かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

何であんな拙速な安全宣言なんて出したんでしょう?廃止する気はさらさらないにしても。

2011-06-19 21:54:48 | Weblog
 原子力発電所、経産大臣に続き、総理大臣も、安全性が確認されたものは再稼動していく、と言明しました。浜岡原発停止やサミットでの自然エネルギー20%発言ですっかり原発否定・自然エネルギー推進であるかのような『誤解』を受けていた感もある菅総理ですが、きちんと、今も原発は「必要」と認識されているようです。原発を抱える各自治体も、今回の事故を踏まえてより厳格で危険の少ない安全基準の策定を国に求めているのであって、原発を廃止するつもりは無い、と考えて良いのではないか、と思っています。となればより安全性が担保できる基準を作ってそれを内外に公表し、その基準に基づき全国の原発を厳密に精査すればいいハズなのですが、そんな手間隙かかることを電力不足が懸念される夏までに出来るわけがなく、経産大臣の安全宣言が胡散臭く感じられるばかりです。
 それにしても、安全であるとはどのように判断したらいいのか、というより、どう判断した結果なら、地元の信頼を得て、運転してもいいよ、と言ってもらえるのか、もう一つよく分からないものがあります。今回は、まだ事故原因について調査結果が出ているわけではありませんが、原発を安全に停めるための動力を全て喪失し、使用中・使用済み双方の燃料を冷却できなくなって破壊に至ったということなのでしょう。まあ、ひょっとしたら最初の大揺れで原発が故障してしまい、津波のあるなしに関わらず今回の事態は既に約束されてしまっていた、ということもありうるのでしょうから安易に断言もできないと思いますが、一応、女川原発の方は何とかギリギリ無事に停められたようですし、やはり津波による全外部電源の喪失が最大の原因だったと言うことなのではないか、と思われます。となると、とりあえず原発は地震にはやっぱりかなり強い、でも、強いのは原発本体だけで、外部電源など周辺のサポートは恐ろしいほどに弱い、ならばそのサポート部分を強化して、本体並に、あるいは本体以上に地震や津波に耐えられるようにすれば、安全性は格段に上がる、と見てよいように感じます。
 経産大臣は多分そのような判断だったんじゃないか、と思ったりしたのですが、保安院から提出されたという安全宣言の具体的内容を見ると、数年内にそのような安全性強化は図られるものの、今すぐそれをやる、あるいは既にやった、というような事ではないようで、今現在の原発の状況は、地震前とほとんど変わっていないような気がします。これでは安全宣言を出されても、なかなか納得はしがたいのではないでしょうか。
 せめて、最低限これだけやれば福島レベルの災害に見舞われても原子炉を安全に停められる、という基準をまずは出して、それができたところから暫定的にお墨付きを与え、その後福島の事故原因の究明を進める中で、新しい基準を次々出していって、その都度免許更新する形にしてはどうかと思います。
 それでも、この夏には間に合わないのかもしれませんが。

コメント
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