格差階級社会をなくそう

平和な人権が尊重される社会を目指し、マスゴミに替わって不正、腐敗した社会を追求したい。

山本太郎議員「砂川判決もアメリカのリクエスト」

2015-08-20 15:52:42 | 阿修羅


■8月19日参院特別委、山本太郎議員の午後の質疑全文

【安保法制国会ハイライト】砂川判決は米国に魂を売った「腐った判決だった」! 山本太郎議員が米国の“ニーズ”で国防費を肩代わり(リバランス)する政府を追及「忠犬ハチ公もびっくり」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/258820
2015.08.19 IWJ Independent Web Journal

「砂川判決は、司法の独立などほとんどが夢の話で、自己保身に必死な者たちによる“腐った判決”だった」――。

 山本太郎議員が2015年8月19日(水)、参院特別委員会で午前の質疑に続き、午後の質疑でも重ねて「米国の植民地」からの脱却を訴えた。


 日本政府は認めないが、「米軍の駐留は違憲である」とした東京地裁の「伊達判決」を覆すため、アメリカ側が日本の外務大臣や最高裁長官に圧力をかけていたことがアメリカ国立公文書館の文書で明らかになっている。結果、最高裁はアメリカ側の要望に応えるかたちで「米軍の駐留は合憲である」と判決をくだした。

 山本議員はこの砂川判決を、アメリカの政治工作による「腐った判決」だったと痛烈に批判。「要求通りにつくられたまったく信用できない代物」だとし、集団的自衛権行使の根拠足り得ないと主張した。

 「この国に生きる人々のニーズには耳を傾けずに、けどアメリカ様や、アメリカ軍の言うこと、そして多国籍企業の言うことは、色んな手を使ってでも推し進めるんだな」

 山本議員は「じゃあ今回のこの法案、アメリカ側のニーズってなんなの? “リバランス”でしょ。アメリカの(削減された国防費の)肩代わりだよ」と指摘し、アメリカの情報誌や新聞が「最新のアメリカの防衛予算は日本が安保法案を可決する前提で組まれている」と報じている事実を紹介した。

(※)【岩上安身のニュースのトリセツ】安保法制による日本の戦争参加国家化は「ペンタゴンが長年望んできた、米軍需産業にとって非常に良いニュースだ」 米外交専門誌が米国の戦略を惜し気もなくさらけだす
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/255918

 米国によって導かれた判決を根拠に、米国の要請に従って憲法解釈を変更し、集団的自衛権を行使するための法律を作る。その動機は、米国の削減された分の国防費を肩代わりため――。

 「完全に利用されているじゃないですか。ATMいつやめるんですか?」「いつ植民地やめるんですか? 今でしょ!」

 山本議員が迫った。

 以下、山本議員の質疑の全文文字起こしを掲載する。(原佑介)

■8月19日参院特別委、山本太郎議員の午後の質疑全文

山本議員「『生活の党と山本太郎となかまたち』共同代表の山本太郎です。永田町では誰もが知っているけども、わざわざ言わないことを午前に引き続き質問したいと思います。

 今回はもうひとつ、アメリカのリクエストを皆様にご紹介したいと思います。パネルお願いします。

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 このパネル、政府与党が今回の集団的自衛権容認の根拠にした砂川事件の最高裁判決そのものが、アメリカのリクエスト、指示によるものだったということを表す資料でございます。

 これはですね、早稲田大学の憲法学の教授、水島朝穂さんのホームページから水島朝穂さんの許可を得、引用した資料でございます。この砂川判決、皆様の前では言うまでもないかもしれませんけど、1959年、昭和34年3月30日に東京地方裁判所で、米軍駐留の違憲判決が出て、ちょうど日米で交渉中だった新安保条約に政治的に悪影響を与えないように、東京高裁をすっ飛ばして、最高裁に直接上告した、これ、跳躍上告というそうですね。

 この跳躍上告、かなり珍しいことで、その中でもなお珍しい、戦後、砂川事件を含めて3件しかない、検察官による跳躍上告を行った事件だったそうです。それもアメリカのリクエストだった、と。

