平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

うた魂♪ 何かに打ち込んでいる顔は美しい

2010年04月02日 | 邦画
 合唱で歌ってる顔って実は変。
 口を大きく開けて、まるで産卵する鮭のよう。
 そう好きな男の子から言われた合唱部のかすみ(夏帆)の物語。

 容姿に対するコンプレックスは青春時代の悩みのひとつ。
 それだけでハンデ1。
 でも、いい顔でどんなものなんだろう?
 イケメン、美女の俳優さん。
 でも角度を違えてみたり、何気ない一瞬をとらえると<普通>になったり<変顔>になったりする。
 大人になるとわかってくるけど、美しさって相対的なもの。人によって違っている。
 あるいは、この作品のテーマ。
 <何かに必死に打ち込んでいる顔は美しい>。

 主人公のかすみは<鮭の産卵顔>だと言われて、変な顔にならないように歌ったり、合唱をやめようと思うが、歌で自分を表現したい自分に気づく。他人の目など気にせず、なりふりかまわず歌いたい自分に気づく。
 そして好きだった男の子から言われる。
 「鮭顔とからかったのは悪かった。でも本当は表情いっぱいに歌うお前のこと可愛いと思ってたんだ」
 かすみに批判的だった女の子たちにもこう言わせる。
 かすみたち、合唱部の心に響いてくる歌を聞いてこう言うのだ。
 「ここまですごいとあげ足とれなくなる」「一生懸命になれるものがあるっていいことだね」
 必死に何かに打ち込んでいる姿は感動だけを与え、他のものを凌駕してしまうのだ。
 
 結論!
 なりふりかまわず何かに打ち込みましょう。
 それを笑う人は打ち込めるものがなくて、うらやましく思っているだけ。
 必死に打ち込んでいる姿を見てくれている人は必ずいる。
 他人を気にしたり、外見を気にしているうちは、まだ本気で打ち込んでないと言うこと。
 そして何より、何かに打ち込んで自分を表現することって楽しい。

 そんなことを教えてくれる映画。

※追記
 劇中、清原和博選手のベースボールカードの話があった。
 ベースボールカードに写された<歯を食いしばり変な顔でボールを打つ清原選手の顔>。
 でも、その変顔が他のどの清原選手の顔より感動を与え、勇気を与えてくれる。
 見事な小道具の使い方だ。
 何しろこのベースボールカード1枚ですべてを語ってしまうのだから。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする