都議選・仙台市長選連敗で安倍政権陥落秒読み
昨日投開票日を迎えた仙台市長選挙で野党共闘候補である郡和子氏が当選した。
郡和子(無所属・新)当選、16万5452票菅原裕典(無所属・新) 14万8993票林宙紀(無所属・新) 6万1647票大久保三代(無所属・新) 8924票
投票率は44.52%。
有権者の半分以上が選挙に参加しなかった。
しかし、前回選挙の投票率は30.11%であり、投票率は約1.5倍に上昇した。
今回の市長選挙は、安倍政権の国政運営に対する主権者による審判という意味が極めて強かった。
安倍政権は2012年12月の第2次内閣発足後、横暴極まる政権運営を続けてきた。
特定秘密保護法の強行制定
集団的自衛権行使容認の憲法解釈改変
戦争法の制定
共謀罪の強行制定
など、その横暴ぶりは目に余るものである。
さらに、2017年に入ってからは、森友学園、加計学園、山口敬之氏逮捕状執行取りやめなどの問題が一気に噴出してきた。
7月24日には、衆議院予算委員会では集中審議が行われているが、加計学園の問題では、「平成30年4月開学」という縛りをかけた部分が問題の核心である。
この部分について触れることなく一連のプロセスが正当であったかのような「印象操作」が試みられているが、野党は問題の核心を厳しく衝かなければならない。
7月2日の東京都議会議員選挙で安倍自民党は歴史的な大敗を喫した。
横暴な政権運営が続いてきたなかで、政治腐敗、権力私物化の実態が次々と明るみに出ている。
安倍首相は必要な説明責任を果たさず、国会を強引に閉会して
「逃げの一手」
のスタンスを示してきた。
森友学園疑惑では安倍昭恵氏、加計学園疑惑では加計孝太郎氏の説明が必要不可欠であることは言うまでもない。
ところが、安倍首相は、当然のこの説明責任さえ果たそうとしない。
閉会中審査も自分の外遊中に設定するなど、文字通り
「逃げの一手」
に徹してきたわけだ。
その結果としての支持率の急落、選挙での大敗である。
安倍首相にたいする信頼は完全に消滅した。
疑惑に対して真摯に説明することを怠った安倍首相が追い込まれて閉会中審査に応じることになったが、この期に及んで、なお、質問時間の与野党配分で抵抗し、さらに与党質疑では自己を正当化しようと見え透いた三文芝居を演じている。
非を非として認めず、つじつまの合わぬ自己正当化に終始する姿勢に主権者が厳しい目を向けていることに、いまだに気付かない。
確実に安倍政権崩壊が進行していると判断できる。
仙台市の主権者は適正な判断を示した。
仙台市の主権者に心からの敬意を表したい。
投票率は50%に満たなかったが、それでも前回選挙に比べると1.5倍の水準に上昇した。
この人々が郡和子氏の当選を実現させたのである。
悪徳政治が横行したときに、主権者が選挙で行動して、この悪徳政治を排除する。
これを可能にするのが民主主義の制度である。
悪徳者たちは、最後の最後まで悪徳を正当化しようと試みるだろう。
しかし、主権者がその悪徳の本質を正しく見抜くことができれば、選挙を通じてこれを正すことができる。
森友疑惑では、国有地が不正に低い価格で払い下げられたことは明白である。
加計疑惑では、安倍晋三氏が「腹心(ばくしん)の友」と明言する加計孝太郎氏が経営する加計学園による獣医学部新設を認可するために国家権力が濫用された。
「加計ありき」の行政プロセスであったことは、「平成30年開学」に凝縮して示されている。
真実を率直に認めて、非を非として真摯な謝罪の姿勢を示す。
この基本が欠けている。
この基本が欠けている以上、安倍政権の終焉は時間の問題である。
今週末には横浜市長選が実施される。
ここでも安倍自民が支援する林文子候補を必ず落選させなければならない。