アレルギーを根本から治療する可能性が見えてきたようです。
現在のところ、アレルギーに対する治療は、症状を緩和する対処療法しかありません。まあ花粉症にしても、くしゃみや目のかゆみなどの症状さえ出なければ対して問題にはならないので、完璧な対処療法さえあれば個人的にはそれでまあいいんじゃないかな、と思わないでもないのですが、明確な症状が出ないままにアナフィラキシーショックがおきたりしたら避けようがありませんし、第一、完璧な対処法自体がそもそも無く、良く効く薬は眠くなったりする副作用も結構キツイのがあるわけで、そう簡単には理想通りにはいかないのです。アレルゲンを身の回りから一切排除するのも現実的とは言えない以上、アレルギーを起こす原因の部分から根治させる方法が開発されるのが望まれるのは間違いありません。
今日見たネットニュースでは、その一端に迫る研究成果について紹介されていました。対象は猫アレルギーで、空中に舞った皮膚の極小さな断片(垢とかフケみたいな物でしょうか?)がアレルゲンとなる原因について、イギリス・ノッティンガム大学で研究されたのだそうです。
猫の皮膚をアレルギー持ちのヒトが吸ってしまうと、実際のところ肉体には無害にも関わらず、免疫系が勝手に外敵と判断し、免疫細胞の一種である樹状細胞が他の免疫細胞に信号を送りこんで断片を攻撃してしまいます。その結果として、各種のアレルギー症状が引き起こされるわけですが、この樹状細胞の表面にあるマンノース受容体というタンパク質が、猫アレルギーの初期段階でしか見受けられないものであるため、このタンパク質を対象とした薬品の開発、発信される信号の解析などを行うことで、症状の軽減につながる成果が得られそうだ、ということです。また、マンノース受容体はイエダニや犬アレルギーで引き起こされるアレルギー症状の発現時にも同じように見受けられるため、猫アレルギー用に開発された薬は、その他のアレルギーにも広く効果を発揮する可能性があるとの話でした。
ただ、その研究が進み、実用化されるようになるには5年から10年くらいかかるだろう、ということですから、手放しで喜ぶのは少々早すぎるようです。
さて、これが事実なら期待したい話なのですが、マンノース受容体が免疫系と深い関係にあることは既に様々な研究事例があるようなので、単純にマンノース受容体云々、というだけの話ではなさそうです。おそらくは、受容体にもいろいろな種類があって、そのうちアレルゲンと特異的に反応する受容体タイプが見つかった、という辺りが事実なのかと思われますが、この記事だけではそこまで詳しいことは分かりません。それに、マンノース受容体はアレルギーとの関係だけじゃなくて、免疫全般にかかわりを持つようなので、その働きを阻害するような薬を使ったら、必要な免疫能まで抑えられてしまうかもしれません。その成果に期待はしたいですが、まだまだ実用化されるまでのハードルは高くかつ多そうで、しばらくは気長に続報をまつよりなさそうです。
現在のところ、アレルギーに対する治療は、症状を緩和する対処療法しかありません。まあ花粉症にしても、くしゃみや目のかゆみなどの症状さえ出なければ対して問題にはならないので、完璧な対処療法さえあれば個人的にはそれでまあいいんじゃないかな、と思わないでもないのですが、明確な症状が出ないままにアナフィラキシーショックがおきたりしたら避けようがありませんし、第一、完璧な対処法自体がそもそも無く、良く効く薬は眠くなったりする副作用も結構キツイのがあるわけで、そう簡単には理想通りにはいかないのです。アレルゲンを身の回りから一切排除するのも現実的とは言えない以上、アレルギーを起こす原因の部分から根治させる方法が開発されるのが望まれるのは間違いありません。
今日見たネットニュースでは、その一端に迫る研究成果について紹介されていました。対象は猫アレルギーで、空中に舞った皮膚の極小さな断片(垢とかフケみたいな物でしょうか?)がアレルゲンとなる原因について、イギリス・ノッティンガム大学で研究されたのだそうです。
猫の皮膚をアレルギー持ちのヒトが吸ってしまうと、実際のところ肉体には無害にも関わらず、免疫系が勝手に外敵と判断し、免疫細胞の一種である樹状細胞が他の免疫細胞に信号を送りこんで断片を攻撃してしまいます。その結果として、各種のアレルギー症状が引き起こされるわけですが、この樹状細胞の表面にあるマンノース受容体というタンパク質が、猫アレルギーの初期段階でしか見受けられないものであるため、このタンパク質を対象とした薬品の開発、発信される信号の解析などを行うことで、症状の軽減につながる成果が得られそうだ、ということです。また、マンノース受容体はイエダニや犬アレルギーで引き起こされるアレルギー症状の発現時にも同じように見受けられるため、猫アレルギー用に開発された薬は、その他のアレルギーにも広く効果を発揮する可能性があるとの話でした。
ただ、その研究が進み、実用化されるようになるには5年から10年くらいかかるだろう、ということですから、手放しで喜ぶのは少々早すぎるようです。
さて、これが事実なら期待したい話なのですが、マンノース受容体が免疫系と深い関係にあることは既に様々な研究事例があるようなので、単純にマンノース受容体云々、というだけの話ではなさそうです。おそらくは、受容体にもいろいろな種類があって、そのうちアレルゲンと特異的に反応する受容体タイプが見つかった、という辺りが事実なのかと思われますが、この記事だけではそこまで詳しいことは分かりません。それに、マンノース受容体はアレルギーとの関係だけじゃなくて、免疫全般にかかわりを持つようなので、その働きを阻害するような薬を使ったら、必要な免疫能まで抑えられてしまうかもしれません。その成果に期待はしたいですが、まだまだ実用化されるまでのハードルは高くかつ多そうで、しばらくは気長に続報をまつよりなさそうです。