「サバの味噌煮が食べたい」
この台詞が昔、銀座のホステスさんの間で流行ったそうです。
渡辺淳一さんの小説「化身」の中に出てきます。
ホステスをしている彼女の「サバの味噌煮が食べたい」という一言に素朴さを感じて
客の男性がどんどん魅かれていくという。
そんなストーリーだったと思います。
サバの味噌煮で恋が始まるなんて・・・
お味噌、みりん、お酒、そしてショウガの良い香りが。
お魚を煮るといつも感じるのですが、
お部屋中の匂いがなつかしくなるのです。
祖母の家での夕食時と同じ匂いがするのです。
祖母がそばにいるような・・・
私は子供のころから異常なまでの怖がり。
caco「おばあちゃん死んでも、絶対にお化けになって出てこんといてね。あかんよ」
祖母に言い続けてきたので大丈夫だと思いますが。
祖母の家の台所は板の間になっていて
今思えば保存食などの香りが木の香りと混ざり合っていたかもしれません。
私の場合、視覚よりも匂いで記憶をたどっている気がします。
サバの味噌煮。大根おろしをたっぷりのせて。
大根のお漬物はサイの目切りにするとポリポリとした食感ですごく美味しいです。
カットしたら塩をしてしばらく置いておくと水が出てきます。
水気を絞ってシソの実を加えほんの少しのお醤油。ごはんがとまらなくなります。
赤米を入れて炊きました。
他にはワカメとおあげのおみそ汁。
そして手作りの甘酢漬けにしたラッキョウと梅干。
シンプルご飯が美味しいと感じる時
日本に生まれたことに感謝したいですね。