 1959年、昭和34年3月30日、東京地裁で駐留米軍は憲法違反の判決が出た翌日、朝8時にアメリカのマッカーサー駐日大使、この方は皆さんご存知でしょうけれども、GHQ、ダグラス・マッカーサー元帥の甥っ子さんだそうです。このマッカーサー駐日大使その人が、当時の藤山愛一郎外務大臣に面会をして、日本政府が迅速な行動をとり、東京地裁判決をただすことの重要性を強調し、日本政府が直接、最高裁に上告することが非常に重要だと言ったそうです。

 それに対しまして藤山外務大臣は、直後の、今朝9時に開催される閣議で、この行動を承認するように進めたいと語ったそうです。そして3日後、4月3日、検察官が跳躍上告した、と。

 そしてそれから3週間後、4月24日、当時の田中耕太郎最高裁判所長官が、マッカーサー大使に、『日本の手続きでは審理が始まったあと、判決に到達するまでに、少なくとも数ヶ月かかる』と、わざわざ語ったというんです。これだけでも『日本の最高裁って、いったい何なんだよ』って話ですよね。わざわざそんなこと報告しに行くのか、って、おかしな話だよな、って思いますよね。

 でも、本格的にびっくりするのは次のお話なんです。

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▲砂川事件「伊達判決」と田中耕太郎最高裁長官関連資料
――米国務省最新開示公文書(2013.1.16開示)の翻訳と解説――
( http://www.masrescue9.jp/fukawareiko.pdf )より

 こちらのパネルも皆さんご存知だと思います。はい、そのとおりです。今『外電ね』というお話ありました。

 それから3ヶ月後、7月31日、ただいまお見せしたこのパネルは水島朝穂先生のホームページから引用させていただいたものなんですけども、2013年の1月に、元山梨学院大学教授の布川玲子さんがアメリカ国立公文書館に情報公開請求して出てきたものです。

 在日米国大使館から国務長官宛の公電、ウィリアム・レンハート首席公使に田中長官が述べた話の報告、その、電報のコピー、先ほど皆さんにお見せしたのはその内容でございます。

 えーっと、ちょっとご確認したいんですけど、この文書の存在っていうのはご存知でしたか? 外務大臣からお聞きしていいですか? これいきなりなんですけど、申し訳ないです」

岸田外相「米国においてさまざまな公文書、公開されております。公開された文書については、米国も、一般にコメントを行わない、このようにしていると承知しております。日本国政府として、この公開された文書についていちいちコメントすることは適当でないと考えます」

山本議員「あの、知ってたってことでよろしいんですかね? この文書の存在は」

岸田外相「ご指摘のこの文書も含めてですね、この砂川事件に関しまして、この審議過程で、この日米間で交渉したのではないか、こういった指摘があります。これにつきましては、日米間で交渉したという事実はないと考えます。砂川事件の際の最高裁判所への跳躍上告が、この米国の要望によるものである、というご指摘はあたらない、と考えております。

 そしてこのご指摘の中でですね、3月31日のこの文書については、衆議院の委員会におきましても、指摘がありました。この文書についても、外務省として改めて確認作業を行いましたが、日本側にこれに該当するような文書は存在しない、ということを報告させていただいております」

山本議員「ねぇ。日米間でのやりとりはなかった、って。別にそれはアメリカが跳躍上告させたわけじゃないんだ、っていうような話だったと思うんですけど、でも、日本側にはその文書も残ってない、それは破棄しただけの話じゃないの? って話ですよね。だってアメリカの公文書館から出てきてるんですもん。

 当時のアメリカ大使から国務長官宛の公電で、首席公使が、田中長官と話し合ったことをここに書いてきているわけですよね。その内容、どんな内容なのってことなんですけれども、このような内容でした。

 『田中耕太郎最高裁長官は、アメリカ大使館の首席公使、レンハートさんという人に砂川事件の判決が、おそらく12月に出るであろう、と今は考えている。争点を事実問題ではなく、法的問題に限定する決心を固めている。口頭弁論は、9月初旬に始まる週の1週につき2回、いずれも午前と午後に開廷すれば、およそ3週間で終えることができると信じている。最高裁の合議が、判決の実質的な全員一致を生み出し、世論をかき乱しかねない少数意見を避ける仕方で進められるよう願っている』

