声をあげよう
少し前から、パラリンピック2020への取り組みにかかる話をいろんな方面から教えていただき、考えた。
これは、いけないなって。
なにがいけないか。
なんというか。
たぶんだけど、先天性障害の人達をパラリンピックへ誘う意識がない。
私の考え過ぎかもしれないけれど。
先天性の人は、後天性の人よりもスポーツに対する要求水準が低めになる傾向がある。
なぜか。
それは、産まれてからずっと「いまの状態があたりまえ」だから。
そしていまの日本の幼児小児の義肢装具の支給制度は、スポーツが出来ることを「当たり前」としては認めてくれないから。
だいたい、障害者がスポーツに取り組むこと自体、普通より大変。
それに加えて、義肢装具の補助もないわけで。
しかも、先天性の場合は、まず経験がない。
経験がなくて、できるかどうか未知数なことを始めるために
数少ない機会を捉え、日程を合わせて予定を組み、試す。
しかも試すと言っても、限られた時間。もちろんすぐにコツがつかめるわけでなく。
はじめは楽しいと思えるまで なかなかいかない。
そんな状況が現実かな。
そうした現実がある中では、やはり難しい部分があるね。
どうしても。
私も必死に 今のタイミングでなんとかして、娘にいろんな経験を。
そう考えて一生懸命やっているつもりだけど。それでも。
やはり やればやるほど限界を感じる。なんというか壁を感じる。
娘のように、義足を手足のように使いこなし、想定した以上に部品の力を引き出しているような患者が パラリンピックに興味をもてない現実。
たぶん残念なんだと思う。
バランス感覚は小学四年前後までに出来上がるんだそうで。
そこまでの間に鍛えるのが一番効率がいいそうなんだけれど。
娘がその年代の今、陸上に挑戦させようとするのが、こんなに大変。
身を持って実感しています。
だからお願いしたい。
パラリンピックのアスリートの皆様。
どうか、こうしたこえがあることを忘れないで。
パラリンピックの発展に、競争力強化に、小児スポーツ用義肢装具の補助の有無が関係していることを。
どうか知って欲しいな。
声をあげないとはじまらないから
敢えてあげてみよう。
たぶん娘には間に合わないかもしれないけれどもね。