ロックフェラー、ロスチャイルドは、単なる下僕
書籍紹介 : セルバン・シュレーベル「アメリカの挑戦」タイム・ライフ・インターナショナル
かつてロシアは、共産主義のソ連という国であった。世界の半分近くを支配下に置く強大な独裁国家であった。ソ連は1991年に崩壊した。
1970年代に、世界を股にかける石油多国籍企業ロイヤル・ダッチ・シェルのシェル研究所のハーマン・カーン博士は、「近い将来、ソ連には若い指導者が生まれ、民主化と西側への市場開放政策を採用し、やがてソ連は崩壊する」と予測した。ソ連の民主化と市場開放政策を採用するゴルバチョフ大統領が登場するのは80年代半ばであり、10年以上も前に、シェル石油は、多国籍企業にとって敵であった共産主義ソ連の政治の動きを「的確に」予測、内通していた。
正確には、予測していたのではなく、シェル石油がソ連の政策を部分的に「作って」いた。ロイヤル・ダッチ・シェルとは、オランダ王室経営のシェル石油と言う意味である。ソ連を崩壊させ、中部ヨーロッパにかつてのハプスブルク帝国を復活させ、やがてヨーロッパ帝国へと発展させようと言うヨーロッパの王族の意向を、ロイヤル・ダッチ・シェル研究所は代弁していた。
ゴルバチョフがソ連最後の大統領・書記長として権力を握る際、共産党内部で激しく権力闘争を行った相手が、ロシアの王室ロマノフ一族のグリゴリー・ロマノフであった。ソ連共産党がロマノフ王族、貴族のカイライ化し、「かろうじて共産党のメンツを保った最後の共産主義大統領ゴルバチョフ」の姿が浮かび上がって来る。
ロマノフとロイヤル・ダッチの王族ネットワークは、もはやゴルバチョフの手に負える状態では無かった。
ヨーロッパ中世が終わると、中世を支配した王族、貴族は、その資産で企業経営に乗り出し、現在、その企業は世界を支配する多国籍企業に成長している。多国籍企業のネットワークとは、王族、貴族のネットワークである。ロックフェラー、ロスチャイルドと言った財閥は、王族、貴族の末端の「下僕」に過ぎない。ロスチャイルドが世界を支配する等とデマ宣伝する者達は、月給20万円で雇われた王族の車の運転手が、王族のトップだと主張している事になる。ロスチャイルド等、王族のドライバー、豪邸の掃除人夫に過ぎない。
ヨーロッパとロシアを合体させ、ユーラシア帝国を形成する、その目的で、ヨーロッパ貴族・ロイヤル・ダッチとロシア貴族・ロマノフは動いていた。
カーン博士は、本書において、既に1960年代に、将来ヨーロッパは統一される、と予言している。ヨーロッパの王族は、EUの誕生を50年前から計画していた。
カーンは、ここで、EU統合を推進しているのがアメリカの多国籍企業であり、EU統合はアメリカ企業の利益である、と具体的にデータを提出し、分析している。
EUが、アメリカに代わる第2の勢力である、という考えが間違いである事が、ここで歴史的に証明される。EUはアメリカが「製造」した。
カーンは、EU統合の経済的実態はアメリカが担い、統合のための政治活動はヨーロッパの政治家に担当させる必要がある、と分析する。ヨーロッパ人は「メンツ」を大事にする。全てアメリカが主導したのでは、ヨーロッパのプライドが許さない。
そして、詳細なデータを基にヨーロッパ企業は、アメリカ企業と提携し、時間をかけ合併の道を採用する事が生き残りの道である、と分析する。
ここでは、表向きはヨーロッパの覇権を主張しつつ、時間をかけ、ヨーロッパ帝国はアメリカ帝国と合併し、世界帝国を形成すべき、と考えられている。
ソ連崩壊、EU統合、ロシアとEUの連携=ユーラシア帝国の形成は、世界帝国形成への序章である。
その世界帝国の中枢は、どこになるのか。
カーンが、ヨーロッパ多国籍企業とアメリカ多国籍企業の統合を「説得」し、世界帝国を形成すべきと主張する、その基礎データ資料は、イスラエルのランベール銀行が提出している。50年前の話である。
EU統合の際、EU本部はベルギーのランベール銀行の重役室に置かれた。50年前からの計画をイスラエルは「成就」した。