 と、語ったというんですね。

 『これだけ聞いてもちょっとよくわからないな』っておそらくネットの中継ご覧になっている方はいらっしゃると思うんですけど、ざっくり言うと、普通の外交ルートでは知り得ない、最高裁の内部情報、しかもかなり精度の高い情報を最高裁長官自らがペラペラと、アメリカ側に横流しした。自分の立場を最大限に活かして、手心を加えまくって、手回しをして、日米安保を成立させるために都合のいい判決を出すのを急いだ、っていう話なんですよね。

 アメリカの政治工作のとおり、日本の最高裁はシナリオ通りの判決を出したという忠犬ハチ公もびっくりのお話。これ、アメリカの公文書館から出てきているものですよ? そこに書かれているんですよ。それをとぼけるってすごくないですか? 知らないって。そんな事実はないっていうような雰囲気で先ほどお答えをいただいたと思うんですけれども。

 そしてですね、その田中長官のお言葉通りですね、1959年、昭和34年12月16日、最高裁大法廷で裁判官15名全員一致で、田中長官本人の口から『米軍の駐留は合憲』という砂川判決が言い渡された、と。これで『米軍の駐留は違憲』とされた東京地裁判決、いわゆる伊達判決は破棄されました、というお話です。

 ほんとここまで聞いて、なんか少し前にね、ノーベル物理学賞ですか、受賞された中村修二教授が『日本の司法は腐っている』とおっしゃってたんですけれども、よく聞きましたよね、そういう言葉を。最高裁長官が自ら動いて超スピードでアメリカに言われた通りの判決出すなんて、日本の司法はずいぶん前から腐りつづけていたんだな、という話だと思うんです。

 砂川判決は、司法の独立などほとんどが夢の話で、自己保身に必死な者たちによる腐った判決だったと私は言えると思います。岸田外務大臣、この砂川判決、先ほどもお答えいただいたんですよね、先回りをして。もう1度お聞きしたいな。あの、該当する部分だけ、お聞きしたいと思うんですけれども、この砂川判決、跳躍上告がアメリカのリクエストだったということをご存知でしたか? という話だったんですけれども」

岸田外相「まず、この砂川判決につきまして、この米国の関与につきまして、裏付ける文書は確認できていない、と考えます。そしてあわせて、最高裁と在京米国大使館とのやり取りについてご指摘がありました。

 最高裁とこの在京米国大使館とのやり取りですので、私の立場で申し上げるのは適切かどうかわかりませんが、私の知る限り平成25年ですが、5月9日の参議院法務委員会において、最高裁内部において、ご指摘のやり取りを裏付けるような資料はない。こうした答弁があったと承知をしております」

山本議員「この国の真実は、もう海外からの情報公開に頼るしかないっていうような状況になってしまっているってことですよね。本当に。特定秘密も入ってしまえば余計にそうなっていく、というような話だと思うんです。

 政府与党が集団的自衛権行使容認の根拠とする最高裁の砂川判決。この判決には、集団的自衛権の容認など、どこにも書いていませんよね。政府与党の議論は、おかしいし信用できませんし、何を言っているのかわからないレベルですよ。

 その砂川判決。砂川判決そのもの、アメリカのリクエスト、要求・指示によって跳躍上告され、要求通りにつくられたまったく信用できない代物だということですよね。

 こんな腐った砂川判決を根拠にして、しかも、その判決文にはまったく書かれていないのに、集団的自衛権の行使が合憲だと言われても、説得力まったくありませんよね、という話です。

 水島朝穂教授も、判決が出た翌日の電報、この電報で、マッカーサー大使が、田中最高裁長官の手腕と政治的資質を賞賛している、と書いておられます、と。政治的資質ですよ。政治的資質ってどういうことなんですかね。

 魂を売って、そして、いかに役に立っているか、ということを『政治的資質』っていうんですかね。国会内外でそのような魂を売り、そしてスパイ活動、そして、この砂川判決というものをひっくり返したという勢力は確かにある、という話ですよね。こんな砂川判決信用できるのか、と。

 アメリカのロックフェラー財団が田中長官と密接な関係をもち、アメリカに招待し、人的な関係を築いてきたそうです。こんな砂川判決、信用できるはずありませんよね。

 そして政府自ら認めているように、これまで憲法違反であった弾薬の提供、輸送や戦闘作戦行動のために、発進準備中の航空機への給油・整備も武力行使と一体化した後方支援ではないから、憲法違反でない、と今回勝手に憲法解釈を変更したのも、アメリカからのニーズ、リクエストなんですよね。

