絶望の山に分け入り希望の石を切り出そう
2009年9月16日の鳩山由紀夫政権誕生から7年の時間が経過した。
第2次安倍政権が発足したのは2012年12月。
ここからまもなく4年の時間が経過する。
鳩山政権誕生の意義を粉々に粉砕したのが菅直人政権と野田佳彦政権。
この二つの政権が政権交代の意義を全否定したから第二次安倍政権が誕生した。
本当の新政権の時代は8ヵ月しかなかった。
鳩山政権が総攻撃を受けて破壊されたのは、鳩山政権が真正の日本政治刷新政権であったからだ。
だからこそ、激しい攻撃を受けた。
激しい攻撃を受ける人物を見たら、その人物が「本物」である可能性を考えるべきだ。
小沢一郎氏にしろ、鳩山友紀夫氏(現在は漢字表記を改めている)にしろ、既得権者にとって「危険な存在」であったからこそ、激しい攻撃を受けた。
大変僭越な言い方になって申し訳ないが、私が激しい攻撃を受けてきたことも、基本的には同じ文脈の流れのなかで理解することができると考えている。
あの政権交代実現から7年の時間が経過し、日本は最悪の状況になった。
安倍晋三氏の暴走ぶりは目に余る。
多くの心ある主権者がそう考えている。
しかし、国会の多数議席を盾に取って、暴政を改めるどころか、いまなお加速させている。
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現状を見て絶望する人は多いが、希望を捨てるのはまだ早い。
2009年に実現した現実がある。
夢でも幻でもない。
天の時、地の利、人の和が整えば、あの状況を再現できるはずだ。
安倍政権が推進する基本政策路線に反対する主権者は多い。
恐らく主権者全体の過半数を超えているだろう。
しかし、この主権者の意思が政治状況に反映されていない。
それは、安倍政権の側、つまり、日本の既得権勢力が、巧妙な策謀を巡らせているからだ。
その策謀は三つの柱から成り立っていると思う。
第一は、野党第一党の民進党を「隠れ与党化」すること
第二は、公明党と共産党を対立させておくこと
第三は、「隠れ与党」勢力を「第三極」として人為的に創出すること。
この三つの策謀によって、主権者多数の意思が政治に反映されない状況が生み出されている。
旧民主党の小沢一郎氏と鳩山友紀夫氏は、民主党を本当の革新政党=改革政党にしてしまった。
このために、既得権勢力の総攻撃、猛攻撃を受けてきた。
2010年6月に民主党の実権は「クーデター」によって強奪されたが、菅直人氏、野田佳彦氏が率いた民主党はすでに改革政党ではなく「隠れ与党」に堕したものだった。
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公明党は本来「平和と福祉」の看板を掲げる政党だが、この政党が安倍政権に寄り添っていることが日本政治を歪める大きな一因になっている。
公明党支持者の多くは根本的な疑問を感じているはずだが、トップダウンの組織では、一般支持者の素朴な疑問によって党の行動は是正されにくい。
公明党が既得権勢力の側でなく、日本政治刷新を目指す勢力の側に立ち位置を変えれば、直ちに日本政治には激震が走る。
一見強いように見える安倍政権だが、公明党が離反すれば情勢は一気に激変する。
そして、2008年以降、「隠れ与党」としての「第三極」が人為的に創作され続けてきた。
私は「偽装CHANGE」の言葉で表現してきたが、「みんなの党」、「維新」勢力がこの系譜に入る。
大阪都構想の失敗で橋下維新は基盤を喪失したが、いまなお、マスメディアが全面的にサポートして、この「隠れ与党=第三極」の人為的な存立維持が図られている。
これが「敵側」の戦略であり、これを知り、その上で、こちら側の戦略を改めることによって、勝利の方程式が見えてくる。
決して不可能なことでない。
それは、一言で言えば、
「基本政策を軸に結集すること」
だ。
「少しの違い」を乗り越えて、団結、連帯しなければならない。
逆に言えば、「大きな違い」を呑み込んではいけない。
ここがポイントだ。
具体的に言えば、共産、生活、社民がひとつになり、ここに、現在の民進党の良質部分だけを加えることだ。
単純な野党共闘ではなく、民進党を分断するかたちで本当の野党共闘を確立することが重要である。