かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

そもそも臓器売買がイケナイ理由をはっきり語って欲しいのですが。

2006-10-02 22:47:26 | Weblog
 月も10月に改まり、後50日もすればいよいよ麗夢DVDの発売と相成りますが、その前にまず明日は「マリみて」新刊が出ますので、とりあえずはそれを楽しみにしております。大都会のようにフライング販売はいっさい無い地方都市ですが、新刊発売日にはほぼきっちり入手できる程度の流通事情ではありますので、ほぼ安心して明日帰宅時に書店に立ち寄る事が出来ます。はてさて、どんなストーリー展開になっている事やら。9月4日の日記で一応の予想はしてみたのですが、何にせよ読む前から色々楽しみが膨らみますね。

 さて、臓器移植を巡り、臓器売買疑惑が勃発した愛媛県の病院。臓器の売買が禁止されている背景にはまあ色々理由があるのでしょうけど、なんだかマスコミ報道を見てもいまいち大罪に聞こえない感じがして、正直何をそんなに騒いでいるの? といいたくなるほど、事件の表層だけが上滑りしているみたいな感じがいたします。実際のところあまりに情報が不足して、一体どういう状況からそういう事態になったのかが見えない以上、何も言いようがないのですが、学会の臓器移植に関する倫理指針が、非会員には遵守義務がない、という事がさも問題であるかのごとく取り上げていた新聞には少し疑問を持ちました。学会なんて研究者がその成果を出し合い、学問の進歩に寄与するための機関で、誤解を恐れずに言えばこれは学者達の親睦団体に過ぎません。なにやら新聞記事では日本移植学会に所属していないと移植手術の資格なし、とでもいいたいかのような内容なのですが、学会には関係者の加盟義務があるわけでもなければ、免許制度があるわけでもなく、学会の指針に法的な強制力もありません。年会費を取って雑誌を発行し、研究者に成果を発表する場を与えるのが学会で、倫理指針にしても、学会に所属する研究者達が勝手に決めただけの事で、守ろうが守るまいが、それは各研究者のモラルという実にあやふやなモノに頼るしかない代物です。ですから、当該の医者がその学会に所属していないからといって問題視するのは、学会というモノを理解していない重箱の隅つつきに過ぎないのではないかと思います。大体、日本移植学会だけ取り上げられておりますけど、日本組織移植学会とか、日本臨床腎移植学会とか、学会も色々ありますし、もっと小規模で学会まで行かない研究会という組織もあったりします。ひょっとしたら病院内で移植のエキスパートを呼んでの勉強会とかしていたかも知れません。それら全てに全く所属していなかったというような調べはついているのでしょうか? そもそも手術自体は成功しているのでしょう。すなわち、技術レベルは確かだという事ではありませんか。
 マスコミはそんな事よりも臓器売買がどうしていけないか、をもっときちんと説明すべきだと思います。日々命がいつ絶えるか怯えながら暮らす多くの患者さん達に、どんなに苦しくとも、たとえ死を覚悟しなければならない事態となろうとも、ヒトとして越えてはならぬ一線がある、ということを、単に法律でそう決まっているから、というような話以外で説得力を持って語る事が出来て、はじめてマスコミの役割を果たし得たと言えるのではないでしょうか? 私自身は、どちらかというと臓器売買を公的に認めてやればこんな闇取引めいた話は無くなるのではないか、と思ったりもいたしますので、一概にこのこと自体をどうこう言う事もありません。警察は法律違反でしょっ引くのが仕事ですからそれでいいとして、行政、マスコミはちゃんとダメな理由を説明してもらいたいと思います。

コメント
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