という言葉を聞いて即反応できる人は上級者でしょう。これが何かというと「必殺剣劇人」のナレーションの締め。時代劇専門チャンネルで珍しく「必殺剣劇人」をやってたので録画しました。
これは1987年8月~9月にかけて放送されたドラマで、Wikiによると必殺シリーズの第29作で、「必殺仕掛人」以来続いたシリーズの最終作となります。(この後数年経ってまた「必殺仕事人」が復活することになりますが…。)
これをやってた当時は必殺シリーズをネットしていない地域に住んでたので、リアルタイムでは見ていません。前作の「必殺仕事人V・風雲竜虎編」の放送中にはシリーズの終了が決まり、この剣劇人が最終作になるというのはスポーツ新聞の記事で見た記憶あります。当時は、長年の必殺ファンとしては設定とキャストを見て「本当に必殺は終わった」と思ったものです。
が、今回録画して見たら、これはなかなか面白いです。かえって前作までの方が「必殺はこうあらねば」という概念にとらわれすぎて全体の展開が小さくなってたような気がします。「やぶれかぶれ」とか「開き直り」とか「やったもん勝ち」とか、そう言う要素がすべてありますね。実は強烈な必殺のマニアである私の兄もこれを絶賛してたので、気になってはいたのですが。
主演は近藤正臣、田中健、あおい輝彦という、ちょっと前なら青春ドラマで主役を張ったであろう三人で、その誰かの娘だろうという少女役が工藤夕貴。なにしろ当時まだ16歳。島流しにされた女流人の娘で八丈島で生まれ育ったという設定で自由奔放というか無鉄砲というか、この役は彼女しかできません。これまで見た工藤夕貴の中ではこれが一番いいかも。
最後の仕置きシーンは、他の必殺シリーズではほとんど見られない派手な立ち回りでバッタバッタと悪人を切りまくる桃太郎侍か破れ傘刀舟のような痛快さが魅力。あとは、やけにスラップベースがかっこいい仕置きのテーマも他のシリーズとは一線を画しています。
最終回はまだ見てないのですが、そこはシリーズの締めくくりとして様々な仕掛けがあるそうですね。めったに放送されないので録画忘れないようにせねば。