引き続き長崎で出会った植物。郊外でも山坂の多い長崎は歩いていると結構面白い。崖の下の方から伸び出した木の枝に小さなドングリがついていた。調べてみると秋も遅く結実するアラカシの堅果だった。約2㎝で殻斗には鱗片が合着した6~7個の環があり、下部の環は浅く割けるという。アラカシ(粗樫)はブナ科コナラ属の常緑広葉樹で最も普通のカシ類のようだ。
葉は互生し、上半分に粗い鋸歯がある
核果には3裂した柱頭が残る
ツルソバは前回もアチコチで見て何だろうと思いながら、どこでも見ているような気になった。でも今回調べてみると温暖な海岸で、房総半島以南とも伊豆半島以南とも言う。タデ科の多年草で見たとおりの蕎麦に似た蔓植物だ。
托葉はさや状で斜めに切れ込む
痩果は黒色で3稜形、白色の液質となった宿存萼に包まれる
いい加減疲れてどこかで休みたくなって辺りを見回すとスーパーの横の草地にヤブチョロギ(藪長老喜)が群生していた。これは長崎ではアチコチで普通に見られるシソ科の越年草だが、今回も名前を思い出すの苦労だった。
無柄の萼は先が5裂し、針状に尖る。毛が多く腺毛が混じる
原産地はヨーロッパで戦後長崎県や和歌山県などで見つかり、繁殖域を広げている厄介な外来種という。
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