学生時代はいつも金欠だった。
少ない仕送りなど、借金返済や一時の豪遊でほとんどなくなってしまう。
食うに困ったら、友達に借金したり、奢ってもらったりでその場をしのいでいたが、それでもダメな時は手っ取り早いのがアルバイトだった。それも食事つきのヤツだ。
お手軽で、いつも学生課のアルバイト掲示板に出ていたのが、1日だけの会場準備のバイトだ。
いろんな催しの会場の設置で、展示会や交流会、講演会などの準備だ。
昼飯つきで終われば日当が出る。それで2、3日は食いつなげる。
オールナイト映画館の売店のバイトは、忙しいのは休憩時間だけで、あとは本を読んだり客席に紛れ込んで最新のロードショーを観ることもできた。
夏のデパ地下の改装オープンの、着ぐるみでのチラシや風船配りは結構きつかった。
パンツ一丁で、そこそこ重いクマやウサギの着ぐるみを付け、デパ地下の通路を歩くのだが、10分もしないうちに汗が吹き出し、悪ガキに蹴られたり叩かれたりで体力消耗は激しかった。
3、4人で30分歩いて30分休憩の7回のローテーションだ。
1週間ほどで4、5万円とギャラは結構よかった。
映画のエキストラで朝一に集合して、大雪のためロケが中止になり、一時間ほど待機しただけで、1日分のバイト代をもらったのはラッキーだった。
電気部品の組み立てラインのバイトは単調ですぐに飽きてしまい、1週間の予定が3日で辞めてしまった。
単発や短期のバイトが多い中で、珍しく長く続いたのが、修学旅行生対象の旅館の雑役バイトだ。
泊り込みで、朝5時に起床して朝食の準備と後片付け、布団の上げ下ろしや掃除、9時に終わって学校へ行き、夕方4時から夕食の準備と後片付け、布団敷きと風呂掃除をして9時半に上がりだ。
途中で食べ放題の食事も出て、適当にサボることもできたし、タコ部屋状態の部屋には専用の布団があり、長期の寝泊りも可能だった。
私は1ヵ月とか長くて2ヵ月やり、期間をあけてまた1ヵ月とかのペースだったが、半年とか1年以上続けている猛者もいたほどだ。
観光都市京都だけあって、学校の夏休みや冬休み以外は年中修学旅行生を受け入れている旅館だったので、いつ行ってもバイトの口にありつけた。
バイトの学生は京都のいろんな大学から来ていたので、他大学生との交流もできた。
近所に飲み屋や雀荘、パチンコ屋などもあり、日々の娯楽にも事欠かなかった。
あの頃の学生も今や還暦を過ぎ、たまにはあのバイトのことを思い出しているのだろうか。
少ない仕送りなど、借金返済や一時の豪遊でほとんどなくなってしまう。
食うに困ったら、友達に借金したり、奢ってもらったりでその場をしのいでいたが、それでもダメな時は手っ取り早いのがアルバイトだった。それも食事つきのヤツだ。
お手軽で、いつも学生課のアルバイト掲示板に出ていたのが、1日だけの会場準備のバイトだ。
いろんな催しの会場の設置で、展示会や交流会、講演会などの準備だ。
昼飯つきで終われば日当が出る。それで2、3日は食いつなげる。
オールナイト映画館の売店のバイトは、忙しいのは休憩時間だけで、あとは本を読んだり客席に紛れ込んで最新のロードショーを観ることもできた。
夏のデパ地下の改装オープンの、着ぐるみでのチラシや風船配りは結構きつかった。
パンツ一丁で、そこそこ重いクマやウサギの着ぐるみを付け、デパ地下の通路を歩くのだが、10分もしないうちに汗が吹き出し、悪ガキに蹴られたり叩かれたりで体力消耗は激しかった。
3、4人で30分歩いて30分休憩の7回のローテーションだ。
1週間ほどで4、5万円とギャラは結構よかった。
映画のエキストラで朝一に集合して、大雪のためロケが中止になり、一時間ほど待機しただけで、1日分のバイト代をもらったのはラッキーだった。
電気部品の組み立てラインのバイトは単調ですぐに飽きてしまい、1週間の予定が3日で辞めてしまった。
単発や短期のバイトが多い中で、珍しく長く続いたのが、修学旅行生対象の旅館の雑役バイトだ。
泊り込みで、朝5時に起床して朝食の準備と後片付け、布団の上げ下ろしや掃除、9時に終わって学校へ行き、夕方4時から夕食の準備と後片付け、布団敷きと風呂掃除をして9時半に上がりだ。
途中で食べ放題の食事も出て、適当にサボることもできたし、タコ部屋状態の部屋には専用の布団があり、長期の寝泊りも可能だった。
私は1ヵ月とか長くて2ヵ月やり、期間をあけてまた1ヵ月とかのペースだったが、半年とか1年以上続けている猛者もいたほどだ。
観光都市京都だけあって、学校の夏休みや冬休み以外は年中修学旅行生を受け入れている旅館だったので、いつ行ってもバイトの口にありつけた。
バイトの学生は京都のいろんな大学から来ていたので、他大学生との交流もできた。
近所に飲み屋や雀荘、パチンコ屋などもあり、日々の娯楽にも事欠かなかった。
あの頃の学生も今や還暦を過ぎ、たまにはあのバイトのことを思い出しているのだろうか。