膝継手-ottobock「3R60-PRO」について。
(わたしなりの解説)
(わたしなりの解説)
今回娘が採用した膝継手
3R60-PRO
オットボック製の油圧式多軸膝継手で、そのシリーズの中でもバウンシング機能が装備されたもの。さらにいうと、-PROは小型化、軽量化がはかられたもの。
今までのリンク機構多軸膝継手と大きく違うのは、油圧式っていうこと。
なんていうか、曲がり方がそもそも違う。
前のがガクンって曲がってそのままで、ポンって伸ばしたらそのままだったのに。
今回は複雑。
そもそも足を接地していないと普通に曲がる。これが一番違う。
前のは自分で曲げなければ曲がらなかった。
何が違うか?
えっとね。
たとえば、急に片足が上がっている瞬間に誰かにぶつかられたとする。そのときにあがっていた足の膝は曲がっているから、バランスを崩して接地するとそのまま曲がりこむ可能性が高い。前のは基本伸びていたから、踏ん張れたけど。今回はどうなんだろう。
タイミングとか姿勢によっては、なんてことはないタイミングで転ぶ可能性があると思う。
そうはいってもね。
多軸膝継手。単軸よりは膝折れ防止機能は付いていて、つま先側に体重をかけなければ膝折れしにくい。このあたり、たぶん使い込まないとわかりにくそう。
でもまぁ、意識して膝を曲げるのではないから、慣れれば楽に膝を曲げて綺麗に歩けるのかな。
油圧式になれることもおおきな意味がある。大人用の高活動をするための膝継手の多くがこのタイプに近い動きをする。だからして、このタイプを履きこなせるかどうかは、いろんな運動をもしかして今後やる際に、必ず関係してくる。そんな気がしている。
バウンシング機能も変わっている。
下り坂を下りたり、階段を下りたり。足をぐっと踏ん張ったときに、少しだけ逆方向に逃げる感じに膝が曲がる。少しだけだしゆっくり。
今回は膝を立膝にしたときにも、そこからジワリと曲がる。少し不思議な感じ。
でも、たしかに本人の腰や股関節に直接衝撃がいかないという意味で、有効なんだろうな。大切なんだろうな。
使いこなすために、少し慣れが必要だろうけれど。特に両足大腿義足の場合には、腰や股関節にかかる負担が大きくて、将来的に故障しやすいから、少しでも負担を減らせる方がいいものね。
この膝継手。価格差と機能差のバランスで誰にでも当たり前には支給決定は下りないんだとか。
今回は一生懸命に娘のために必要なことをアピールしたけれど、ハードルは高いね。
そういうこと、サポートしてくれる人はいないもんなぁ。
うーむ。
義肢装具士さんがそこまで考えてくれるといいんだけれど。我が娘に関わってくれているスーパー義肢装具士さんやスペシャル義肢装具士さん達でもやらないから。たぶん業務外という認識なのかなぁ。
うーむ。
患者がそこをアピールするのも難しいよ。
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