若年層の新型コロナの状況について、現状で分かっている状況を、健康づくり課に問い合わせました。その際、9月17日開催の第46回三重県新型コロナウイルス感染症対策本部本部員会議資料を参考にしながら話をし、意見交換もしていたのですが、いわゆる第5波で、県内の若年層でも陽性反応事例が急増していたことについて、その後の経過がどうなっているのか、県と情報が共有されているのかを聞きました。
あわせて、情報番組でファイザー社製のワクチンについて、2000人だったと思いますが、5~11歳対象のワクチンの効果について、成人の3分の1量で抗体増加が見られたとあったことから、年少者へのワクチン接種の動きが加速するのかと考えたこともあり、三重県内での小児における重症化事例の有無を聞いたのですが、現在のところ、県内で重症化の事例があったということは三重県から話はないとのことでした。また、患者情報については昨年からそうですが、県・保健所と共有されていないのでわからないということでした。
新型コロナウィルス感染症について、若年層の症例はどのように把握され、また分析されているのか、入院や療養の実態はどうだったのかなどのようなことが、情報として出てくる必要があると思いますし、それらをもとに若年層にとってどのような疾病であるのか、ということを知りたいところです。
そこで、厚生労働省が発表している「新型コロナウィルス感染症の国内発生動向:2021年9月15日時点」を見ると、20代以下の死亡者数はあわせて17人となっています。今日、肺疾患をもつ10代女性のコロナによる死亡がニュースに上がっていましたが、若年層においても基礎疾患を持つ人にとっては、やはり重症化を招くリスクがあり、死につながる可能性があることを示していると考えます。
そのようなことを考えると、若年層においても、重症化リスクのある基礎疾患を持っている場合は、優先的に接種をしたほうが良いのだろうと思います。
一方で、同じ資料にある重症者割合を見ると、まだゼロの状況になっています。季節性インフルエンザでも、インフルエンザ脳症などの事例があったりして、小児でもICUに入院する事例が数百例あることを考えると、風邪のような症状の出る感染症では、ある程度、重症化する事例はあると考えるので、新型コロナではどれだけ人工呼吸器などを必要とするような事例があるのかと考えます。
ワクチンについては、発症抑制と重症化抑制効果があるだろうということは、第5波の陽性反応者数で見られたと思います。
ですが、9月17日に三重県公表のこちらの資料を見ると、ワクチンの効果は完全でないことも見えていると思います。感染者が出ているということは、接種後感染いわゆるブレイクスルー感染があるということで、無症状感染の可能性も考えると、ワクチンを接種していても、もしかするとほかの人にうつしてしまう可能性があるということだと思います。
ワクチン接種による副反応について、まったく副反応は見られなかったという方もいれば、数日動けなかったという方もいたりと、人によってその状態が多様であることは、若年層、子どもについても同じことが考えられることは気がかりです。また、少し前に予防接種健康被害救済制度の適用がありましたが、あまり動きが見られないように思います。
死亡事例についても、9月10日段階で約1100例の疑いがあるものの、接種との因果関係は不明のものが多く、今後の動向が気になるところです。
20代以下の接種がこれから増えてくるだろうことを考えると、感染リスクについて配慮することはもちろんですが、ワクチン接種による副反応の動きも気になるところです。
子どもについて、感染による重症化リスクに対して、ワクチン接種がどれだけのメリットがあるのか、また、接種による副反応の支援がどれだけあるのかという不安、もしものことがあれば、そのデメリットは接種をした子だけではなく、家族にとって計り知れないことを考えると、接種に慎重な判断をする人の存在は否定できないはずです。
ワクチン接種による各種サービスについての優遇対応がちらほらと見えてきていて、ワクチンパスポートの議論もされていますが、それらが結果として人を区別する流れを強めてしまう、差別を助長しないように最大限配慮すべきだと思いますし、同様に子どもたちがそのことによって心理的なプレッシャーにさらされることがないようにという視点も大切ではないでしょうか。
世の中の大半を占めている大人目線で新型コロナウィルス感染症を考えるだけではなく、子どもの視点から将来を見て考えることが大切だと思います。