 何でもニーズには飛びつくんだなって。国内の、この国に生きる人々のニーズには耳を傾けずに、けどアメリカ様や、アメリカ軍の言うこと、そして多国籍企業の言うことは、色んな手を使ってでも推し進めるんだな。

 じゃあ今回のこの法案、アメリカ側のニーズってなんなの、リバランスでしょ。リバランスって何なんだ、アメリカの肩代わりだよ。スターズアンドストライプス、星条旗新聞。これ、2015年5月13日の文ですよね。

 なんて書いてあるか、『アメリカの防衛予算はすでに日本の自衛策をあてにしている。2016年の最新のアメリカ防衛予算は日本政府が後押しをする新法案、すなわち同盟国防衛のための新法案を可決するという前提で仮定をしている』。見込まれているんですよ、もう。これが通るから、あと金のことよろしくなって。だから4万人もアメリカは軍官結社を削減したと、それだけじゃないって。最新の防衛予算は削減がはっきりしていると。この肩代わり、リバランスするの誰? 日本ですよね。

 それだけじゃない、『フォーリンポリシー』ってもうみなさんご存知ですよね。米国の権威ある外交政策研究機関誌『フォーリンポリシー』。7月16日に、このような見出しで書かれていたと。『日本の軍事面での役割が拡大することは、ペンタゴンとアメリカの防衛産業にとってよいニュースとなった』どういうことか。

 金がかからない上に金も儲けられるんだ。誰が儲けるの? 日本政府は多くの最新の装置を買うことができる。それはアメリカの防衛産業にとってよいことである。テキサスに本社をおくロッキード・マーティン社製のF35。バージニア北部に本社をおくビーエイシステムズ社製の海兵隊用の水翼両用車両。日本政府は購入する予定。日本政府はまた、アメリカに本社を置くノンスロップグラマン社製のグローバルホークの購入計画をもっている。2隻のイージスレーダーを備えた駆逐艦とミサイル防衛システムの開発を行っている。これらはロッキード社製だ――。

 と、いうふうに『フォーリンポリシー』には書かれている。

 完全に利用されているじゃないですか。ATMいつやめるんですか。

 そして午前の部で、私がご紹介しました『第三次アーミテージ・ナイレポート』に書いてあるとおり、今回の安保法制、戦争法制も、原発再稼働も、TPPも、特定秘密保護法も、防衛装備移転三原則も、サイバーセキュリティ基本法も、ODA大綱も全部、アメリカのリクエストだということ、はっきりしているじゃないですか。

 いつ、植民地やめるんですか? 今でしょ、って。

 この戦争法案、アメリカのアメリカによるアメリカのための戦争法案。軍事関連産業の軍事関連企業による軍事関連企業のための戦争法案。断固反対。廃案以外ありませんよ。再度申し上げて質問を終わります。ありがとうございました」

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/258820






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山本議員の全文文字起こし

2015-08-20 03:41:11 | 阿修羅コメント

■山本議員の質疑の全文文字起こし

【安保法制国会ハイライト】山本太郎議員が日本政府の「属国タブー」を追及!原発再稼働、TPP、秘密保護法、集団的自衛権…安倍政権の政策は「第3次アーミテージレポート」の「完全コピーだ」
2015.08.19 IWJ Independent Web Journal

 「米軍の要請、ニーズには憲法を踏みにじってでも、国民の生活を破壊してでも真摯に全力で取り組むって、これ、独立国家と呼べますか?」——。

 お盆休み明けで再開した参議院審議。山本太郎議員は2015年8月19日、午前の質疑で、安倍政権が米国の「指示書」通りに政策を進めていることを批判。2012年夏に発表された「第3次アーミテージレポート」を突きつけ、政治家もメディアも触れようとしないこの国の「属国タブー」を追及した。


・【IWJブログ】CSIS「第3次アーミテージレポート」全文翻訳掲載
 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/56226

 「第3次アーミテージレポート」では日本に対し、原発再稼働、TPP推進、秘密保護法、武器輸出三原則の撤廃、そして集団的自衛権の行使容認が「提言」されている。山本議員は、安保法制も、そのベースとなっている日米新ガイドラインの合意も、この報告書(第3次アーミテージレポート)の実現のために進められているのではないか、と質問した。

