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国会会期延長が安倍内閣総辞職を招く大誤算

2018-05-29 11:50:56 | 植草一秀氏の『知られざる真実』


国会会期延長が安倍内閣総辞職を招く大誤算
6月20日に会期末を迎える今次通常国会。

自民党が会期延長を検討し始めた。延長幅は2、3週間が検討されているという。

TPP11承認および関連法案、働かせ方改悪法案、IR法案などの可決を確保するための措置である。

9月には自民党総裁選が予定されている。

国会会期の延長は自民党総裁選に向けての活動時間を短縮化させる効果を持つために、現職の総裁に有利な事象であるとされる。

この期に及んで、安倍首相はなお、3選を目指す考えを有していると伝えられている。

安倍首相の立場は日大アメフト部の内田監督と完全に重なる。

客観的な事実関係から、重大な責任を負っているにもかかわらず、ひたすら過ちを認めず、自己弁護にひた走る。

真実に向き合い、真摯な姿勢を示すという、あるべき生きざまと真逆の行動を示し続けている。

しかし、嘘は最後には破綻するものである。

不幸の原因は矛盾にあるという。

嘘を積み重ねることは「矛盾」の最たるものだ。

天網恢恢疎にして漏らさずともいう。

森友疑惑、加計疑惑での安倍首相の嘘がくっきりと浮かび上がっているからだ。

しかし、現時点での野党の追及は決定力に欠ける。

2015年2月25日に安倍首相と加計孝太郎氏が面会したことは事実であると考えられるが、決定的な客観的証拠がまだ明らかになっていない。

森友疑惑では、「安倍昭恵氏の関与」は明白になっているが、安倍首相はこれまでの国会答弁を勝手に修正して逃げ延びようとし始めている。

昨年2月17日の衆議院予算委員会での安倍晋三首相の発言は次のものである。

「私や妻がこの認可あるいは国有地払い下げに、もちろん事務所も含めて、一切かかわっていないということは明確にさせていただきたいと思います。もしかかわっていたのであれば、これはもう私は総理大臣をやめるということでありますから、それははっきりと申し上げたい、このように思います。」

「いずれにいたしましても、繰り返して申し上げますが、私も妻も一切、この認可にもあるいは国有地の払い下げにも関係ないわけでありまして、(中略)繰り返しになりますが、私や妻が関係していたということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい。」

安倍首相は

「私や妻が認可あるいは国有地払い下げに関係していたということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員もやめる」

と明言している。

ところが、5月28日の衆院予算委員会の集中審議で安倍首相は、森友学園への国有地売却をめぐる自身や昭恵首相夫人の「関与」について、

「お金のやりとりがあって頼まれて行政に働き掛けた、という意味での関わりはない」

と言い換えた。

このような対応が姑息なのである。

昨年2月17日の国会答弁では、何の制約条件もなく「かかわっていたら間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい」と述べている。

「お金のやり取りがあって頼まれて働きかけたという意味での関与」などとは一言も述べていない。

このような修正が通用するわけがない。

この問題は、文字通り人としての「生きざま」の問題である。

正々堂々、まっすぐな生きさまを示すのか、それともぶざまな生きざまを示すのか、という問題である。

財務省が公表した交渉記録によって、安倍昭恵氏が森友学園の籠池泰典氏から相談を受けて、公務員秘書の谷査恵子氏に指示して、この指示に従って谷氏が財務省と折衝したことが明確になった。

その延長線上で財務省が国有地の激安払い下げに突き進んだ。

安倍昭恵氏が国有地払い下げに関わったことは明白である。

総理大臣として何よりも大事なことは、自分の言葉に対して責任を持つことだ。

もう一つ大事なことは、嘘をつかないことだ。

これは、総理大臣の心得というよりも、人間としての当然の心得である。

まさに「生きざま」そのものの問題である。







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