「生きていれば時々いいことがある」
イラクで亡くなった戦場カメラマンの橋田信介さんの言葉を思い出した。
決していいことばかりではなかった、というより、悪いことつらいことの方が多かった政子(柴咲コウ)を始めとする八女家の人々。
愛人、内縁の妻としての結婚生活。夫の志半ばの早過ぎる死。
だが人生には、ときどき幸せの瞬間がある。
たとえば、息子が運動会で一位を獲った時。
あるいは房子(榮倉奈々)の結婚式で家族が揃った時。
この時、政子は言う。
「家族全員が集まって、わいわい言いながらみんなが幸せな顔をしている。今日、この日のためにわたしは頑張ってきた気がします。お姉ちゃんは幸せです。有難う」
これら運動会のシーンと結婚式の挨拶のシーンはこのドラマが描きたかった瞬間でもある。
このシーンを描きたいがために10時間が費やされたと言ってもいい。
人はある輝く一瞬のために生きている。
その輝きは永遠ではないし、すぐに日常に埋もれてしまうけれど、そのわずかな時間のために一生は費やされる。
ゆかり(長澤まさみ)や大浦(玉山鉄二)には、きらめきの時間は訪れていないが、やがてきっとやって来る。
生きていればきっといいことがあるのだ。
だから生きろ。
三谷幸喜さんがずっと描いてきたテーマがここにはある。
「わが家の歴史」については明日も書きます。
わが家の歴史・レビューその2はこちら
イラクで亡くなった戦場カメラマンの橋田信介さんの言葉を思い出した。
決していいことばかりではなかった、というより、悪いことつらいことの方が多かった政子(柴咲コウ)を始めとする八女家の人々。
愛人、内縁の妻としての結婚生活。夫の志半ばの早過ぎる死。
だが人生には、ときどき幸せの瞬間がある。
たとえば、息子が運動会で一位を獲った時。
あるいは房子(榮倉奈々)の結婚式で家族が揃った時。
この時、政子は言う。
「家族全員が集まって、わいわい言いながらみんなが幸せな顔をしている。今日、この日のためにわたしは頑張ってきた気がします。お姉ちゃんは幸せです。有難う」
これら運動会のシーンと結婚式の挨拶のシーンはこのドラマが描きたかった瞬間でもある。
このシーンを描きたいがために10時間が費やされたと言ってもいい。
人はある輝く一瞬のために生きている。
その輝きは永遠ではないし、すぐに日常に埋もれてしまうけれど、そのわずかな時間のために一生は費やされる。
ゆかり(長澤まさみ)や大浦(玉山鉄二)には、きらめきの時間は訪れていないが、やがてきっとやって来る。
生きていればきっといいことがあるのだ。
だから生きろ。
三谷幸喜さんがずっと描いてきたテーマがここにはある。
「わが家の歴史」については明日も書きます。
わが家の歴史・レビューその2はこちら