものです。もう10年以上前になりますが、私の米国大学院での経験に照らしても、日米の社会科学に対するアプローチの違いは極めて明確でした。アメリカの大学院は、社会科学分野でも仮説設定→実験(サーベイ)→検証のプロセスの繰り返しで、このフォーマットを追ってないと相手にされません。ある意味、形式はとても機械的ともいえるもので、味気ないと思うこともしばしばですが、彼らに言わせるとこれが「科学」としての「真理の追求」らしいです。

 また、本書では今のビジネススクールで旬な10以上のテーマとその概略が紹介されてますが、どれも記述が分かりやすく、「私もこの分野もう少し勉強してみようかしら」と興味をそそる内容です。私個人としては、第4章「ポーターの戦略だけでは、もう通用しない」、第7章「イノベーションに求められる「両利きの経営」とは」が興味深かったです。

 まとめてしまうとつまらないのですが、第4章は、ライバルとの競争を避けるための戦略であるポーターの競争戦略論は「守りの戦略」であり、近年ではその競争優位の持続は難しい。ハイパー・コンペティションの時代には積極的な競争行動による「攻めの戦略」の重要性が増していることを紹介してくれています。

 そしえ、第7章では「イノベーションの停滞を避けるために、企業は組織としての知の探索(explororation)と深化(exploitation)のバランスを保つ「両利きの経営」を進め、コンピテンシートラップ(事業に成功している企業は、知の深化に傾斜しがちで、知の探索をなおざりにしやすいこと)を避ける戦略・体制・ルール作りを進めることが重要」というのです。

 本書は、米国の研究動向を簡易に紹介しているのですが、それはまさしく「日本の経営学は日本企業や日本経済の再生にどう貢献できるのか?」というとても現実的ですが根っこにかかわる挑戦状を日本の経営学者に投げつけていることに他ならないと思います。こうした経営書(本書自体は経営書ではありませんが・・・)が出てこないこと自体が、日本の経営学のガラパゴス化を示しているとも言えます。
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東京交響楽団/ 大友直人 指揮/ オペラ「万葉集」

2013-01-19 18:58:51 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)
 この日の午後は特に予定が無く、当日券狙いでオペラシティコンサートホールに行きました。プログラムのオペラ「万葉集」というのに魅かれたためです。このオペラはもちろんのこと、東響のコンサートも、指揮の大友直人さんも初めてだったので、初物づくしです。

 コンサートの前に、指揮の大友直人さん、台本の黛まどかさん、作曲の千住明さんが舞台に上がって、プレトーク。作品の背景や誕生のいきさつを紹介してくれました。もともと大友氏が東京文化会館の音楽監督だった時に、小劇場向けのオペラとして委嘱したものを、今回はそれをフルオーケストラバージョンにした作品とのこと。万葉集の歌を引用しながら、当時の額田王、鑑王女、中大兄皇子、大海人皇子の恋の物語を描いた「明日香風編」と大津皇子、大伯皇女の愛と政争に破れた大津皇子を失った民の嘆きを歌った「二上挽歌編」の2編で構成されます。大友氏によると「こうした現代物の企画は客が入らないので、最初は東響から難色を示されたが、幸い今日は完売」(笑)とのこと。

 そして、そのコンサートは、音楽と言葉と歌唱が絶妙のバランスでコラボされた素晴らしいものでした。千住さんの音楽は、耳に優しいドラマティックな音楽です。なんかNHK大河ドラマの音楽にありそうだなあと思ったら、千住さんは以前「風林火山」の作曲をしているのですね。東響の演奏もハーモニーが美しい。まさに万葉絵巻を音楽に書き換えたと言う感じです。黛さんの台本は、万葉の歌を引きつつ、ドラマティックな恋物語を展開させます。そして、東響コーラスの合唱が素晴らしい。ホール一杯に心洗われる声が響き渡りました。独唱陣もすばらしく、特に額田王、大伯皇女と物語のキーとなるヒロインを歌ったソプラノの小林沙羅さんの美声が公演を艶を感じさせるものにしてくれました。

 日本語のオラトリオともいえるこの作品はもちろんのこと、日本語のオペラ、合唱は初めてなのですが、私には新鮮で、堪能しました。黛さんの台本のおかげなのか、日本語の違和感も感じませんでしたし、何かと欧州のこの手の作品は「神」が出てくるので重いのですが、それが無いのも「自然」で良いです。

