実朝(柿澤勇人)暗殺の背景は次のようなものだった。
・公暁(寛一郎)の憎悪。実朝、義時を排除する!
・公暁を使って鎌倉でのし上がろうとする三浦義村(山本耕史)
・しかし暗殺の企ては事前に発覚。
三浦はいったん様子見。状況次第で公暁に荷担することに。
・義時(小栗旬)は企てを事前に察知したが、黙認。
逆にこれを利用して実朝、源仲章(生田斗真)を一掃しようとする。
義時が実朝を見限ったのは、実朝が武家の都を京に遷そうとしたからだ。
義時は時房(瀬戸康史)に言う。
「これからは修羅の道だ。つき合ってくれるな」
見事な歴史ミステリーですね。
三谷幸喜さんは『古畑任三郎』などのミステリーを書いているが、それが大河ドラマでも。
………………………………………
そんなミステリー仕立てのドラマの中に、さまざまな人間ドラマがあった。
政子(小池栄子)の喜びと絶望。
冒頭、政子は右大臣になった我が子を喜ぶが、
頼家(金子大地)の死の真相が実朝の耳に入り、拒絶される。
「私には母上がわからない! あなたという人が!」
母親として、こんなにつらいことはないだろう。
そんな政子に義時は言う。
「私たちは自分のしてきたことを背負って生きていくしかないのです」
「私たちは正しかった。いつだって」
この言葉、政子だけでなく、自分に対しても言ってる言葉なんだろうな。
母親の物語はもうひとつ。
公暁の母・つつじ(北香那)は企てを止めるように公暁に言う。
「おのれの道(八幡宮の別当)の道を行くのです」
「母は少しも惨めでなかった。あなたがいたから生きて来られた」
実朝と公暁。
実朝は公暁に謝罪し、北条を排除して、鎌倉を源氏に取り戻そうと語る。
しかし、実朝は純粋すぎて、公暁の闇は深すぎた。
公暁は言う。
「だまされるか……!」
三浦義村はしたたか。
義時と敵対勢力を天秤に掛け、状況が少しでも悪い方向に傾くと、すぐに方針転換する。
ふり返れば、義村はずっとこうして生き抜いて来た。
トウ(山本千尋)はしくじった。
三浦義村暗殺にも失敗したし、考えてみるとトウは結構しくじっている。
ネットでは鋭い指摘。
「トウは元は普通の少女だったし、根っからの暗殺者じゃなかったんだよ」
「善児(梶原善)を殺害した時点で、彼女は燃え尽きたんだろうな」
それにしても源仲章は性格悪い!
鶴岡八幡宮で義時に、生きてるアピール!笑
さまざまな登場人物の思いが交錯し、ぶつかりあって描かれる鶴岡八幡宮の悲劇。
三谷幸喜、円熟の筆である。
義時もなあ。
「立ちはだかる者は皆、同じ道をたどる。これが鎌倉の流儀。源仲章を殺せ」
いまだかつて、こんなことを言う大河ドラマの主人公がいただろうか?
今後の大河ドラマの製作者は頭を抱えていることだろう。
善良で正論だけを語る主人公はたちまち義時と比べられてしまう。
・公暁(寛一郎)の憎悪。実朝、義時を排除する!
・公暁を使って鎌倉でのし上がろうとする三浦義村(山本耕史)
・しかし暗殺の企ては事前に発覚。
三浦はいったん様子見。状況次第で公暁に荷担することに。
・義時(小栗旬)は企てを事前に察知したが、黙認。
逆にこれを利用して実朝、源仲章(生田斗真)を一掃しようとする。
義時が実朝を見限ったのは、実朝が武家の都を京に遷そうとしたからだ。
義時は時房(瀬戸康史)に言う。
「これからは修羅の道だ。つき合ってくれるな」
見事な歴史ミステリーですね。
三谷幸喜さんは『古畑任三郎』などのミステリーを書いているが、それが大河ドラマでも。
………………………………………
そんなミステリー仕立てのドラマの中に、さまざまな人間ドラマがあった。
政子(小池栄子)の喜びと絶望。
冒頭、政子は右大臣になった我が子を喜ぶが、
頼家(金子大地)の死の真相が実朝の耳に入り、拒絶される。
「私には母上がわからない! あなたという人が!」
母親として、こんなにつらいことはないだろう。
そんな政子に義時は言う。
「私たちは自分のしてきたことを背負って生きていくしかないのです」
「私たちは正しかった。いつだって」
この言葉、政子だけでなく、自分に対しても言ってる言葉なんだろうな。
母親の物語はもうひとつ。
公暁の母・つつじ(北香那)は企てを止めるように公暁に言う。
「おのれの道(八幡宮の別当)の道を行くのです」
「母は少しも惨めでなかった。あなたがいたから生きて来られた」
実朝と公暁。
実朝は公暁に謝罪し、北条を排除して、鎌倉を源氏に取り戻そうと語る。
しかし、実朝は純粋すぎて、公暁の闇は深すぎた。
公暁は言う。
「だまされるか……!」
三浦義村はしたたか。
義時と敵対勢力を天秤に掛け、状況が少しでも悪い方向に傾くと、すぐに方針転換する。
ふり返れば、義村はずっとこうして生き抜いて来た。
トウ(山本千尋)はしくじった。
三浦義村暗殺にも失敗したし、考えてみるとトウは結構しくじっている。
ネットでは鋭い指摘。
「トウは元は普通の少女だったし、根っからの暗殺者じゃなかったんだよ」
「善児(梶原善)を殺害した時点で、彼女は燃え尽きたんだろうな」
それにしても源仲章は性格悪い!
