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せんべいだ。おとうさんが職場で貰ってきたせんべい・・・せんべいって平たいもんで
しょうが・・・と思わずツッコミをいれてしまったんだけど。お椀型です。
直径が13.8センチもありました。「どこのせんべい?」と聞くと「新潟だったよう
な」という。みんなで分けたので二枚もらったそうだけど香ばしい香りがする。
お椀の内側にはなにも書かれてはいないけど、表面にはその土地の唄のようなものが
焼き印のような感じで書かれています。
浜の松風 そよゝ吹けば
三味が流れる 新川の
水に映るよ エーエー
水に映るよ やかた船
サテ ヨイトナ ヨイトナ ヨイヤナー
味はパリパリしてふつうの瓦煎餅と変わりなく、おいしい。おいしいけど食べだすと大
きすぎて一度で食べきれない。食べながら書かれた唄の風景を想像した。最初は浜の風
情だと思っていたけど、こうして書きだして浜ではないかも・・・と思ったのさ。
浜に植えられた防風の松風が優しく吹くと、どこからか三味線の音色が聞こえてくる。
新川の水面には、やかた船がきれいに映っていて・・・というところか。新川という
から川だと思ったんだけど、昼日中に三味線も変だから夜の感じ?なんか、必殺仕事人
のオープニングのような歌詞やなぁとなぜかニンマリしてしまいました。そこで、
ブスリ!と誰かが斬られる、ブスリだから刺されるか・・・事件が起きる・・という
展開。
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せんべいの表面に書かれた絵柄は 浜に拡げた魚網かと、よくよく見たらこれはシラウ
オを獲る網のように見えてしかたありません。鳥のように跳ねているのはシラウオか?
と思うけど、形がトビウオにも見えなくもない。いったいなんなんだこれは?
検索したらみつけました。やはり新潟県のせんべいで大阪屋菓子店の『新川せんべい』
地元の内野小唄と四ッ手網をデザインしたんだって。新潟で大阪屋・・・先代が大阪
出身のようです。一枚105円、この大きさなら損でもないかなと思います。
なんでしょうね~小麦粉の素朴なせんべい味です。