 終演後の拍手も大きなもので、何度も出演者たちは呼び戻されていました。非常に暖かな雰囲気と清らかな空気が流れる素晴らしい演奏会でした。


 
東京オペラシティシリーズ 第71回 ≪東響コーラス25周年記念≫
2013 1/19(土) 2:00p.m. 東京オペラシティ コンサートホール

[出演]大友直人(Cond)、小林沙羅(Sop)、谷口睦美(Mez)、吉田浩之(Ten)、福島明也(Bar)、東響コーラス(Cho)

[曲目]・千住 明:オペラ「万葉集」(台本:黛まどか/演奏会形式/フルオーケストラ版)
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2012 イギリス ベスト&ワースト オペラ

2013-01-18 00:15:43 | 日記 (2012.8~)
 theartsdesk.comというUKのクラシック音楽、オペラ、演劇などの情報、批評サイトがあるのですが、そこで2012年のベスト・ワーストのオペラ、クラシックコンサートの記事(The Best of 2012 Classical Music and Opera)がありました(こちら→)

 詳細はサイトをご覧頂きたいのですが、この手のリストを観ると自分が観たオペラや聴いたコンサートが入っているかどうかが気になります。8月に帰国したので、実質シーズンの半分しか居なかったものの、それでも少しは入っているだろと思い精読(リストは下にオペラ部門のみ転載)・・・

 残念ながら、ベストオペラ10本のうちで観たのは、一番最後にランクインしているENOの「ばらの騎士」のみ。確かにこれは、サラ・コノリーが素晴らしかった(こちら→)。でも意外と、見たものが入ってないんだなあと、少々がっかり。

 続いてワースト・オペラの欄を見ます。ワースト・オペラには5本がランクインしているのですが・・・何と・・・5本中4本も観てる!確かに、ロイヤルオペラのMiss Fortuneは最悪で、Rusalkaは演出が最悪だったなあ~(ミスフォーチュンの感想は→、 ルサルカの感想は→)。一方で、ENOについては異議あり!カリギュラは確かに卑猥な演出で気持ち悪かった(こちら→)けど、ロンドンで最後に見たオペラとなったDr Dee(ドクター・ディ)(こちら→)は、POPなフォークソングを交えた音楽や舞台つくりがなかなかユニークな試みで面白かった。

 まあ「この手のランキングには何の意味は無い」と思いつつ、ベストオペラは10分の一なのに、ワーストオペラの5分の四本を観ていたというのは、何とも複雑な心境です。




Classical Music and Opera: The Best of 2012
http://www.theartsdesk.com/classical-music/classical-music-and-opera-best-2012

≪Best Operas≫

The Flying Dutchman, Zurich Opera, Royal Festival Hall

Mittwoch aus Licht, Birmingham Opera Company, Birmingham

BBC Proms: Peter Grimes, English National Opera, Royal Albert Hall

Ravel Double Bill, Glyndebourne Festival Opera

The Yeomen of the Guard, Philharmonia Orchestra, John Wilson, Royal Festival Hall

BBC Proms: My Fair Lady, John Wilson Orchestra, John Wilson, Royal Albert Hall

Eugene Onegin, Opera Holland Park

Einstein on the Beach, Pomegranate Arts, Barbican Theatre

The Importance of Being Earnest (pictured above right), Birmingham
Contemporary Music Group, Barbican Hall

Der Rosenkavalier, English National Opera

≪Worst Operas≫

Where the Wild Things Are/ Higglety Pigglety Pop!, Aldeburgh Festival, Barbican Hall

Dr Dee, ENO

Caligula, ENO

Miss Fortune, Royal Opera House

Rusalka, Royal Opera House

(おわり)
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映画 「炎のランナー」

2013-01-17 02:31:50 | 映画


 最近、ロンドンで観きれなかったイギリス映画のDVDをTSUTAYAで借りて、せっせと観てます。今回は「炎のランナー」。実は、高校生の時に映画館で観たことがあります。ただ、当時の体育会脳の私には、主人公たちがオリンピックで勝利するスポンコンドラマぐらいにしか理解できませんでした。物語の底流に流れる欧州ユダヤ人の環境や信仰の問題といったところは全く無頓着に、俳優たちが着ているクリケットセーターやツーイドのジャケットばかり目が行っていた映画です。

