日本の小児喘息ガイドライン(GL)が改定されました。
私はアレルギー専門医ですが、GLをあまり読みません。
なぜかというと、GLが作られる前から小児喘息診療をしてきた私にとっては「GLが臨床現場にだんだん近づいてきた」歴史だからです。言い換えると、世界標準の欧米GLと実際の日本の喘息診療とを比べながら、その中間を記してきた歴史でもあります。
さて、今回の出来はどうでしょうか?
日経メディカルの紹介記事から(下線は私が引きました);
■ 5年ぶり改訂の小児喘息ガイドライン、どこが変わった?
小児喘息へのツロブテロール貼付剤は2週間まで
LABA単剤での処方はNGに、乳幼児喘息での診断的治療を明記
(2018/1/23 :日経メディカル)
私の印象を○△×で表すと・・・
[全体]
(○)Minds方式に準拠し、長期管理に関する薬物治療、急性増悪(発作)への対応から8つのクリニカルクエスチョンを設定し、エビデンスに基づいて推奨度とエビデンスレベルを記載。
(○)2歳未満の「乳児喘息」を削除し、5歳以下をひとくくりとして「乳幼児喘息」に。小児喘息を5歳以下と6~15歳の2区分に整理。
(△)「喘息発作(asthma attack)」という用語を「喘息の急性増悪(発作)(acute exacerbation)」へ変更。
[長期管理に関する薬物療法]
(○)吸入ステロイドの成長抑制への影響などについてクリニカルクエスチョンで解説。
(○)長時間作用性β2刺激薬の経口・貼付薬を長期管理薬から外し、新たなカテゴリーである「短期追加治療」に用いる薬として位置付け。
(△)長時間作用性吸入β2刺激薬の単剤使用を長期管理薬から外し、吸入ステロイドとの配合薬のみを推奨。
(○)長期管理に関する薬物療法プランのステップ4の追加治療(6~15歳)に抗IgE抗体を追記。
(○)乳幼児に対する「診断的治療」を推奨。
[急性増悪(発作)への対応]
(△)短時間作用性β2刺激薬の吸入液の推奨使用量を増加。5歳以下は0.3mL、6~15歳は0.3 ~0.5mLに。
(○)急性増悪(発作)の強度と治療との関係をより簡便に捉えられるように、新たに「治療のための発作強度判定」の表を作成。
おおっ、結構高評価ですね。
私はアレルギー専門医ですが、GLをあまり読みません。
なぜかというと、GLが作られる前から小児喘息診療をしてきた私にとっては「GLが臨床現場にだんだん近づいてきた」歴史だからです。言い換えると、世界標準の欧米GLと実際の日本の喘息診療とを比べながら、その中間を記してきた歴史でもあります。
さて、今回の出来はどうでしょうか?
日経メディカルの紹介記事から(下線は私が引きました);
■ 5年ぶり改訂の小児喘息ガイドライン、どこが変わった?
小児喘息へのツロブテロール貼付剤は2週間まで
LABA単剤での処方はNGに、乳幼児喘息での診断的治療を明記
(2018/1/23 :日経メディカル)
私の印象を○△×で表すと・・・
[全体]
(○)Minds方式に準拠し、長期管理に関する薬物治療、急性増悪(発作)への対応から8つのクリニカルクエスチョンを設定し、エビデンスに基づいて推奨度とエビデンスレベルを記載。
(○)2歳未満の「乳児喘息」を削除し、5歳以下をひとくくりとして「乳幼児喘息」に。小児喘息を5歳以下と6~15歳の2区分に整理。
(△)「喘息発作(asthma attack)」という用語を「喘息の急性増悪(発作)(acute exacerbation)」へ変更。
[長期管理に関する薬物療法]
(○)吸入ステロイドの成長抑制への影響などについてクリニカルクエスチョンで解説。
(○)長時間作用性β2刺激薬の経口・貼付薬を長期管理薬から外し、新たなカテゴリーである「短期追加治療」に用いる薬として位置付け。
(△)長時間作用性吸入β2刺激薬の単剤使用を長期管理薬から外し、吸入ステロイドとの配合薬のみを推奨。
(○)長期管理に関する薬物療法プランのステップ4の追加治療(6~15歳)に抗IgE抗体を追記。
(○)乳幼児に対する「診断的治療」を推奨。
[急性増悪(発作)への対応]
(△)短時間作用性β2刺激薬の吸入液の推奨使用量を増加。5歳以下は0.3mL、6~15歳は0.3 ~0.5mLに。
(○)急性増悪(発作)の強度と治療との関係をより簡便に捉えられるように、新たに「治療のための発作強度判定」の表を作成。
おおっ、結構高評価ですね。