平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

匿名探偵~現代に生きるハードボイルド 「あいにく女性の言葉を疑うほど無粋にはできていないんでね」

2012年10月16日 | 推理・サスペンスドラマ
 ハードボイルドな生き方に憧れる。
 私立探偵という職業にも。
 しかし、現在ではハードボイルドは完全なパロディ。
 「何かっこつけてるの?」「んなやつはいねえ」と笑われるのがオチ。
 探偵という職業にもロマンなんてない。
 そんな現代で、あえて<探偵><ハードボイルド>にこだわったのがこの作品。

 では、この作品で描かれた<ハードボイルド>とはどのようなものか?
★女性のために戦う。クールに守る。
 そのために留置所に入れられることもある。
★女性のウソをウソだとわかっていないながら、ダマされたふりをする。
 ダマされたふりをするのは、女性がつくウソは自分を守るためのウソであるからだ。
 そんな女性の弱さは受け止めてあげるべきで、責めるものではない。
 だから、探偵さん(高橋克典)はこう言い放つ。
「あいにく女性の言葉を疑うほど無粋にはできていないんでね」←か、かっこいい!
 そして<ハードボイルド>の最後の要素は
★女性の幸せを祈りつつ、自分は身を引く。

 これらのことが出来れば、男は<ハードボイルド>に生きられる。
 探偵さんは実際、三崎映子(宮地真緒)との関わりでそう振る舞った。
 しかし、同時にこんな現実も描かれる。
★弁護士・冴島響子(片瀬那奈)に搾取され、100万円の報酬が経費を差し引かれ1万5千円にされてしまう現実。
★大家さん(三浦理恵子)に家賃代わりにSMプレイを強要される現実。
 かつて女性は男が守ってあげる存在だったのだが、現在は男なんかよりはるかに強い存在なのだ。
 だから<ハードボイルド>が成立しない。

 最後に探偵さんが住んでいる事務所に引っ越したい!
 だって、となりの3人娘が下着姿でいろいろなものを見せてくれるんだもん!

 現代に生きる探偵はこんなふうにして生きている。
 主題歌『六本木心中』がすごく合っている。


コメント
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