 今回20数年ぶりにこの映画を観ましたが、物語はほとんど覚えておらず、初めて観る感覚でした。ユダヤ人として潜在、顕在の差別を経験しながらも、走ること、勝利にこだわることで、イギリス人になろうとするハロルド・エーブラムス。そして、神のために走り、オリンピックでさえも信仰に基づき、休息日の日曜日にはレースには出ないスコットランド人宣教師エリック・リデル。実在の二人のオリンピック・ランナーを軸に、パリ・オリンピックへの道のりを通じて20世紀初頭のイギリス社会の一面を描いています。

 初見から20数年を経て、さすがに内容の奥深さは分かるようになりましたが、なかなか深いところまで理解するのは難しい映画という印象です。物語の軸となるハロルドのユダヤやアイデンティティへのこだわりやエリックの信仰の問題は、理屈としては理解しているつもりでも、グーっと感情移入できるほどの共感まではできません。ただ、理解度は差し置いても、美しいイギリスの風景や建物、そしてドラマティックなレースシーンなどは非常に洗練された映像で、純粋に映画に感動します。

 昨夏のロンドンオリンピックの開会式のアトラクションにも使われていた美しいテーマ音楽も素晴らしく、良質な映画であることは間違いない(何と言ってもアカデミー作品賞も受賞)のですが、文化・宗教背景的に日本人の腹に落ちるのは、少し難しい映画という感想でした。



炎のランナー
Chariots of Fire
監督 ヒュー・ハドソン
脚本 コリン・ウェランド
製作 デヴィッド・パットナム
製作総指揮 ジェイク・エバーツ
ドディ・ファイド

出演 ベン・クロス (Harold Abrahams)
イアン・チャールソン (Eric Liddel)
ナイジェル・ヘイヴァース (Andrew Lindsey)
ニコラス・ファレル (Aubrey Montague)
ダニエル・ジェロール (Henry Stallard)
シェリル・キャンベル (Jennie)
アリス・クリージ (Sybil)
ジョン・ギールグッド (Trinity Provost)
リンゼイ・アンダーソン (Caius Master)
ナイジェル・ダヴェンポート (Lord Birkenhead)
ストルーアン・ロジャー (Sandy)
イアン・ホルム (Sam)
パトリック・マギー (Lord Cadogan)
デニス・クリストファー (Charles Paddock)
ブラッド・デイヴィス (Jackson Scholz)
デイヴィッド・イエランド (Prince of Wales)
ピーター・イーガン (Duke of Sutherland)

スタッフ - 炎のランナー
監督 ヒュー・ハドソン
脚本 コリン・ウェランド
製作総指揮 ドディ・フェイド
製作 デイヴィッド・パットナム
撮影 デイヴィッド・ワトキン
美術 ロジャー・ホール
音楽 ヴァンゲリス
編集 テリー・ローリングス
衣裳デザイン ミレーナ・カノネロ
メイク メアリー・ヒルマン
選曲 ハリー・ラビノウィッツ
字幕 戸田奈津子

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成人の日 東京の雪景色

2013-01-14 17:31:52 | 日記 (2012.8~)
 5年ぶりの東京の冬のためか、こんな大雪が降った東京を見たのは久しぶりでした。昨日の朝は、澄み切った空気に、高い青空、眩しい程の素晴らしいお天気で、それが却って、陰鬱なロンドンの冬の空を懐かしく思い出させてくれたのですが、今日は昨日の晴天がうそのような、重たい雪に強い風でした。

 午前中に銀座方面に用があって出かけていたのですが、次々とスマートフォンに入ってくる列車の「運行見合わせ」の報に恐れをなして、早めに切り上げ帰宅。帰り道に通った日比谷公園の雪景色が綺麗だったので、寒さをこらえて携帯写真を数枚。せっかくですので、共有します。


祝日と言うこともあり公園内に人は殆どおらず、綺麗に雪が積もっていました。


水墨画のような公園内の池の風景です


逆方面からも一枚。

 駅や列車内で振袖を着たお嬢様がたをお見かけしましたが、せっかくのハレの日にこの天気は、本当にお気の毒さまです。でも、本日成人の日を迎えた若者の皆さま、心よりお喜び申し上げます。


 2013年1月14日



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NHK交響楽団/ ジンマン指揮/ マーラー交響曲第7番

2013-01-12 20:39:42 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)


