喘息発作の治療薬には2種類あります。
ひとつは交感神経を刺激して収縮していた気管支平滑筋を弛緩させる「β-刺激薬」。
もうひとつは、副交感神経を遮断して気管支平滑筋を収縮させない「抗コリン薬」。
現在メインで使用されているのはβ-刺激薬です。
が、ときどき抗コリン薬が話題になります。
今から15年くらい前にも、ちょっとブームになったと記憶しています。
他の薬剤でコントロール不良の難治性喘息に抗コリン薬を追加したら効果があったという位置づけ。
下記報告の中の「チオトロピウム」とはスピリーバ®のことです。
■ 小児喘息への抗コリン薬追加で呼吸機能改善【海外短報】
(2017年11月30日:メディカル・トリビューン)
小児の重症喘息に対するチオトロピウム(吸入抗コリン薬)追加は呼吸機能の改善に有効であると、国際共同研究グループがJ Allergy Clin Immunol(2017; 140: 1277-1287)に発表した。
成人および思春期の中等症~重症喘息患者を対象にした試験で、吸入ステロイド薬(ICS)単独または他の維持療法との併用へのチオトロピウム追加の有効性が示されている。同グループは、小児の重症症候性喘息に対するチオトロピウム追加の有効性と安全性を評価する初めての第Ⅲ相ランダム化比較試験を実施した。
同試験には17カ国の92施設が参加。高用量ICS+1種類以上のコントローラー(長期管理薬)または中用量ICS+2種類以上のコントローラーを使用している6~11歳の401例をチオトロピウム5μg吸入群、同2.5μg吸入群またはプラセボ吸入群に割り付け、1日1回12週間投与した。
その結果、プラセボ群と比べてチオトロピウム5μg群では、主要評価項目である投与後3時間以内の最大1秒量の有意な改善が認められた(5μg群139mL、P<0.001、2.5μg群35mL、P=0.27)。また、5μg群ではトラフ1秒量も改善した(5μg群87mL、P=0.01、2.5μg群18mL、P=0.59)。チオトロピウムの安全性と忍容性はプラセボと同等であった。
ひとつは交感神経を刺激して収縮していた気管支平滑筋を弛緩させる「β-刺激薬」。
もうひとつは、副交感神経を遮断して気管支平滑筋を収縮させない「抗コリン薬」。
現在メインで使用されているのはβ-刺激薬です。
が、ときどき抗コリン薬が話題になります。
今から15年くらい前にも、ちょっとブームになったと記憶しています。
他の薬剤でコントロール不良の難治性喘息に抗コリン薬を追加したら効果があったという位置づけ。
下記報告の中の「チオトロピウム」とはスピリーバ®のことです。
■ 小児喘息への抗コリン薬追加で呼吸機能改善【海外短報】
(2017年11月30日:メディカル・トリビューン)
小児の重症喘息に対するチオトロピウム(吸入抗コリン薬)追加は呼吸機能の改善に有効であると、国際共同研究グループがJ Allergy Clin Immunol(2017; 140: 1277-1287)に発表した。
成人および思春期の中等症~重症喘息患者を対象にした試験で、吸入ステロイド薬(ICS)単独または他の維持療法との併用へのチオトロピウム追加の有効性が示されている。同グループは、小児の重症症候性喘息に対するチオトロピウム追加の有効性と安全性を評価する初めての第Ⅲ相ランダム化比較試験を実施した。
同試験には17カ国の92施設が参加。高用量ICS+1種類以上のコントローラー(長期管理薬)または中用量ICS+2種類以上のコントローラーを使用している6~11歳の401例をチオトロピウム5μg吸入群、同2.5μg吸入群またはプラセボ吸入群に割り付け、1日1回12週間投与した。
その結果、プラセボ群と比べてチオトロピウム5μg群では、主要評価項目である投与後3時間以内の最大1秒量の有意な改善が認められた(5μg群139mL、P<0.001、2.5μg群35mL、P=0.27)。また、5μg群ではトラフ1秒量も改善した(5μg群87mL、P=0.01、2.5μg群18mL、P=0.59)。チオトロピウムの安全性と忍容性はプラセボと同等であった。