ロックフェラー、米国ブッシュ大統領が熱烈な信者であるキリスト教原理主義は、イスラエルを中心に世界帝国を作る、と強硬に主張している。
米国の主張とEU統合の活動は、「一致」している。
イスラエルのランベール銀行は、元々、ベルギーの貴族ランベール一族が創立した。ベルギーは元々オランダの一部であった。ベルギー貴族は、ロイヤル・ダッチ・シェルのオランダ貴族の姻籍である。
拙稿「ガソリン高騰の謎(2)」で記したように、米国の産業界、石油業界はスコットランド金融界を生命線としている。スコットランド金融界の意向を受け、スコットランド王ジェームズ6世が鋳造した30シリング硬貨は、通称「ドル」と呼ばれ、それがアメリカの通貨ドル、世界通貨ドルとなった。
アメリカの金融システム、世界の通貨システム=ドルは、スコットランドの王族が「作っていた」。
スコットランド金融界と共に、ウォール街を含むニューヨークの街を建設したオランダ金融界(ランベールのベルギー)。そのためニューヨークは元々、ニューアムステルダムと呼ばれていた。
スコットランド貴族の作ったドル通貨が「役に立たなくなった」ため、現在、スコットランド金融界の盟友、オランダ・ベルギー金融界の作ったユーロが覇権を握りつつある。
ブッシュ大統領が退任した後には、ヒラリー・クリントンが大統領になるかも知れない。大統領=覇権が交代しても、アメリカ合衆国が無くなる訳では、もちろん無い。
アメリカからイスラエルに向かう舗装道路ドルが老朽化のため使い物にならなくなり、EUからイスラエルへ向かう高速道路ユーロが新たに建設されても、「全ての道はローマに通じ」ている。
※・・ヨーロッパの農産物市場において、世界の食糧を支配する穀物商社が、イスラエル企業と「カルテル」を組み、EUを舞台に米国とイスラエルが「合併」している様子は、農産物マーケティングボード・システムの変容として、拙稿「通貨ユーロの秘密」に記載されている。
書籍紹介 : セルバン・シュレーベル「アメリカの挑戦」タイム・ライフ・インターナショナル
かつてロシアは、共産主義のソ連という国であった。世界の半分近くを支配下に置く強大な独裁国家であった。ソ連は1991年に崩壊した。
1970年代に、世界を股にかける石油多国籍企業ロイヤル・ダッチ・シェルのシェル研究所のハーマン・カーン博士は、「近い将来、ソ連には若い指導者が生まれ、民主化と西側への市場開放政策を採用し、やがてソ連は崩壊する」と予測した。ソ連の民主化と市場開放政策を採用するゴルバチョフ大統領が登場するのは80年代半ばであり、10年以上も前に、シェル石油は、多国籍企業にとって敵であった共産主義ソ連の政治の動きを「的確に」予測、内通していた。
正確には、予測していたのではなく、シェル石油がソ連の政策を部分的に「作って」いた。ロイヤル・ダッチ・シェルとは、オランダ王室経営のシェル石油と言う意味である。ソ連を崩壊させ、中部ヨーロッパにかつてのハプスブルク帝国を復活させ、やがてヨーロッパ帝国へと発展させようと言うヨーロッパの王族の意向を、ロイヤル・ダッチ・シェル研究所は代弁していた。
ゴルバチョフがソ連最後の大統領・書記長として権力を握る際、共産党内部で激しく権力闘争を行った相手が、ロシアの王室ロマノフ一族のグリゴリー・ロマノフであった。ソ連共産党がロマノフ王族、貴族のカイライ化し、「かろうじて共産党のメンツを保った最後の共産主義大統領ゴルバチョフ」の姿が浮かび上がって来る。
ロマノフとロイヤル・ダッチの王族ネットワークは、もはやゴルバチョフの手に負える状態では無かった。
ヨーロッパ中世が終わると、中世を支配した王族、貴族は、その資産で企業経営に乗り出し、現在、その企業は世界を支配する多国籍企業に成長している。多国籍企業のネットワークとは、王族、貴族のネットワークである。ロックフェラー、ロスチャイルドと言った財閥は、王族、貴族の末端の「下僕」に過ぎない。ロスチャイルドが世界を支配する等とデマ宣伝する者達は、月給20万円で雇われた王族の車の運転手が、王族のトップだと主張している事になる。ロスチャイルド等、王族のドライバー、豪邸の掃除人夫に過ぎない。
