資金繰りの改善には優先順位を

2010年11月01日 | Weblog
先日開催された福岡シティマラソンに参加してまいりました。暑すぎず寒すぎずマラソンにはちょうど良いコンディション。良い汗をかき参加したスタッフ全員無事に完走!後に筋肉痛に襲われる恐怖をうすうす感じながらも、身体を動かすことの爽快感と達成感を味わいました。

さて今回は資金繰り改善方法について書きたいと思います。

資金繰りの改善には会社の体質や症状に応じて優先順位をつけることが大事です。
症状ごとにポイントを下記にまとめてみます。どれかに重点を絞り、当面の課題に集中して取り組み、その対策を実行することが資金繰り改善へ繋がります。

(1) 赤字経営が原因なら
① 売上増加(単価×数量)の対策を考える
② 粗利益高と粗利益率の改善目標を定める
③ 仕入原価・製造原価の削減を図る
④ 在庫の圧縮対策を検討する
⑤ パート・アルバイト化など人件費の変動費化を図る
⑥ 経費節約を具体的・計画的に実行する
(2) 売上債権・在庫が原因なら
① 得意先別に売上債権管理・与信管理管理を行う
② 売掛金回収の早期化を図る(受取手形を極力減らす)
③ 適切な在庫量・在庫回転率をつかみ不良在庫を減らす
④ 目標売上高と連動して在庫量と仕入高を決める
⑤ 仕入先の見直しと新規開拓に積極的に努力する
(3) 買掛債務・借入金返済・設備投資が原因なら
① 売上債権の回収期間に見合った支払いサイトにする
② 低金利融資への借り換えを交渉する
③ 短期借入金を長期に変更する交渉をする
④ 購入ではなくリースを検討する
⑤ 購入するなら中古にする
⑥ 製造設備のある他の企業へ頼む

マラソンのようにスポーツをするうえでは日々自分の身体のコンディションをチェックし整えておく必要があります。会社を経営するうえでも同じことが言えると思います。決算書やキャッシュフロー計算書をチェックして会社の資金繰りを管理することはとても重要です。

現状の課題は何か?その解決のヒントと目標設定をどのようにしたらよいか?弊所ではさまざまな角度から分析・評価して提案する「決算診断」を実施しております。ぜひご利用ください。

川上 裕也