鶴岡八幡宮で義時に、生きてるアピール!笑
さまざまな登場人物の思いが交錯し、ぶつかりあって描かれる鶴岡八幡宮の悲劇。
三谷幸喜、円熟の筆である。
義時もなあ。
「立ちはだかる者は皆、同じ道をたどる。これが鎌倉の流儀。源仲章を殺せ」
いまだかつて、こんなことを言う大河ドラマの主人公がいただろうか?
今後の大河ドラマの製作者は頭を抱えていることだろう。
善良で正論だけを語る主人公はたちまち義時と比べられてしまう。
義時は追い込まれています。
周囲に味方はおらず、腹心と言えば時房とトウくらい。そのトウでさえ
>トウはしくじった。考えてみるとトウは結構しくじっている。
そうなんですよね。折角華麗なアクションを演じることができる元世界女王を起用しているのに、と思ってしまいます。
今後、山本千尋さんには相応しい「見せ場」を作ってあげて欲しいと思います。
ところで、
>源仲章は性格悪い!鶴岡八幡宮で義時に、生きてるアピール!
この場面、仲章は義時から「太刀持ち」の役を脅し取っているように見えました。
だとすると、トウの刃が及ばないほどに油断無く、したたかで、「性格悪い」仲章が、自ら進んで死地に入ってゆくことになります。
義時は「ラッキーマン」だった、ということでしょうか。
実朝、公暁、源仲章……周囲は敵ばかりの絶体絶命のピンチ。
その実朝と公暁が手を組んだなら、その時点で北条の命脈は尽きていた筈なのに「だまされるか……!」
敵同士が互いを潰し合ってくれたために義時は生き延びることができた?
久しぶりに見る大河ドラマですが、先が気になります。
ドラマ好きにとって『先が気になる』ってことは重要です。
昨夜は、実朝が公暁に相見えて謝罪するシーンだけが
要らないと思いました。
建物の位置関係が分りませんが、そんな時間も無かったでしょうに。
三谷さんは、歴史と同じくコメディがお好きなので
時々、ここは笑うとこ?と思うシーンを挟まれますが
クソ真面目で融通の利かない私は笑えません。
でも、これがこの人の持ち味なのだからと目を瞑っています。
実朝の正室を演じる女優さん、可愛いですね。
王室の姫君役が良く似合っています。
それにひきかえ、のえの品の無いこと・・・あれは演技でしょうか。
いつもありがとうございます。
やはり仲章は太刀持ちの役を奪ったんですね。
結果、義時と間違えられて殺されてしまう……。
何とも皮肉な死です。
>義時は「ラッキーマン」だった、ということでしょうか。
歴史には偶然要素が入るんですよね。
和田義盛が屋敷に戻らず、実朝とすごろくをしたために、義盛が殺されたと勘違いした和田一族が挙兵してしまった、というエピソードもありました。
公暁とのやりとりも、実朝が「上皇様の顔をつぶしてしまうので次の鎌倉殿は親王様」「刀で北条を潰すことはしない」と言ったことで、公暁は「だまされるか……!」と思ってしまった。
実朝の誠意や真面目さが裏目に出てしまいましたね。
トウは次回が楽しみですよね。
登場人物全員に見せ場をつくる三谷幸喜さんですから、何をしてくるのか?
いつもありがとうございます。
公暁と実朝のシーン、僕もオンエアを見た時は要らないと思いました。
尺の都合があったのでしょうが、政子のシーンから、このシーンにいきなり飛んだので違和感もありましたし。
でも、よくよく考えてみると、TEPOさんの所で書きましたが、このシーン、実朝の誠実と公暁の不信というドラマになっているんですね。
ギャグシーンの挿入についても、僕も同意見でしたが、最近慣れました。
これがなくなったら三谷幸喜作品ではなくなってしまう気がしますし。
つつじ役の北香那さん、いいですよね。
役柄としても、女性を愛せない実朝を受け入れ、やさしく包む美味しい役。
のえは魅力となるプラスアルファが欲しいですよね。
この作品、男性陣に比べて、女性陣は総じてイマイチ魅力がない気もします。
実衣なんかもいつもワンパターン。
史実の制約があるので仕方ないのかもしれませんが、三谷幸喜さん、もしかして女性を描くのは苦手?
私が可愛いと書いたのは、千世(加藤小夏)です。
つつじは実年齢はともかく
公暁の母親役ですし、可愛く演じてはいませんよね。
子の無事を願う母親の必死さは感じましたが・・・。
そうそう、実衣は実に鬱陶しいですね。
政子は、自分が鎌倉の行く末(北条)を頼んでおきながら
全ての咎を義時に擦りつけようとしていますよね。
狡いです。
>三谷幸喜さん、もしかして女性を描くのは苦手?
そんな中で、牧の方(宮沢りえ)は、上手く描けていたと思います。
丹後の局(鈴木京香)も良かったです。
演じる人にも因るのかもしれませんね。
いずれにしても、品性下劣なのえは、いただけません。
義時と源仲章が入れ替わるのは、周知の事実で
そこから「実朝暗殺の主犯は義時説」が根強かったのですが
源仲章から強引に横取りされたことで命拾いする
このたびの三谷解釈も面白いと思いました。
>千世(加藤小夏)です。
そうでした! つつじは頼家の妻でしたね。
勘違いしていました。
のえは何かが足りないんですよね。
今回、仲章に何もしゃべっていないと義時にウソをついたのもマイナスポイントですよね。
義時の件は、永井路子さんの『炎環』では、気分がすぐれぬ、と言って、仲章の任せて館に戻るんですよね。