第1653話 十二単(じゅうにひとえ)体験

2017年10月09日 07時00分00秒 | Weblog

毎年恒例の家族写真撮影。(1年に1度の写真入り年賀状用)

今年は、息子の十歳(ととせ)の祝い記念として (はりきり)

十二単(ママ)・束帯(パパ)・水干(息子) 変身体験 (奮発)

 

いつもは着つけに時間がかかるためママ(女性)からだが、

今回は最後に着替える(ほど重い) という。

私のコスプレ好きにつきあわされ不機嫌なパパ・・・

は、さておき

待っている間、束帯(公家の正装) の着付を眺める。

最後は、縫腋の袍(ほうえきのほう・黒い布)で覆われ、

ちらっと見えるか見えないかだけの 朱色、赤色なのに

内にこんなにきっちり着こまなければならないのか・・・

しかも、股のところ「謎の紐クロス」・・・この必要性が謎。

石帯(ベルト)も 派手な内側を見せたくなるところ、

こっちかぁ・・・の抑え気味。粋な日本人の美意識に触れる。

 

父子、束帯の着つけが終了し、いよいよ私の番。

足をひろげて立つよう 指示される。

要所要所、紐で結んで固定していく着物の着付と異なり、

留めては取って、結び紐を残さず、ひたすら重ねていく。

(実際、十二枚 羽織るわけではない)

苦しくはないが、重い・・・

男性同様、襟に袖に ちらっと見せるだけなのに

抜かりなく覆っていくため 大変な重さになる。

平安貴族(女性)が1日中ほとんど動くことなく座って過ごした・・・

そう導かれた陰謀すら感じる。(明日の第1654話につづく)

 

最後にもうひとつ重ねてみたのが、鬘(かつら)

鬘が似合わない(泣)・・・

取り返しがつかない 笑劇的ラストを迎える。

たった一本の紐で着つけられた十二単。

脱ぐときは一瞬。

脱皮すると、裳抜け(もぬけ)の殻 ができあがる。

これは光源氏もそこにいると思う 空蝉(うつせみ)の術。


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