ヨーロッパとロシアを合体させ、ユーラシア帝国を形成する、その目的で、ヨーロッパ貴族・ロイヤル・ダッチとロシア貴族・ロマノフは動いていた。
カーン博士は、本書において、既に1960年代に、将来ヨーロッパは統一される、と予言している。ヨーロッパの王族は、EUの誕生を50年前から計画していた。
カーンは、ここで、EU統合を推進しているのがアメリカの多国籍企業であり、EU統合はアメリカ企業の利益である、と具体的にデータを提出し、分析している。
EUが、アメリカに代わる第2の勢力である、という考えが間違いである事が、ここで歴史的に証明される。EUはアメリカが「製造」した。
カーンは、EU統合の経済的実態はアメリカが担い、統合のための政治活動はヨーロッパの政治家に担当させる必要がある、と分析する。ヨーロッパ人は「メンツ」を大事にする。全てアメリカが主導したのでは、ヨーロッパのプライドが許さない。
そして、詳細なデータを基にヨーロッパ企業は、アメリカ企業と提携し、時間をかけ合併の道を採用する事が生き残りの道である、と分析する。
ここでは、表向きはヨーロッパの覇権を主張しつつ、時間をかけ、ヨーロッパ帝国はアメリカ帝国と合併し、世界帝国を形成すべき、と考えられている。
ソ連崩壊、EU統合、ロシアとEUの連携=ユーラシア帝国の形成は、世界帝国形成への序章である。
その世界帝国の中枢は、どこになるのか。
カーンが、ヨーロッパ多国籍企業とアメリカ多国籍企業の統合を「説得」し、世界帝国を形成すべきと主張する、その基礎データ資料は、イスラエルのランベール銀行が提出している。50年前の話である。
EU統合の際、EU本部はベルギーのランベール銀行の重役室に置かれた。50年前からの計画をイスラエルは「成就」した。
ロックフェラー、米国ブッシュ大統領が熱烈な信者であるキリスト教原理主義は、イスラエルを中心に世界帝国を作る、と強硬に主張している。
米国の主張とEU統合の活動は、「一致」している。
イスラエルのランベール銀行は、元々、ベルギーの貴族ランベール一族が創立した。ベルギーは元々オランダの一部であった。ベルギー貴族は、ロイヤル・ダッチ・シェルのオランダ貴族の姻籍である。
拙稿「ガソリン高騰の謎(2)」で記したように、米国の産業界、石油業界はスコットランド金融界を生命線としている。スコットランド金融界の意向を受け、スコットランド王ジェームズ6世が鋳造した30シリング硬貨は、通称「ドル」と呼ばれ、それがアメリカの通貨ドル、世界通貨ドルとなった。
アメリカの金融システム、世界の通貨システム=ドルは、スコットランドの王族が「作っていた」。
スコットランド金融界と共に、ウォール街を含むニューヨークの街を建設したオランダ金融界(ランベールのベルギー)。そのためニューヨークは元々、ニューアムステルダムと呼ばれていた。
スコットランド貴族の作ったドル通貨が「役に立たなくなった」ため、現在、スコットランド金融界の盟友、オランダ・ベルギー金融界の作ったユーロが覇権を握りつつある。
ブッシュ大統領が退任した後には、ヒラリー・クリントンが大統領になるかも知れない。大統領=覇権が交代しても、アメリカ合衆国が無くなる訳では、もちろん無い。
アメリカからイスラエルに向かう舗装道路ドルが老朽化のため使い物にならなくなり、EUからイスラエルへ向かう高速道路ユーロが新たに建設されても、「全ての道はローマに通じ」ている。
※・・ヨーロッパの農産物市場において、世界の食糧を支配する穀物商社が、イスラエル企業と「カルテル」を組み、EUを舞台に米国とイスラエルが「合併」している様子は、農産物マーケティングボード・システムの変容として、拙稿「通貨ユーロの秘密」に記載されている。