福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

真言安心勧善義その2

2020-12-04 | 真言安心勧善義

請益安心のこと

問。真言宗の要法尚それ如何ぞや。
答。およそ阿字のごときは一一の字門皆是安心至要の法門なり。かつそれ真言宗は開演無量乗の法門なる故、無量衆生の機宜に応じて作佛安心無量の法門あることをしりぬべし。諸尊の種子、真言、印契、三摩地は各々諸仏の内証法門なりといへども、またこれことごとく以って真言行者各々安心作佛の秘要の法門なり。経軌、無尽の設相、たとえば須弥山を筆となし大海を墨となしても説き尽くすべきにあらず。およそ三乗五乗等無量の法門皆是秘密一佛乗にして無量の衆生安心成仏の一法門なり。またそれ風花雪月、鳥声蟲韻、一草一木に至るまで、直にこれ安心要法に非ずといふことなし。こひねがわくは克つ豁然たる心眼を開いて直下に菩提の妙果を得んことを。

修行のこと
問。しからば如何が修行いたすべきぞや。
答。この身この心、直に佛体佛心なり。然ればかたじけなくも六度万行、無量功徳、智慧方便、神通威力、我もまた本より満足具足せりと諦信して、実にありがたきことに思ひ、佛心、佛徳にたがはぬごとく修行すべし。およそ自利利他一切の善事、善根とならば勤めて是を為すべし。自損損他一切の悪事悪心とあるをば必ずこれを作すべからず。無始いらい、迷い来たれる凡夫なれば、頓に佛の位には契ひがたし。唯修行の功によって自然に佛位に昇進すべし。                                                       

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