第1811話 そこにある幸せ

2018年03月19日 12時00分00秒 | Weblog

春の憂鬱。

落ちるところまで落ちた気持ちを復活させるため

できることは何でもしようと。

 

根本原因を追求せねば、対処できない。

何が? 何に対して?(ここ最近の話の流れから)

人事異動に対して?(と思われるかもしれないが) ではない。

もちろん 新しい環境への不安と恐怖はあるが、

サラリーマンなので それは、受け入れている。

 

食欲もなく、食べても美味しさを感じることもできず、

景色すら色あせ、心に入ってこないのは、

複雑に絡み合う 渦中、まだ公にできない憂いにて。

頭の中を占めていくマイナスワードから脱するため

思考回路にプラスワードを 無理やり仕掛けていく。

気持ちに比例してなんだか寒い。体をあたためなければ。

 

急遽「温泉療養」 

温泉による湯治。旬を味わう食事。日常からの転地。

三位一体、五感に働きかけてくる。

お湯につかると、わきあがる「気持ちいい」ワード。

普段見ることのない斜陽を眺め、沈む夕日の早さに驚く。

食事が「美味しい」と思える喜び。

花見八寸に添えられた梅の花。その「美しさ」を愛でる。

生花には気持ちを浄化する作用があるようで、

夫婦で「花を買って置こう」同感しあう。

衝動のまま「温泉に行く」、「映画を観に行く」と

もがく私を黙って送り出し、待っていてくれた父と子。

 

今頃気づいた「大切なこと」

それは、闇の中の光。星の輝き。

私のそばにいてくれる家族。

ずっと欠けているもの、

足りないものを満たそう、満たそうとしていたけれど、

そこにある幸せ

目の前にいる家族に、私はもっと感謝すべきであった。

 

幸せになりたいとずっと思っていたけれど、

私、幸せだったんだ・・・あなた、ありがとう。

絶望の中でしか気づくことができなかった光に

暗闇も悪くないと思う帰り道。


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