日本はなぜ外交で負け続けるのか?その答えが書かれている貴重な書物です。日本人は会議でも国会でもあらかじめ時間を決めて時間通りに終了することが目的になってしまいます。スケジュール通りに行かないと問題が発生したように捉えてしまい、自由な発言を通して何かを得ようとする考えが不足しているようです。領土問題にしても小島の領土問題が反射的に開戦まで結び付けて考える国は日本だけのようです。又一度国会議員は領土問題で譲歩を口にしたら売国行為と決めつけられ当選が怪しくなるのも日本の特徴です。反対の為の反対が意味がないように賛成の為の賛成も意味がありません。超党派で国会決議をしても対外的には強制力も効果もなく寒々とした決議文の羅列で終わっているようです。要は外交が敗けつづけるのは日本的な考え方・生き方が世界どこの国に行っても通用するという錯覚から生じる必然なのです。この錯覚は戦前・戦後と形を変えて続いており日本的な考え・行き方が世界中で通用するという国民の意識が変わらない限り外交の展開は不可能と断罪しています。日本人に必要なのは結論を出した後実行された事案の検証です。失敗事案が多ければスケジュール通りにいかないことを認識し議論の進め方を変更すべきです。国会だけではなく責任回避のためいつも検証をしていません。そして繰り返し同じ過ちをしてしまうのです。失敗続きの安易な多数決裁断は慎むべきです。当ブログでも2日前に取り上げましたが、米国では米ソニー子会社へのサイバー攻撃を断定した北朝鮮に対してテロ支援指定国家として再指定する動きがあるようです。指定の場合日本も主体性なく追随するしかありませんが、拉致問題解決は限りなくゼロに近づきます。そもそも日本的な考え・行き方が通用しない国とは交渉は出来ず、政治的に利用されているだけでした。