 今年のコンサート初めに、N響定期公演ジンマン指揮のマーラー交響曲7番を聴きに行きました。マーラーの7番を生で聴くのは、2011年5月にロンドンでマゼール指揮フィルハーモニア管弦楽団の演奏会以来2回目です。前回は曲そのものが全く理解できず退散したので(こちら→)、今回はYouTubeで少し予習をして臨んでいます。

 ジンマンというアメリカの指揮者は初めてですが、マーラーの交響曲全曲をチューリッヒのオーケストラと録音しているぐらいですので、マーラーには詳しい方のようで期待大でした。ただ、私自身が前夜の職場の飲み会で、帰宅が午前2時。二日酔いの体と精神がマーラーに耐えられるかが不安材料でした。

 結果は・・・、私が悪いのかパフォーマーが悪いのか、真相はわかりませんが、稀なほど心に響かない平凡な演奏でした。音が小さくて聴こえてこない、音が美しくない(特にトランペット)、オーケストラとしてのまとまりも感じられない・・・。団員の皆さんはまだお屠蘇気分を残していたんでしょうか?正直、マーラーを生で聴いた!という高揚感や達成感を全く感じることのできない演奏でした。ジンマンさんの音楽作りは奇をてらった感じは全くしない安定したものでしたので、この凡演はオケがメインの原因ではないかなあ~。途中ウトウトきたのも、体調のせいではなく、あまりにも惹きつけられない演奏だったからです(と人のせいにしておこう)。

 聴衆の拍手はそれなりに大きいものでしたが、私の3,4列後ろの人は大きくブーイングをしていました。私もゆるい拍手はしつつ、心の中ではブーイングに大いに賛同。もともと掴みどころが難しい曲ですが、正月明けの演目としてはN響にはきつかったのかも。でもプロですからね~。残念な演奏会でした。



第1745回 定期公演 Cプログラム
2013年1月12日(土) 開場 2:00pm 開演 3:00pm

NHKホール
指揮:デーヴィッド・ジンマン

マーラー/交響曲 第7番 ホ短調「夜の歌」

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城田 真琴  『ビッグデータの衝撃――巨大なデータが戦略を決める』

2013-01-12 10:16:51 | 


 「クラウド」に続く、旬なIT用語「ビッグデータ」。新聞を読んでいて、多くのIT会社社長が新年あいさつで、ビッグデータに言及していたのは印象的だった。

 本書は「膨大なデータを分析し、価値ある洞察や知見を得ようとする取り組み」(p5)であるビッグデータを推進する企業の取り組み事例、ビジネスに活用していくうえでのポイント、プライバシー問題との兼ね合い、将来に向けた展望を分かりやすく解説してくれている。ビッグデータの概観を掴みたい人には良くできた入門書。

 私自身、本書によりビッグデータの全体像が把握できて良かった。今後のビジネス展開には、ビッグデータの活用は不可避であるどころか競争力の源泉となることが理解できた。一方で、一人の消費者としては自分の行動履歴や個人情報がここまで把握されることには恐怖を覚える。

 ITテクノロジーの早い移り変わりから、この手の入門書はどうしても賞味期限が短くなる宿命にあるので、テーマに興味のある方は早めに読まれることを勧めたい。


(個人的備忘録)
・ビッグデータの特性:Volume(量),Variety(多様性),Velocity(速度)
・何故、今ビッグデータなのか?:
 ①ソーシャルメディア等の進展による、大量かつ多様なデータが身近なところから生まれる
 ②ハードウエア、ソフトウエア技術の進展。特に、大規模データ分散処理技術「ハドゥ-プ」
 ③クラウドの進展
・ハドゥ-プのメリットは、コスト面、処理時間の面で諦めざる得なかった膨大な量の非構造化データ処理を可能にしたこと
・ハドゥ-プのディストリブーション:より便利に利用できるようパッケージ化して提供したもの
・ビッグデータを活用したビジネスを考える上では、自然言語処理やセマンティック技術、統計解析など、個別データから有用な知見を導き出す技術にも注目する必要がある
・日本ではまだLOD(Linked Open Data)の取り組みは立ち遅れ気味。米国では、政府がLOD形式で無償公開しているデータを活用して、新たなビジネスを開始するベンチャーが次々と誕生している。
・マイクロソフト(WIndows Azure Marketplace)とアマゾン(Public Data Sets on AWS)のビジネスモデル:
 データの利用料自体で収益をあげようしていない。自社が運営するクラウド上でデータを提供しているため、クラウド上で稼働するアプリケーションに、マーケットプレイスのデータを組みやすくすることでアプリケーションの価値を向上させ、クラウドの利用料金で収益をあげるモデル。
・ビッグデータの時代には、データサイエンティスト(統計解析や機械学習、分散処理技術などを用いて、大量のデータをビジネス上意味ある洞察を引き出し、意思決定者に分かりやすく伝えたり、データを用いた新たなサービスを作り出す)が職種として有望
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映画 「レ・ミゼラブル」

