福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)14

2019-09-14 | 諸経
善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)14
十三番目、南方輪那国 釈天主童子
釈天主童子は輪那国善城門の外の川原で砂遊びをしていた。釈天主童子は文殊菩薩からあらゆる学問を学び、工巧の神通智法門・文学・数学・解析・医学・悪霊退治・都市計画・農業・商業・読心術・業の浄化方法・禅定方等なんでも知っている、といいます。
「『善男子よ、文殊師利は我に相黶子の法(ほくろ占い)・算数の法・印の法を教えたり。我この三種の法を知るによるが故に【一切の功述智慧の法門】を得たり。・・一切世界の中の一切の劫・一切の佛・一切の菩薩・一切の業を算知す・・』」
これは十行のうちの饒益行 (無上の学問を成就して、一切衆生を利益し潤す行)とされます。華厳五十五所絵巻でも五十二位の下から十二番目、十行の二番目ということで「第二饒益行」と書かれています。
大師の綜芸種智院式並びに序では「「経(大日経)に云く、初に阿闍梨は衆芸を兼ね綜ぶ』と。
論(十地論)に曰く、『菩薩は菩提を成ぜんが為に、先ず五明の処に於いて法を求む』と。この故に善財童子は百十の城を巡って五十の師を尋ね、常啼菩薩は常に一の市に哭して切に深法を求む。・・」とあります。
ここでは菩提を成ずる(利他)ためにも綜芸が必要とされています。すべての学問を網羅されていたお大師様こそ釈天主童子やその師文殊菩薩にあたると思われます。

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