 岸田外務大臣は、この報告書は「あくまで民間の報告書」であり、安保法制も新ガイドラインも「報告書を念頭に作成したものではなく、あくまでも我が国の国民の命や暮らしを守るためにどうあるべきなのかという自主的な取り組みだ」と否定した。

 さらに中谷大臣も、「安保法制はあくまでも我が国の主体的な取り組み」であり、「報告書を念頭に作成したものではない」と否定。「結果として重なっている部分もある」などと答弁した。

 これに対し山本議員は、この「民間のシンクタンク」(CSIS)が頻繁に日本にと訪れ総理と会い、総理もCSISで演説する(※)など極めて「懇意」な関係にあることを紹介。「結果重なってしまっている部分があると言うのですが、ほとんど重なっている。そっくりそのまま、『完全コピー』ですよ」と指摘した。

(※)【IWJブログ:「アーミテージさん、ありがとうございます」属国日本の姿を堂々とさらけ出した安倍総理 米講演で】
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/61863

 「米軍の要請、ニーズには憲法を踏みにじってでも、国民の生活を破壊してでも真摯に全力で取り組むって、これ、どういうことなんですか? これ独立国家って呼べますか?」「いつまで、没落間近の大国のコバンザメを続ける気ですか」などと、舌鋒鋭く追及した。

 以下、山本議員の質疑の全文文字起こしを掲載する。(原佑介・佐々木隼也)

・2015/08/01 「いつ植民地をやめるのか、今でしょ!」対米追従姿勢に警鐘! 東京、大阪、米軍基地、そして原発…日本全土にミサイルが雨あられと降り注ぐ!? 岩上安身による山本太郎議員インタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/255943

■8月19日参院特別委、山本太郎議員の午前の質疑全文

山本太郎議員「『生活の党と山本太郎となかまたち』共同代表の山本太郎です。

 永田町ではみんな知っているけれども、わざわざ言わないことを質問していきたいと思います。答弁は簡潔、明瞭にお願いします。まず、中谷防衛大臣、よろしくお願いします。

 中谷大臣はですね、7月30日の本委員会、福島みずほ委員の『今まで周辺事態法で“できない”とされていた弾薬の提供がなぜできるのか』という質問に対し、『現行法制定時には、米軍からのニーズがなかったので、弾薬の提供と戦闘作戦行動のために発進準備中の航空機への給油、整備については除いていたが、その後、日米の防衛協力、ガイドラインの見直しの中で、米側から、アメリカ側から、これらを含む、幅広い後方支援への期待が示された』と答弁されました。

 ということは中谷大臣、今回の安保法制制定の立法事実として、米軍のニーズ、要請があるということでよろしいでしょうか」

中谷防衛大臣「まぁあの、現行法の制定時におきましては、米側からのニーズがなかったということで、あの支援内容から省いておりました。これはあの、国会でも答弁いたしました通りでございます。まぁしかし、その後、日米防衛協力ガイドライン、これの協議が行われまして、その中で米側から、これらを含む幅広い方針への期待が示されたということです。

 また先ほど答弁いたしましたが、一昨年、南スーダンPKOに参加している陸自の部隊が、国連からの要請をうけて、韓国部隊のために弾薬提供を行ったように、想定外の状況によって弾薬を有する必要がある場合も想定されるということ、また、色んな状況も変化してきたということでございまして、こういったことをもちまして、今回、あらかじめ、法的に措置をしておく必要があると考えたわけでございます」

山本太郎議員「中谷大臣、現在の周辺事態法ではできなかった弾薬の提供などを、今回の安保法制でできるようにするのは、アメリカ側からの期待、米軍のニーズがあったからということでしたけれども、米軍からいつ頃どのようなかたちで、どのような具体的なニーズがあったのかってことを教えてもらえますか」

中谷防衛大臣「はい、あのー、日米防衛協力が進展をしたということ、またあの、ガイドラインの見直しが進められたということ、またあの、自衛隊もそういった能力が向上してきたということで、米側から、これらを含む幅広い後方支援への期待が示されたということで、今回、重要影響事態に際しても、これらの支援を行うように、できるように、法的措置を講じることにしたということでございまして、基本的には、日米間の協議の中で、ニーズが出てきたということでございます。