2013-01-08 00:01:00 | 映画


 お正月評判の映画「レ・ミゼラブル」に行きました。「レ・ミゼラブル」は私の大好きミュージカルの一つで、過去にニューヨーク、ロンドンで計3回観劇しています。今回、「英国王のスピーチ」のトム・フーパー監督がこの超ロングラン劇場ミュージカルをどんな映画に仕上げるのか、とても楽しみにしていました。

 で、結果は・・・、期待を上回る「感動巨編」(手垢のついた大げさな表現ですが、それに相応しいです)で、ここまで胸を揺さぶられた作品は久しぶりでした。ミュージカルをかなり忠実に映画化しているのですが、映画ならではのスケールの大きい空間設定とミュージカルでは表現しにくいリアリティが存分に付加され、劇場版に勝るとも劣らない、申し分のない魅力的な作品になっています。パリの町並み、下水道の逃亡シーンなど、映画ならではのディテールが加わり、迫力満点の作品です。

 俳優陣の熱演、熱唱も素晴らしいです。ジャン役のヒュー・ジャックマン、ジャベール役のラッセル・クロウ、二人の安定した演技が全編を通して重心低く支えます。そして、物語前半は、アン・ハサウェイの神かかり的な熱演、熱唱が言葉にできない素晴らしさ。さらに、後半は3人の若者、マリウス(エディ・レッドメイン)、コゼット(アマンダ・サイフリッド)、エポニーヌ(サマンサ・バークス)がそれぞれに持ち味と存在感を十分発揮して、しっかりスクリーンを引きしめてくれました。個人的には、ロンドンのウエストエンドでもエポニーヌ役で出ていたサマンサ・バークスの歌唱が耳に残りました。ラストシーンは、もう涙無しにスクリーンを見れません。唯一、若干の不満があったとすれば、ラッセル・クロウの歌でしょうか。他の俳優陣が素晴らしかっただけに、少し物足りなさが残りました。

 もう言うことない映画だったのですが、改めて、この感動は原作の持つ骨太なテーマと素晴らしい音楽あってのことだと思いました。これだけの作品はなかなか無いと思うので、上映期間中に是非もう一度見に行きたいと思います。また、未見の方は是非、映画館に足を運ばれることをお勧めいたします。映画館とDVDでは映像と音楽の迫力がかなり違ってくると思いますので。


Les Misérables
監督 トム・フーパー
脚本 ウィリアム・ニコルソン
アラン・ブーブリル
クロード・ミシェル・シェーンベルク
ハーバート・クレッツマー
原作 小説
ヴィクトル・ユゴー
ミュージカル
アラン・ブーブリル
クロード・ミシェル・シェーンベルク
製作 ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
デブラ・ヘイワード
キャメロン・マッキントッシュ
製作総指揮 ライザ・チェイシン
アンジェラ・モリソン
ニコラス・アロット
リチャード・パパス

出演者
ヒュー・ジャックマン
ラッセル・クロウ
アン・ハサウェイ
アマンダ・サイフリッド
エディ・レッドメイン
アーロン・トヴェイト
サマンサ・バークス
イザベル・アレン
ダニエル・ハトルストーン
コルム・ウィルキンソン
ヘレナ・ボナム=カーター
サシャ・バロン・コーエン
音楽 クロード・ミシェル・シェーンベルク
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映画 「ベッカムに恋して」 (Bend It Like Beckham)

2013-01-06 00:05:20 | 映画


 タイトルからハリウッド系の軽いタッチのラブコメディを想像していたのですが、現代のイギリス人家族の様々な価値観を描く、コメディ要素を織り込ん良質の青春ドラマでした。

