12月31日福塩線で福山から三次へ出て、三次から超一級ローカル線の三江線に乗車する。三次はすっかり雪が積もっており、ホームでも屋根のないところは5センチ程度の積雪となっていた。三江線への乗り継ぎもあまり余裕はなく、急いで0番線へと向かう。石見川本行き単行のキハ120に乗車して、いざ江津へと向かう。すっかり見慣れたキハ120だが、ここも塗装が違い、白いフロントマスクに青帯をしめた山陰色となっている。三江線には学生時代に江津から三次まで一度乗り通している。ほとんど眠っていたと思うが、江川に沿って走り、川の氾濫に備えてか、線路に門が設けられていたのを覚えている。途中の浜原~口羽間は鉄道建設公団が建設した新しい線路で、他の区間とは線路規格が違ったのも覚えている。
三次から口羽までは30km/h前後の速度で走り続け、ほぼ全区間にわたって徐行運転をしているような感じでした。口羽からは今までの走りが嘘のようにかっ飛ばし、それまで江川に沿って走っていたのが、トンネルで一直線に抜けるバイパス風の線路を走る。この線路が全線に渡っていれば三江線の事情ももう少し変わっていたのかもしれないが、今更高規格化の改造を行えるはずもない。浜原からは元の軽便鉄道並みの脆弱な線路基盤に戻る。雪や暴風などの荒天が予想されたが、三江線内は雪は降るものの定時運転が確保されて無事石見川本に到着した。ここでいったんブレイクタイムとなる。予想通り石見川本から江津へ向かう列車は、列車番号が変わるだけで同じ車両が行くようだ。しかし、運転士さんが休憩に入るのと同じく、車両の方も休憩に入ってしまい、私をはじめ18きっぱーは待合室にてしばし待機となった。待合室といっても暖房が入っているわけでもないが、三江線沿線最大の町だけあって周辺に店などもある。とりあえず近くの店で食料を調達して、1時間余り待合室で休憩する。途中浜原方面へ行く列車が、山陰本線の雪害の影響で運休し、代替タクシーが出るという放送があった。一瞬江津行きも運休かと思ったが、列車は当駅で止まっているので、運休するはずもないと安心して、昼食にありついた。
小休止(結構大きな小休止だったが)の後、再び同じキハ120に乗って江津を目指す。出発前に運転士さんが江津から先の山陰線は雪の影響とポイント故障などでダイヤが大幅に乱れているという話を聞いた。親切な運転士で、無線を飛ばして江津周辺の連絡列車の確認を行ってくれたが、動いているのは動いているが、接続時間などは江津へ行ってみないと分からないということだった。三江線は何ともないので江津には定時着で行けますよという力強い言葉をもらいとりあえず安心する。しかし、出発してしばらく例の30km/h前後の低速運転が続いたあと、線路に竹が垂れ下がっている区間があ った。細い竹が1本垂れていただけなので、運転士さんが取り除いて事なきを得たが、ここで立ち往生してしまうと山陰本線でダイヤが乱れているよりもきつい結果になる。無事なんとか三江線を乗り切って江津へ到着した時にはほっとした。あとは宿を取っている出雲市へ向かうだけなので、列車が動いていればなんとかなる。山陰本線は先の運転士さんの言葉通り大幅にダイヤが乱れているようで、上下とも定刻通りには列車は来なかった。出雲市方面は30分ほど待っただけで列車が来た。普通出雲市行きで、この列車は連絡列車ではなく、その1本前の列車だった。またキハ120単行で、車内は立ち客が出る程度の乗りで、途中行き違い待ちや特急の追い抜きがあり、予定よりも時間がかかったものの、何とか出雲市へとたどり着いた。あとは宿に入って紅白を見て明日の乗り放題に備えるだけとなった。