山本太郎議員「あの、あんまり答えていただけないような状況だったと思うんですけれども、まあとにかく米軍のニーズが立法事実になってるんだ、っていう話ですよね。リクエストされたから、ニーズがあったから、それによってこの国のあり方、ルールを変えていく、っていう話ですよね。

 弾薬の提供・輸送すると、弾薬は法律上、法律上は、銃弾、砲弾、手榴弾、ロケット弾、果てはミサイル、核兵器まで提供・輸送できる。また戦闘作戦行動のために発進準備中の航空機への給油、整備も。これらは誰がみても明らかに武力行使と一体となった輸送、兵站で、明白な憲法違反。

 弾薬の提供・輸送と戦闘作戦行動のために、発進準備中の航空機への給油、整備については、これまで武力行使と一体となった後方支援ということで、憲法違反だったんですよね。でも今回憲法解釈を変えたんですよね。米軍のリクエストで。実はアメリカ側のリクエストっていうのはですね、もっとスケールが大きくて、綿密なんだよってことをお知らせしたいと思います。

 パネルをお願いします。

http://iwj.co.jp/wj/open/wp-content/uploads/2015/08/image1_300.jpg
▲パネル(1)

 えー、このパネルはですね、集団的自衛権を認める昨年7月1日の憲法違反の閣議決定の2週間後、7月15日、首相官邸での写真でございます。首相官邸のホームページから引用させていただきました。

 安倍総理と握手している方、『ショー・ザ・フラッグ、ブーツ・オン・ザ・グラウンド』。この言葉で有名なリチャード・アーミテージ元アメリカの国務副長官。

 一人おいて左から2番目、赤いネクタイの方、まぁほとんど側頭部、後頭部しか映っていない方ですけれども、この方がジョセフ・ナイ・ハーバード大学教授。この2人、一体何者なのってご存じない方のために、外務省のホームページで次のように詳しく紹介されています。

 日米安全保障研究会、米側委員を代表して、『ジョン・ハムレ戦略国際問題研究所』…CSISですよね。CSISの所長が、14年前に、アーミテージ元国務副長官と、ナイ・ハーバード大学教授が、アーミテージ・ナイレポートを作成し、日本の安全保障に対するアプローチについて、提言したと述べた、と書いてあります。

 このお二人、このお二人が提言してくださった、ありがたーいお言葉の数々が日本国の政策にそのまま反映されている。とても影響力のある方々というお話なんです。2000年10月に第一次、2007年2月に第二次、そして2012年の8月に第三次が公表された。アーミテージ・ナイレポートは、それぞれ日本の安全保障政策に大きな影響を与えた。

 パネル、入れ替えてもらっていいですか。お願いします。

 2枚目のパネルは、その第三次アーミテージ・ナイレポートの中の日本への提言9項目、そしてその他、注目すべき記述を抜粋したものです。

http://iwj.co.jp/wj/open/wp-content/uploads/2015/08/image2_300.jpg
▲パネル(2)

 注目すべき記述を抜粋したものです。これを見ると、今回の憲法違反の閣議決定から憲法違反の安保法制まで、ほとんどすべて、アメリカ側のリクエストのよるものだということが、よくわかる。

 まずパネルの下の方ですね。いきなり下のほうでごめんなさい。

 『その他』の(10)番をご覧ください。レポートの本分ではこのように書かれています。

 『皮肉なことに、日本の国益保護に必要なもっとも過酷な状況下では、米軍は自衛隊と日本の集団的防衛を行うことは、法的に禁止されているのだ。日本の集団的自衛権禁止を変えることは、こうした皮肉のすべてを解決するだろう。政策転換において統合軍や、より軍事的に広義性の高い日本、日本の平和憲法の変更は希求されるべきでない。集団的自衛権の禁止は同盟にとって障害だ』と書かれています。

パネル1を一瞬、上に被せてもらっていいですか?

http://iwj.co.jp/wj/open/wp-content/uploads/2015/08/image3_300.jpg

 この時の写真、一体何なんだろうな、と思ったら、集団的自衛権容認の閣議決定を提言した人たち、そうですよね、提言した。しかもそれが実現した。だから彼らは官邸まで『よくやったね、君たち』と褒めにきてくれた。そんな現場での心あたたまる写真の一枚なんじゃないかな、っていうふうに考えてしまいます。