 主人公ジェスは大学進学を控えたインド系移民家族の女の子。サッカーが大好きで男子顔負けのプレイをするのですが、サッカーに本格的に打ち込むことは、インドの伝統的価値観をもって娘の最良の幸せを願う親が許さない。姉の結婚を巡ってのいきさつ、両親に隠れてのアマチュアサッカークラブへの参加、コーチ・ジョーを巡っての白人イギリス人チームメイトであるジュールズとの三角関係などなど、いろいろなエピソードの中でインド人移民のコミュニティ、家族の価値観、親世代と子世代の世代間ギャップ、白人英国人家族の価値観が描かれます。

 異文化理解の難しさ、価値観の相違から生まれるすれ違いはユーモラスでありながらも奥深いです。インド人コミュニティで行われる姉の結婚式などは、私がロンドンで体験したインド系移民の同僚の結婚式とまるっきり同じで、懐かしかったです。現代のイギリス人家族の一面をセンス良く切り取った映画なので、イギリスについて知りたい人には強くお勧めしたいです。

 なお、原題のBend It Like Beckhamは、ジェスがベッカムを夢見て、ベッカムのような曲がるシュートを蹴りたいという願望から取ったものです。「ベッカムに恋して」という邦題は、ベッカムの追かっけ女子をイメージするので、ちょっと誤解を生むかもしれません。


キャスト - ベッカムに恋して
出演
パーミンダ・ナーグラ (Jess Bhamra)
キーラ・ナイトレイ (Jules Paxton)
ジョナサン・リース・マイヤーズ (Joe)
アヌパム・カー (Mr. Bhamra)
アーチー・ポアンジャビ (Pinky Bhamra)
シャズネ・ルイス (Mel)
フランク・ハーパー (Alan Paxton)
ジュリエット・スティーヴンソン (Paula Paxton)
シャヒーン・カーン (Mrs. Bhamra)
アミート・チャーナ (Tony)
デイヴィッド・ベッカム (David Beckham)
ヴィクトリア・ベッカム (Victoria Beckham)

スタッフ - ベッカムに恋して
監督 グリンダ・チャーダ
脚本 グリンダ・チャーダ
グルジット・ビンドラ
ポール・マエダ・バージェス
製作総指揮 ウルリッヒ・フェルスベルク
ラッセル・フィッシャー
サイモン・フランクス
ジギ・カマサ
ハニート・ヴァスワニ
製作 ディーパック・ネイヤー
グリンダ・チャーダ
撮影 ジョング・リン
美術 ニック・エリス
編集 ジャスティン・クリシュ
衣裳デザイン ラルフ・ホールズ
字幕 石田泰子


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グロービス著、佐藤剛 監修・執筆 『チーム思考』 東洋経済新報社

2013-01-04 00:16:47 | 


 変化の激しい不確実な「ハイパーチェンジ」の時代に対応していくために「組織における大胆なチーム制の導入」を提案し、その導入方法と可能性について考察した本です。普段の実務において、チーム制で仕事をしている場面が多数あるのですが、どうも上手く廻らない、そんな悩みを抱える私にぴったりの本かと思っての衝動買いです。

 通読しての感想は、所々に有益な示唆があるものの、抽象度の高い論考なため実務に直接応用するのはちょっと難しいかなというところです。グロービスが編集している本は「MBAシリーズ」をはじめ、理論と実践の橋渡しをうまく捌いてくれる書籍が多いのですが、本書は少し理論に寄りすぎている印象です。

 そんな本書ですが、第2章でスムーズに機能するチームの条件を考察しているところは参考になりました。まとめてしまうと、ノウハウ集のようにつまらなくなってしまいますが、以下の点が重要です。
・メンバーが、部署の長ではなく、チームに対してロイヤリティを持つ
・メンバーにメタ認知(自分が何を考えているか、どう行動しているかを、自分で認識していること)を持ってもらうこと。そのためには、話し合い、ゲームフリーズ、言語化が有効。
・メンバーに「楽しさ」「自分がコントロールしている」という感覚を持ってもらうことで、既存組織の利益代表化の回避すること

 また、チームの大切な機能である「戦略的なオプション」を作るために最も効果的な方法は、「ストーミング」(けんかをすること)であり、本音ベースで真剣に容赦なく話し合うことである(p200)という指摘は首肯できます。(ただ、その前提条件として、チームに大きな信頼感が必要なのですが、これは難しい)

