★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

IF I FELL (恋におちたら)

2024年11月15日 07時54分29秒 | 徒然(つれづれ)
 ビートルズ・ナンバーには、例によって転調がつきものだ。
 その中でも『イフ・アイ・フェル (恋におちたら)』は代表的な曲だろう。

 歌い出しからまさかの転調だ。
 途中も変幻自在というか、気の向くままに転調や転調もどきをしている。

 中学時代、最初に聴いた時は、音程が外れているのかというくらい、違和感てんこ盛りの、微妙な気分になったものだ。
 それが何度も聴いているうちに、予定調和とは対極の、甘い背徳感にも似た、不思議な気分になってくる。

 それが転調だと知ったのは、あとになってからだ。
 中学の音楽の授業で習うはずだけど、音楽の授業なんて真剣に聞いてなかったしね。
 ビートルズに出会ってから、英語の授業は真面目に取り組むようになったけど、音楽の授業はやっぱり退屈だったな。

 まあ、転調を知っていたら、逆にありえない転調だと思ったに違いない。
 平行調や同主調、あるいは半音上への転調がほとんどだった時代に、全く調性の異なる調への展開だ。
 プロの音楽家でさえ、そう感じたようだ。
 
 ギターで弾き語ると、まるで無重力空間を浮遊するような、スリルさえ感じる。
 経過すべき、あるいは帰着すべき和音に向かうと思わせて、あらぬ方向へ導いていくジレンマの快感だ。
 
 ジョンがこの曲を作るにあたっては、たぶん歌詞が先で、それを調性は無視して、感性のままに歌い、あとからコードを付けたのだろう。
 そのコードも、従来の音楽理論では考えられないものが散りばめられている。

 今やそういうコードやコード進行が、普通になった感がある。
 従来の音楽理論に縛られない、斬新で広がりのある曲作りが可能になったのだ。
 それもビートルズの数ある功績の中のひとつだろう。


ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに、磨きがかかってきた気もする。でも、そのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがあるんだよね。 そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★ 拙著電子書籍ラインナップ・ここから、またはプロフィールのQRコードから買えます。
 読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

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