 2枚目のパネルに戻ります。

 提言の①。ここではなんと原発の再稼働を求めている。安倍総理は、これも安全性無視で実行しましたよね。

 提言の②。TPPの交渉参加。安倍政権は2012年の衆議院選挙での自民党の選挙の公約を堂々破って、これを忠実に実行している真っ最中でございます。

 提言の⑧。日米間の、あるいは日本が保有する国家機密の保全。これ、特定秘密保護法そんまんまじゃないかよって。これもクリアしてしまっています。

 『その他』の⑫。日本の防衛産業に技術の輸出を行うよう働きかける。これ、防衛装備移転三原則で実現してますもんね。

 今年4月27日、新しい日米防衛協力ガイドラインを承認したときの、日米共同発表文書には、『日本が国際協調主義に基づく、「積極的平和主義」の政策を継続する中で、米国は、日本の最近の重要な成果を歓迎し、支持する。これらの成果には、切れ目のない安全保障整備のための2014年、7月1日の日本政府の閣議決定、国家安全保障会議の設置、防衛装備移転三原則、特定秘密保護法、サイバーセキュリティー基本法、新宇宙基本計画および開発協力大綱が含まれる』と書いてあるそうです。

 この『第三次アーミテージ・ナイレポート』の提言通りの新ガイドラインと、その他の重要な成果なんですね。そして今回の安保法制、戦争法制はパネルで見てみると、②シーレーン保護。⑤インド、オーストラリア、フィリピン、台湾等との連携。⑥日本の領域を超えた情報監視、偵察活動、平時、緊張危機、戦時の米軍と自衛隊の全面協力。⑦日本単独で掃海艇をホルムズ海峡に派遣、米国との共同による南シナ海における監視活動。⑨国連平和維持活動(PKO)の法的権限の範囲拡大。⑪共同訓練、兵器の共同開発。

 これらほとんどすべて、今回の安保法制に盛り込まれたという話です。岸田外務大臣におうかがいします。この『第3次アーミテージ・ナイレポート』で示された日本への提言などが今年4月27日の新ガイドライン共同発表に書かれた日本の最近の重要な成果や、今回の安保法制で実現することになったとお考えになりますか?

岸田文雄外務大臣「まず、ご指摘の報告書ですが、これはあくまで民間の報告書ですので、政府の立場から逐一コメントすることは控えなければならないことだと思いますが、少なくともご指摘の今年の新ガイドライン、さらには今、審議をお願いしております平和安全法制、これはこのご指摘の報告書を念頭に作成したものではないと考えます。

 平和安全法制につきましても、あくまでも我が国の国民の命や暮らしを守るためにどうあるべきなのか、これは自主的な取り組みであると考えておりますし、新ガイドラインにつきましても、安全保障環境が厳しさを増す中にあって、日米の防衛協力について、一般的な枠組みですとか、政策的な方向性、こうしたものを示したものであると認識しております」

山本議員「ありがとうございます。中谷防衛大臣。配布資料でお配りした『第3次アーミテージ・ナイレポート』の概要、これ今でも海上自衛隊の幹部学校のホームページに掲載されているものをそのまま使わせていただきました。

 この『第3次アーミテージ・ナイレポート』の日本への提言、今回の安保法制の内容にいかされていると思いますか」

中谷元防衛大臣「防衛省自衛隊としては幅広くですね、世界の色々な方々からの考え方も含めまして、情報収集、また、研究、分析をしております。

 今回の平和安全法制につきましては、あくまでも我が国の主体的な取り組みとして、国民の命と平和な暮らしを守るというために作ったわけでありまして、時間をかけて、オープンな場でさまざまな意見、議論を経て決定をされたということで、特に、政府内の有識者懇談会、また与党内、自民党と公明党の協議下において、25回に及ぶ徹底的な議論を経て作成したものでありまして、このナイレポート等の報告書を念頭に作成したものではないということでございますが、しかし、政府としましては、この、今後の点において、これからも研究、検討は続けてまいるわけでございますので、このレポートで指摘をされた点もございますが、結果として重なっている部分もあると考えておりますけれども、あくまでも、我が国の主体的な取り組みとして、研究、検討して作ったものであるということでございます」

山本議員「民間のシンクタンクなんだよって。『偶然の一致なんじゃないの?』みたいなお話ですけれども、民間のシンクタンクの方々がこれだけ頻繁に日本を訪れ、そして、総理もそのシンクタンクで演説をなさったりとかしているわけですよね。