 でもやっぱり、私の現実は、本書のロジックは理解しつつも、ヒエラレルキー組織の壁をなかなか破れないジレンマにあり、その壁は本書を読んでもまだ厚いと感じざるえません。私の直感は、チーム制を有効に働かせることも大切だが、どうヒエラルキー組織に内在するイデオロギーそのものを崩していくことが大切なのではないかということです。今年の私がすべきことは、本書のエッセンスを意識してチーム制を機能させていくとともに、いかにヒエラルキー組織の価値観を無力化させることにありそうです。
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メトロポリタン美術館展: 大地、海、空 4000年の美への旅/ 東京都立美術館

2013-01-03 07:04:33 | 美術展(2012.8~)


 会期終了間近のメトロポリタン美術館展を見に、東京都立美術館に足を運びました。

 事前に本展覧会のHPを見て、捉えどころの難しい企画内容やどうしても見たい絵があるわけではなかったこと、そしてきっと凄い人ごみであることも間違いないので、二の足を踏んでいたのですが、お正月の時間を使って訪れてみました。

 確かに、「「自然」を切り口として、絵画のみならず工芸品、彫刻、写真作品などにより、古代メソポタミア文明から現代までのエッセンスを紹介する本展」(HPより)は、エリアごとにテーマに分かれてはいるものの、私には作品分類のためのこじつけにしか見えないところもあり、展覧会としての物語が感じとれる企画とは言い難いところがありました。ただ、個々の作品は「さすがメトロポリタン美術館」と言うべき素晴らしいものがあり、行っておいて良かったと思わせてくれる展覧会でした。

 特に、目玉作品とも言えるゴッホの糸杉(下図参照)は、厚い絵の具の盛り上がりによる、3次元的な筆致は、画集やパソコン画像では絶対にわからない、実物の迫力。



 あと、私には馴染がない人だったのですが、ジュール・プルトンというフランス画家の《草取りをする人々》という絵は、ミレーに似たモチーフ(良く比較されるそうです)を、ミレーに勝るとも劣らない素朴さと、ミレーには無い明るさを感じさせる絵で、好みです。

 また、ティントレットの《モーセの発見》(下図参照)、ヘリ・メット・デ・ブレスの工房による,《聖アントニウスの誘惑》なども良かったし、ターナー(下図参照)、コンスタブル、ゲインズバラといったイギリス人画家の絵があったのも個人的には嬉しかったです。


 今年は私の知っている限りで、エル・グレコ展、ターナー展、ラファエロ展等の大物画家の展覧会が開かれるようです。絵好きには楽しみな1年になりそうです。

 ※1月4日まで。公式HPはこちら→

 2013年1月2日
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2011 クリスマス イスタンブール旅行 (その4)

2013-01-01 09:11:28 | 旅行 海外
2011年12月26日 午前

 この日も天気最高。まずは、エジプシャンバザールへ。スパイスバザールとも言われているらしい。朝早すぎてまだ人出は少ないが、多種多様なスパイスが売っており、とってもカラフルだし、匂いも刺激的。







 続いて、路面電車を乗り継いでテオドシウスの城壁へ。ローマフリークの端くれとしては、イスタンブールに来たら訪ずれなくてはいけないところ。イスタンブルールを守ったローマ人の城壁である。



 かなり急だが一応上れるようになっていた。勇気を出して、登る。


 壁の上からはイスタンブールの絶景が臨めた。



《壁が続いてるのもわかる》


≪南側。逆光だけど海やイスラム寺院が見えます≫

 上ったは良いが下りてくるのは、本当に怖くて大変だった。足がすくむ。まだ年寄りの域には達してないが、年寄りの冷や水とはこのことだろう。

 続いて、テオドシウスの城壁の近くにあるカーリエ博物館へ。5世紀に修道院として建てられたのだが、その後オスマン朝時代にイスラム寺院に転用された。ここが素晴らしいのは、13~14世紀に描かれたモザイク画。イスラム時代に漆喰で塗りつぶされていたものを、20世紀になって考古学者たちによって発見されたとのこと。これが、本当に素晴らしい。ビザンティン美術に関心がある人は必見だと思う。博物館と言う名にはなっているが、修道院の遺跡だから、静かで、落ち着いた雰囲気は、何とも清められた気持ちになる。市街の喧騒に少し疲れ始めたところだったので、なおさらだった。



 

 





 「地球の歩き方」には所要時間30分と記載してあるが、1時間は優に楽しむことが出来る。ここは、本当におススメ。

 再び、路面電車を乗り継いで市街へ。

(つづく)

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