甲斐享(成宮寛貴)のキャラクターが少しずつ作られている。
たとえば、こんなやりとり。
享が推理を披露。
すると右京(水谷豊)が「おや、君も気づいてましたか」
享が返して「一応、警察官ですから」
前回も書いたように、享って最初の推理は鋭いのに、その後が続かない。
推理の詰め方は右京さんの下でしっかり学んだ方がいいですね(笑)
享は、やさしく強いキャラクターでもあるようだ。
ラスト、右京と甲斐峯秋(石坂浩二)は、ボクサー・荒木淳(趙和)を助けられなかったことに悩む享について次のように語った。
「自分の無力さを忘れない」「償えもしないことを忘れない」
享は自分を責める。
もし荒木の心の中を理解していたら、彼の自殺を食い止められていたのではないかと悔やむ。
こうして享は刑事として成長していくんですね。
荒木を救うために自分に何が足りなかったのか、このことを享は自分に問いかけているはず。
<忘れない>ということも大事。
普通の人間なら、自分を苦しめる出来事は忘れてしまおうと思う。
しかし、享は心に刻む。自分への戒め、教訓とするために。荒木の死を無駄にしないために。
これは享の強さでもある。
享はいい刑事になりそうですね。
気持ちや情熱の面では申し分ないし、右京の下で推理力・捜査力を鍛えられれば最強の刑事になるだろう。
右京が享を引っ張ってきた理由はここにある。
それから<甲斐享編>の特徴として、毎回彼の見せ場のシーンを作るようだ。
前回はオークション。
今回はボクシング。
次回は何か?
事件については、純粋な者が欲望まみれの邪悪に翻弄され、滅びてしまう話。
ボクシングを愛し、チャンピオンになるためにひたむきに努力する荒木は<純粋>なんですね。
しかし、邪悪な者たちはこれにつけ込む。
愛とかやさしさもつけ込む要素。
そして、世の常として、純粋な者は邪悪な者より無力。
金、名誉、性、脅迫、暴力、さまざまなものを駆使して、邪悪な者たちは純粋な者を取り込もうとする。
普通の弱い人間なら、そのアメとムチに拠って取り込まれ、純粋さをなくしていく。
しかし、荒木は強かった。
それに屈せず、肉体的にも強かった彼は、純粋さを奪おうとする者を殴り殺してしまった。
完全な悲劇である。
甲斐享が荒木に感情移入したのも、享に<純粋さ>があったからだろう。
今回の事件はなかなか面白かった。
事件の動機が賭博がらみであることはすぐにわかったが、密室・偽装を見破った右京の推理はさすが。
荒木やジムの会長を救えなかったのは、右京さんのミスかな。
時間経過の問題はあるが、ジム会長がビル会社社長・柳田康夫(若杉宏二)を殴り殺そうとする所で駆けつける、なんて感じでもよかった気がする。
たとえば、こんなやりとり。
享が推理を披露。
すると右京(水谷豊)が「おや、君も気づいてましたか」
享が返して「一応、警察官ですから」
前回も書いたように、享って最初の推理は鋭いのに、その後が続かない。
推理の詰め方は右京さんの下でしっかり学んだ方がいいですね(笑)
享は、やさしく強いキャラクターでもあるようだ。
ラスト、右京と甲斐峯秋(石坂浩二)は、ボクサー・荒木淳(趙和)を助けられなかったことに悩む享について次のように語った。
「自分の無力さを忘れない」「償えもしないことを忘れない」
享は自分を責める。
もし荒木の心の中を理解していたら、彼の自殺を食い止められていたのではないかと悔やむ。
こうして享は刑事として成長していくんですね。
荒木を救うために自分に何が足りなかったのか、このことを享は自分に問いかけているはず。
<忘れない>ということも大事。
普通の人間なら、自分を苦しめる出来事は忘れてしまおうと思う。
しかし、享は心に刻む。自分への戒め、教訓とするために。荒木の死を無駄にしないために。
これは享の強さでもある。
享はいい刑事になりそうですね。
気持ちや情熱の面では申し分ないし、右京の下で推理力・捜査力を鍛えられれば最強の刑事になるだろう。
右京が享を引っ張ってきた理由はここにある。
それから<甲斐享編>の特徴として、毎回彼の見せ場のシーンを作るようだ。
前回はオークション。
今回はボクシング。
次回は何か?
事件については、純粋な者が欲望まみれの邪悪に翻弄され、滅びてしまう話。
ボクシングを愛し、チャンピオンになるためにひたむきに努力する荒木は<純粋>なんですね。
しかし、邪悪な者たちはこれにつけ込む。
愛とかやさしさもつけ込む要素。
そして、世の常として、純粋な者は邪悪な者より無力。
金、名誉、性、脅迫、暴力、さまざまなものを駆使して、邪悪な者たちは純粋な者を取り込もうとする。
普通の弱い人間なら、そのアメとムチに拠って取り込まれ、純粋さをなくしていく。
しかし、荒木は強かった。
それに屈せず、肉体的にも強かった彼は、純粋さを奪おうとする者を殴り殺してしまった。
完全な悲劇である。
甲斐享が荒木に感情移入したのも、享に<純粋さ>があったからだろう。
今回の事件はなかなか面白かった。
事件の動機が賭博がらみであることはすぐにわかったが、密室・偽装を見破った右京の推理はさすが。
荒木やジムの会長を救えなかったのは、右京さんのミスかな。
時間経過の問題はあるが、ジム会長がビル会社社長・柳田康夫(若杉宏二)を殴り殺そうとする所で駆けつける、なんて感じでもよかった気がする。