 随分、懇意だねって。それが偶然の一致って話になるの?って。これらのレポートを念頭に作成したものでないと、結果重なってしまっている部分があると言うんですが、ほとんど重なっているんじゃないかって。そっくりそのままですよ。『完コピ』って言うんですよこういうの。『完全コピー』。

 昨年7月1日、憲法違反の閣議決定から今回の憲法違反の安保法制、『戦争法制』までだけを見たとしても、何だこれ、アメリカのリクエスト通りじゃないかって。おまけに原発再稼動、TPP、特定秘密保護法、武器輸出三原則の廃止、何から何まで全てアメリカのリクエスト通りに行なっているんだなって。

 アメリカ、アメリカ軍の要請、ニーズには憲法を踏みにじってでも、国民の生活を破壊してでも、真摯に全力で取り組むって、これ、どういうことなんですか?

 これ独立国家って呼べますか? 完全コントロールされてんじゃないかよ。誰の国なんだこの国は! って話をしたいんですね。

 これだけ宗主国様に尽くし続けているにも関わらず、その一方でアメリカは同盟国であるはずの日本政府の各部署、大企業などを盗聴し、ファイブアイズと呼ばれる、イギリス、カナダ、ニュージランド、オーストラリアなどとその盗聴内容をシェアしていたと。もう、マヌケとしか言いようがないお話。先月出てまいりました。

 いつまで都合のいい存在でい続けるんですか、ということをお聞きしたいんですよ。

 いつまで、没落間近の大国のコバンザメを続ける気ですかって。今、後ろから声が聞こえてきました。もう一つの州、最後の州なんじゃないかって。そういう考え方もあると思います。もう一つの州であるならば、アメリカ合衆国の大統領を僕たちが選べなきゃおかしいんですよ。

 そんな状況にもされていないって、諦めているんですか? いつ、植民地をやめんだって。『今でしょ!』って。対等な関係、健全な関係にするべきじゃないですか。すべて、出されたリクエストを全て形にしていくなんておかしな話ですよ。

 今回の『戦争法案』。アメリカの、アメリカによる、アメリカのための『戦争法案』には断固反対。当たり前です。廃案以外はありえません。中国の脅威と言うならば、自衛隊を世界の裏側まで行ける、そのような状態を作り出すことはこの国の守りが薄くなるってことですよ。

 どうして、自衛隊が地球の裏側まで一体化してアメリカと一緒にいろんな所に行かなきゃいけないの? アメリカ以外の国とも一緒に行けるような状況になっていますよね。歯止めありますか? ないですよね。

・【質疑全文掲載】山本太郎議員が戦争犯罪常習犯・米国の手口を告発!「総理、米国に民間人の殺戮、やめろって言ったんですか? この先、やめろと言えますか?」――安倍総理はまたイラクに責任転嫁
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/255683

 中国の脅威をうたっている割には、国の守りが薄くなることに対しては全然平気っぽいですね。廃案以外はありえないこの『戦争法案』。廃案以外あり得ないと申し上げて、午前の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました」(了)

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/258755





10. 2015年8月19日 17:58:20 : YHJX5Av6Dc
山本太郎8/19 「いつ植民地をやめるんだ今でしょ 戦争法案 廃案以外ありえない」【全】
https://www.youtube.com/watch?v=ZG3RAtAgBUM









11. 2015年8月19日 18:00:22 : Zwijzz5s0I
▼【国会動画】本日夕方の山本太郎議員(生活の党)の質問(砂川判決など)
砂川判決について
岸田外務大臣は、米国の関与は無かったと思っている旨発言。公文書で出ているにも関わらず!腐ってる!
山本太郎議員は、星条旗新聞やフォーリンポリシー誌の記事を用いて、日本で儲けようと報じている点も述べた。ロックフェラー財団やロッキード社のワードも飛び出た。快挙です
http://alcyone-sapporo.blogspot.jp/2015/08/blog-post_884.html



12. 北の零年 2015年8月19日 18:48:02 : pi7eKAjFENWsU : qcsL5vw10c
09.氏の書き起しに感謝。
山本太郎議員のかくあるべき国会質疑に大拍手。
カレは当選以来、年々歳々、成長し続けている。
今後とも頼もしい限りだ。










コメント
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