フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

昭和築堤下の荒川堤防付近の河川敷模様

2012年07月12日 11時07分29秒 | Main
昭和築堤の下の荒地に面白いカヤツリグサ科の植物が群生していた。球形の大きな穂を付けているが高さはマツカサススキのようには大きくない。独特の長い苞葉から科は分かったが種名は分からない。茎は柔らかい稜の3角形だった。
イガガヤツリ。花序が栗のイガのように見える事からで、日本では関東以西沖縄に分布するという。


イガガヤツリは海岸近くに多く分布するようだ

近くにはゴマノハグサ科のオオカワヂシャにしては花が小さく、カワヂシャでもない花が散乱するように広がっていた。オオカワヂシャは在来のカワヂシャと交雑し易く遺伝的攪乱が生じるので、生態系に悪影響を及ぼす要注意外来生物に指定されているが、まさにその自然交雑種のホナガカワヂシャのようだった。

荒地では大きな姿をよく見かけるヤナギハナガサやダキバアレチハナガサも風に揺れていた。


クマツヅラ科の外来種のヤナギハナガサ

ブッシュの中でフト気付いたら目の前にフタモンアシナガバチの小さな巣があった。一瞬後ずさったが襲ってくる様子も無かった。巣はこのようなブッシュの下に作ることが多く、普通には攻撃してこないハチらしい。


桜橋の拡幅工事は終わりましたが歩行者への配慮が不足です

2012年07月08日 07時42分22秒 | Main
秋ヶ瀬緑道の終点、鴻沼川が鴨川に合流する間近の桜橋の拡幅工事がやっと終わった。
でも、サクラソウ自生地方面に行くには反対側の歩道に行かねばならないが縁石は3差路まで切れ目が無い。


秋ヶ瀬方面には向こう側に渡らねばなりませんが縁石は切れ目がありません

渡るには3方向に気を配らねばならず危険で、なぜ遊歩道近くに横断する所を作らなかったのか疑問だ。折角きれいになったのに安全に気配りが足りないのは残念だ。


ここまで来て向こうの歩道に渡らねばなりません

開通と同時に橋の下のセンニンソウが咲き始めた。ここはいつも早くから咲き、真っ白く群生する。

よく見ると周囲にニガクサがたくさんの花穂を付けて一部では特徴のある花が開いていた。
何かいつもと違う。と思ったらたくさんのトンボが飛びまわっていたのは不思議だった。


友人のご母堂が白寿記念の句集を出されました。いつまでもお元気で!

2012年07月05日 11時13分31秒 | Main

友人がご母堂の白寿を記念して出版した句集を送ってくれた。

米寿の時の句集夕千鳥の序文によると昭和19年に幼い3人の子供を連れてテニアン島から引き揚げてこられた。ご主人は玉砕され、戦後を一人で娘2人と男の子を育ててこられた由だ。99歳の今年もお元気で折りに触れ句を詠まれているようだ。
私は俳句には素人だが、分かり易い句が多いのでいくつかを紹介してみようと思う。(いずれも西野豊子さん作)

   渦 は さ み 観 潮 船 の す れ 違 ふ
   風 鐸 を か す め 飛 び ゆ く 夏 燕
   廃 船 の 墨 文 字 薄 れ 月 見 草


富士には月見草がよく似合うもオオマツヨイグサという

   逆 し ま に 絵 本 見 る 子 と 日 向 ぼ こ
   く る く る と 粽 の 香 り ほ ど き け り
   弾 痕 の 残 る 梵 鐘 仏 桑 花


仏桑花(ぶっそうげ)はハイビスカスとも


半夏はカラスビシャクの球茎を薬用にした漢方の名前です

2012年07月01日 16時45分54秒 | 花の和名


仏炎苞をカラスが使う柄杓に見立てたのが名の由来

今日は唯一、七十二候と雑節とが重なる半夏生(はんげしょう)という。
七十二候は二十四節気のそれぞれを3分割して詳細に記述し、第三十候が「半夏生ず」。雑節は二十四節気以外の季節の移り変わりの目安となる日で土用や節分がポピュラーで、夏至から11日目が半夏生だ。


大きい3小葉をつける葉柄はすべて根生する

ところで半夏はカラスビシャクの球茎の漢方の呼び名でカラスビシャクの別名だ。当然「半夏生ず」とはカラスビシャクが目立ち始める頃との意味だが、葉柄の途中や小葉の基部に珠芽(ムカゴ)をつけて増えるのは仏炎苞の形と共に面白い。

ドクダミ科のハンゲショウは葉の半分を白くするので半化粧とも、半夏の頃に花をつけるので半夏生とも記され、本家のカラスビシャクをしのいでいるようだ。


花穂が地味なので葉を白くして虫を呼ぶハンゲショウ
花は4裂した雌しべと6個の雄しべのみ

さいたま市の荒川堤と水田の花に6.27レポートの田んぼの希少種のオオアブノメに出会えましたをアップしました。